お手軽登山でコマクサの群生地へ! / 長野県東御市
今年も見てきました。
高原植物の女王こと、コマクサ大先生!
コマクサといえば、高山地帯のなかでも特に厳しい環境下で自生する孤高の花。
標高の高い稜線の砂礫地に咲いていて、長野だったら北アルプスや八ヶ岳で見ることができます。
しかし、それらの山はどう転んでも気軽に登れる山ではありません。
それなりに装備も必要だし、それなりにしんどいし。
だったらコマクサ見れないじゃん!わたしも見たい!!とお思いのそこのあなた。
東御市には30分ほどのハイキングでコマクサを見ることができる場所がありますよ、ということをまず最初にお伝えしておきます。
▼詳しくは去年の記事を参考に。
そんなわけで去年はこんなに気軽にコマクサが見れてラッキー!と小躍りしていたのですが、今年は少しばかり己に負荷をかけました。
件のように駐車場から30分くらいゆるやかな歩道を歩けばコマクサ群生地である三方ヶ峰に行くことができるにも関わらず、その下にある地蔵峠の駐車場から登ることにしたのです。
このルートは夫のおすすめで、人も少なく、とっても静かな山行ができるとのこと。この日もわたしたちのほかに一人だけ背中を見かけたくらいでした。
だいたいの人が池の平駐車場を利用するのかしら?
ルートは、地蔵峠駐車場▷見晴岳▷見晴コマクサ園▷三方ヶ峰▷三方ヶ峰コマクサ園▷池の平湿原▷池の平駐車場▷地蔵峠駐車場。
この日はコマクサを撮影するために200mmの望遠しか持参しておらず、全体的に写真が近いです。
最初は比較的フラットでとても歩きやすく、樹林帯で日光が遮られとても涼しい。
茂みにひっそりとある三方ヶ峰のサインを頼りに進みます。
ちなみにここは湯の丸スキー場のゲレンデを挟むようにある登山道です。
開けたゲレンデから見えるのが湯ノ丸山と烏帽子岳。
ゲレンデを突っ切ると、ふたたび現れる年季の入ったサイン。樹林帯へ戻ります。
ここから森は苔が増えて、八ヶ岳の登山道みたいな雰囲気になります。しっとりと湿度を感じる。湯ノ丸や烏帽子の登山道にはこんな苔が生い茂った道はなかったような。とても近いのに不思議。
しかし望遠レンズのため、全貌をお見せすることができずすみません。
実はこの前日くらいから急に気温が上がり、下界は34度を更新。山の上はそこまで気温は高くないものの、強い日差しにやられてしまったのか、さほど大変ではないはずの登りでめちゃくちゃ疲れてしまったわたし。
夫に運動不足を指摘され、凹む。
1時間ちょっとかけて登り、見晴岳に到着しました。
若干白いけれど、遠くの北アルプスもくっきり見えます。
さて、見晴岳から三方ヶ峰に向かって歩いていくと、いよいよひとつ目のコマクサの群生地、見晴コマクサ園に到着です。
石がゴロゴロ、土地はカサカサ。他の植物たちが自生できないような悪条件で花を咲かせるコマクサ。地面から見えるのはほんの10cmくらいですが、その根っこは1mにも達するそう。
野生の植物って、この場所で咲きたくてそんな生態になったのか、その生態だからこの場所で咲くことができるのか、鶏が先か卵が先かみたいでとても気になる。
さらに20分ほど歩くと三方ヶ峰に到着です。
盗掘を防ぎ、貴重なコマクサを守るための厳重な柵。
200mmの望遠レンズを持ってきた理由はそのため。遠くから眺めるだけにしましょうね。
しっかりコマクサを眺めたあとは、池の平湿原へ向かい、そこからさらに降って地蔵峠を目指します。
池の平はコマクサだけではなく、さまざまな高山植物が見られることで有名で、この日もガイドさんが率いるいくつかのグループが高山植物を観察していました。
9月頃までは高山植物を楽しめます。
池の平湿原の木道。とても歩きやすく、小さい子供からお年寄りまで山歩きを楽しめます。
木道の途中にある休憩スポットでお弁当を食べて腹ごしらえをしました。
池の平入り口に向かう道は登り返し。この木道が新しくなっていて、木の匂いがしました。
日差しがつらい。新しいからか木道が白くて太陽の反射がすごい。緩やかな坂道が地味にしんどいという三重苦。いつもより長く感じた……。
池の平駐車場でトイレを済ませ、地蔵峠を目指して下山。
ふたたび苔の森を歩いて1時間ほど。道はとても歩きやすく、危険な箇所もありません。
地蔵峠からのルートの良さは、円を描くようにサーキットができるところ。行きと帰りで違う道を通れると得した気分になりませんか?わたしはなる!
◇
というわけで、去年よりもちょっとだけ時間をかけてコマクサを見に行った記録です。それでも十分お手軽登山の部類ですね。
コマクサを見てみたい方はぜひ東御市へ。おそらく東京からいちばん近いコマクサ群生地だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。よければまた、遊びに来てください。