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長男と次男 33 《不登校実録》

次男との時間を


夏休みの終わり。
2学期が近づくにつれて
次男のテンションがみるみる下がっていた。

想定はしていたので
8月の間は私も焦りはしなかった。

しかし9月に入るとさらにもう1段落ちた。

ひたすら自分を貶める。
長男のことを褒めるのはいいが、
その裏に「僕はダメだ」が透けて見える。

どうしたものか… 
さすがに私も悩んでいた。

自分の通院の時に少しお医者様に話してみた。
すると、一緒にいる時間を少し増やしてみるということ。

小さい頃のようにべったりである必要はないが
例えば、朝同じくらいに起きてみる。
朝食を一緒に食べながら少し話せる時間を作るなど。

一緒にいてくれるということを感じれば
お子さんの安心感につながりますよ。
安心できる場あると思うことができれば
自分から進むことができるようになりますから。

お医者様にそう言っていただけて…

少し安心した。
それは、方向性が見えたからというのではなく
ここまで言ってきたこと、やってきたことが
決して間違いじゃなかったんだ

と思えたから。

そして私は、考え方はズレていないことを踏まえ
具体的にもう少し次男との時間を増やそうと
改めて心に決めた。


第三の大人の存在


次男はプログラミング教室に通っている。

そこの先生は次男の状態もすべてご存じ。
最近、行きづらそうにしていることも
気持ちがしんどくなっていることも
お見通しだった。

高校のこともそうだけど、
何か先生にも協力できないかなと思ってるんよ。
今すぐでなくても全然いいから
もし教えて欲しいなぁと思うことがあったら
その時に言ってくれたらいいからね。

ずっとお世話になっていて、ずっと寄り添ってくださる先生…

 
先生にそう言っていただいた後、
次男は本当にうれしそうに報告してくれた。
そして初めてこう言った。

僕、先生に甘えてみてもいいんだね

泣き虫母ちゃん、久々発動しました💦💦


学校に行けなくなり、生きる力が枯渇していた子供。
安心できる場と、家庭以外の信じられる大人の存在が
彼らを支えてくれる
のだ。

子供たちも、最初は心を開けないし
簡単には大人に自分をさらけ出すことはできない。

でも必ずいつか
頑なだった心は柔らかくしなやかになる。

次男の心が和らいでくる予感がした。



長男、今度は君の番かもしれない


前期試験、なんとか全単位取得できた長男。
(いや、落としたらさすがに怒るよね(笑))

軽音楽部でドラムを叩き、友人とも遊び
充実した時間を過ごしている。

が、最初に始めたバイトは体も辛く
少々理不尽な扱いを受けたため、辞めていた。

高2の講習会からお世話になり、
彼の知識の大きな穴埋めにご協力いただいた
個別指導塾。

合格の報告に行った際、
「落ち着いたら数学だけでも、バイト考えてね」
と言われていた長男。

夏休み終盤、久々に塾に向かった。

塾長さんは長男を見るなり
「来てくれたの!?おお~!」と大歓迎。
とんとん拍子に塾講師デビューが決まった。

長男は中学受験もしているので小学生も教えられる。
(中学受験はある種独特なので、案外教えづらい)

あとはやはり個別指導塾には
大人数が難しい子、学校に行きづらい子が多い。

最初に長男が担当した子も
登校が不安定な子だったらしい。

私が言うのもなんだが
長男は優しく面倒見がよい方だと思う。
そして、心が不安定な子を
そのまま、まるっと受け止めるタイプ。

恐らく塾長は
そういう性格を見抜いてらっしゃるのだろう。

変にマジメなところのある長男。
人に教えるということの難しさ、
人に伝えるということの大切さ

早速学んでいるようだ。

彼にとっても一皮むける経験になるはず。
そして、長男が今度は第三の大人の立場で
今辛い子供たちの安心に繋がる存在になってくれれば

私は本当に嬉しいなと密かに思っている。


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