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雪の北横岳に登ってみた / 長野県茅野市

今日はこちらの続きです。

登山道は蛇腹のようにジグザグになっていて、急登もなく歩きやすい。ただ道幅は狭いので、人とすれ違う時にはどちらか一方が脇に寄って待つ必要があります。少し立ち止まったりするとそこで渋滞が起こることも。自分のペースで写真を撮りながらゆっくり歩けないのはちょっとストレス……。
混雑している日がどのくらいかは分かりませんが、この日はわたしの体感では混んでると認定。

なかなか自分のペースで歩かせてくれない(泣)

前方、視界にスノーシューを履いたおじさんを捉えながら、後ろからやってくる人たちのペースも気にしつつ登っていきます。
山の積雪量はこのときで約200mくらいだったそう。吹き溜まりや北側はおそらくもっとあったはず。登山道から外れての散策は危ないので無茶なことはしないよう気をつけて。

途中、木々の間から下を見下ろせるポイントがあり、持参した200mmの望遠レンズに付け替えて撮影しようと思いましたが、前方&後方から人が来ていたので帰りに撮ろうと決めて諦めました。


登りはじめて30分ちょっとで北横岳ヒュッテに到着しました。
この看板のフォントの抜け感、たまらなくかわいい。
ここでちょっと腹ごしらえをします。持参したおむすびとあったかい飲み物でしばし休憩。

カラフルなジャケットが映える

余談ですがヒュッテとは、登山者やスキーヤーが、宿泊・休憩するための施設のことを指すドイツ語です。
夫がヒュッテってどういう意味?と言っていたので、英語圏の人にはあまり馴染みがない言葉なのかが気になるところ。今のところサンプル数1なので(夫のみ)誰かに聞いてみたい。
なんでも外国語を取り入れる日本人だけど、どうして山小屋はドイツ語を採用したのでしょう。アルプスがドイツ語圏だから?でもそれならフランス語でもいいし、英語だとhutなんだけど。


登り再開

腹ごしらえも終わったところで、北横岳ヒュッテを後にします。
ここでスノーシューのおじさんを見失ったことに気づくわたしたち。すっかり忘れていたけど、おそらくかなり前から見失っています。
この坂を登った先におじさんがいるに違いない、もしくはどこかで降りてくるおじさんとすれ違うかも、と話しながら進みます。

もう少しで森を抜ける、というあたりで、上から降りてきたおばちゃんふたりに興奮気味に声をかけられました。
「風、すっごいよ!!気をつけてね!!」
そのあとも何人かの方に風情報をいただいたわたしたちは、ジャケットやネックウォーマー、帽子などを着用し直し、暴風に備えます。


いざ森が終わって視界が開けた途端、とてつもない爆風が体を打ち付けます。
しっかり立っていないと体が持っていかれてしまうくらいの風。
おばちゃんたちのアドバイスである程度の予想はしていたものの、軽く想像の斜め上を行きました。
でも頂上はもうすぐ。北横岳の前に、まずは横岳に登頂です。

ドヒャー!

頂上に着くと、眼前に広がる蓼科山と北アルプス。サングラスをしていても雪原のレフ板効果で眩しく感じるし、風がすごいし、体が煽られるし。
夫が後方を指差して何かを訴えてきますが一言も聞き取れません。
え?なに!?パードゥン!?と必死に聞き返してみると、スノーシューのおじさんが下山していく姿がありました。おじさん!

おじさんがスノーシューで登っていたおかげでわたしたちもここまでこれました。だいぶ早い段階で見失ったけどあなたがわたしたちの心の支えでした。ありがとう。

あまりの強風で立ち止まっていられないので、目と鼻の先にある今回のメインである北横岳に向かって進みます。

プチ登りを何回か経て…
てってれー!あやしい女だよ!

登りはじめて1時間と少しで北横岳(2480m)に到着。写真であの爆風が伝わらないのが悲しいですが、爽やかに見えるのでそれはそれでよし。

おにぎり
毎日見ている浅間連山もこの通り。一番右が浅間山

真っ白の北アルプスを背に鎮座する蓼科山。浅間連山もくっきり。1時間ちょっとのハイクでこんなきれいな景色が見られるなんて最高でしかない。
北横岳が雪山入門にちょうどいいと言われている理由がわかりました。

欲を言えば霧氷や樹氷が見たかったけれど、それは来年に取っておきます。
長野に来て4回目の冬ですが、まだ青空と霧氷の写真が撮れていないのです。来年こそは必ず!
あと、もうちょっと風が弱かったら最高オブ最高でした。

蓼科山に向かって望遠鏡を覗いてみると、歩いている人たちの姿が。蓼科山もトレースがたくさんあって雪山入門に向いていると言われていますが、森林限界の風がすごそう……。



そうそう、行きで撮れなかった写真は帰りにしっかり撮りました。
撮りたかったのは上から見たハイカーの様子。

この日いちばんのお気に入り

最後にちょっとカメラの話。
持参するカメラはCanon EOS5D MarkIV か、EOS6Dのどちらかです。
この日は軽量化を図るためEOS6Dを持って行きました。5D MarkIVと比べると質量は200g弱違うので、やっぱり肩の疲れは全然違います。

レンズはEF17-40mmとEF70-200mmの2本。
いろんなレンズを試してみた結果、最近は山に行くときはこのペアを使うことが多くなりました。
山に持って行くカメラのことはいつも悩みの種ではあります。
そろそろわたしたちもフルサイズミラーレス一眼を導入すべきか……。

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プリチャード香里
最後まで読んでいただきありがとうございます。よければまた、遊びに来てください。