喧嘩って
子どもの気持ち
姉は私が生まれたときに
『あぁ、これで1人で両親の喧嘩を聞かなくて良いんだ』
と思ったそうです。
私は姉がアメリカに留学したときに
『あぁ、これから1人で両親の喧嘩を聞かないといけないんだ』
と思いました。
とても暗い内容になってしまいましたが、
それくらい両親の不仲にさらされる子どもは
情緒不安定になってしまうのです。
親の喧嘩が子どもに与える影響
・親が暴力を振るって血みどろの喧嘩
・借金を繰り返す
・浮気癖が治らずしょっちゅうトラブル
という家庭もありますが、我が家はただただ罵り合う喧嘩で、
夫婦関係は愛情はなく冷え切っていました。
喧嘩を聞いてる私たちは片方の親から
①『もう何であの人は・・・』という愚痴を聞きます。
②『どっちが悪いと思う?』と聞かれます。
③『子どもがいるから離婚できない…』と言われます。
親が子どもの前でやってはいけない3大ワードだと思います。
姉が留学した頃、出張が多かった父は単身赴任になり、
母は過度に私に怒るようになります。
家で落ち着いてリラックスすることができない私は
高校を卒業し束縛していた彼氏とも別れたので、
友達との遊びに目覚めます。
両親の転機
当時お付き合いしていた男性から
ものすごい振られ方をして、(本当にすごかった)
泣いて体を震わせながら門限を破って帰宅した私。
母は門限を破ったことに大激怒。
『こういう事があって・・・』
泣きながら説明する私。
『何それ・・・しょーもな・・・』
母が冷たく言い放ったその一言に私は思いました。
私は今まであなたたちのしょうもない喧嘩を
ずっとずっと聞いてきた上に
あなたたちの愚痴まで聞いてたのに何なの
激しい嫌悪感を母に抱き、
もうこの人と何も喋りたくない。
と思ってしまいました。
私は家出を決意し2年程行方をくらましてしまいました。
私がいない2年間母はものすごく情緒不安定になり、
母はその時初めて父を頼りました。
父も母の思いに応え、なんやかんやで和解しちゃったのです。
落ち着いた頃姉から私に連絡が入り、
『あなたが家出したから、お母さんはお父さん和解して、旅行に2人で行ったんだって。信じられない。家出してくれてありがと』
お礼を言われる始末。
いいことなのだけど、もう少し早く気づけなかったのかしら。
子どもはいつか自立して、いつかお互いしかいない時が来ることを。
息子のおかげで
私は離婚したので息子を連れて実家に帰り、
父も仕事を引退したので2年前に実家に帰ってきて、
今は4人で暮らしていますが、やはりたまに喧嘩は起きます。
60年も生きてる人間がお互いを罵り合うのを見て、
息子のニャンコボは言います。
『やめて!どうして家族にそんなひどいことを言うの?』
それでも冷めないうちの両親の片方が部屋にこもると
息子のニャンコボは部屋に押し入ります。
『ちゃんとひどいことを言ったことあやまって!!』
ちゃんと学校で教わったことを家で生かす息子…(笑)
私とニャンコボの違いは、物怖じもせずちゃんと大声でやめてと叫び、
その目の前に立ちはだかり、意思を明確に伝えていました。
私はただ泣いて『もうやめて』と言っていただけなのに、
それに対し息子はとても強い意志を持って立ちはだかります。
両親が不仲であろうが、不遇な境遇であろうが、
その逆境を幸運だと思いはねのけ立ち上がるか。
親がこうだったからこうなった・・・と現状を憂うのか。
その状況をどう受け止めるのかは本人次第。
ただ子どもの前で見苦しい喧嘩をしてしまう人は、
子どもの心の事を考えた上で、客観的に自分を見てほしいと
心から思います。