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マジメすぎて、苦しい人たち(松﨑博光著)を読んで

こんにちは。
春の匂いがしてきたな〜と大きく息を吸うと気づけば鼻水が垂れてくる。そんな季節が近づいてきた。暖かい日と寒い日が数日おきに入れ替わるところも季節の移り変わりを感じざるを得ない。

冬が始まった頃。私は会社を休んだ。

ずっとずっと苦しい渦の中にいて「このままでは窒息してしまう」と、強く感じた。息苦しくなって、ついに心療内科へ足を運んだのだ。寒くて、孤独で、不安で。

それからあっという間に月日が流れ、もうまもなく春の入り口に立つ。

○ □ △

最近は図書館に行って、本を借りるようにしている。
先日借りた本がすごくわかりやすかった。

新版 マジメすぎて、苦しい人たち 私も適応障害かもしれない…
(松﨑博光著)

診断されてから今まで「適応障害ってなに?治るの?」と疑問に思ってきた。通院先の先生に尋ねようと何度も勇気を振り絞ったが、聞くと今の自分を受け入れることができないかもしれないと不安で、聞くことができなかった。
本であれば自己完結できるので気張らずに早速読んでみると、はっきりと言葉で記されていることが、あれもこれも該当するではないか。
そして何より、私がずっと会社に伝えている「エネルギーが枯渇している」という文言まで載っていたので、この本は私と出会う運命だったのだと感じた。

心療内科の先生からお話を伺っているかのような気持ちになりながら、テンポよく読み進めることができる。かなり寄り添った言葉を選ばれているので、こんな私を受け入れてくれているかのような気持ちになった。

まず、適応障害とはなにかということについて

別名「保留箱的診断名」
統合失調症やうつ病といったはっきりと精神病に位置付けられているものとは異なる。
その症状を起こしている原因であるストレス因子がはっきりとしていて、そのストレスへの反応が始まってから3ヶ月以内に不調が起こっており、親しい人との死別によるストレスではなく、原因となるストレスが消えてから6ヶ月以内に不調も消えている。

と記されている。

どういう症状があるかという点については、人それぞれさまざまな症状があるので、全てを文字に起こすことはしないが、私が感じていた症状は以下の通りである。

●胃痛、吐き気
●喉の奥が詰まっている、唾を飲み込みにくい
●息がつまる、息苦しい、ため息
●動悸、胸痛、のぼせ
●目が疲れている(視力両目1.5なのに明らかに視界にモヤがかかっている)
●不安、緊張
●記憶力低下(知人の名前すら思い出せない)
●睡眠障害(入眠できない、深夜に目が覚める、常に眠い)
●呂律が回らない、考えていることを言葉にできない
●集中力がない
●無表情、笑えない、ひとりの時は勝手に涙が出る
●体重の減少             …などなど

思い出しただけで、異常だと思う。笑えてくる。普通の状態ではない。
こういった諸症状を自分の中に押さえ込み、表に出さないようにして仕事していたもんだから、それはしんどいはずだ。

では、そういった症状がでたとき、まずどうすることが正しいのか。
病院にいきましょう!それが一番。

ちなみに、初診時に何を聞かれたかと言うと

●どういった症状があるか
●いつからその症状があるか(症状別に)
●症状がでる前後で、何か原因と考えられることはあったか
●(仕事が原因だったので)今までと違ったことがあったか
●家族構成、家族からの理解はあるか
●休みの日は何をして過ごしていたか
●好きなことはなにか

というような感じて、診察に直結する質問もあれば、私のことを理解するための質問もたくさんあった。(私は号泣しながらしゃべっていた)
事前にインターネットでどのようなことを聞かれるか調べて、ある程度情報の整理はしていたので、たいだい正確に伝えることができた。

幸運なことに、私は一番最初に良い医師と出会えたことで、通院先を変更するといった別のストレスを感じることはなかった。もし、話も聞いてくれない(薬だしとくね〜で終わるような)医師だったらば、絶対に別の医院にかかるべきだと思う。


以下は、治療法について記載されていた事項をまとめた。

適応障害の三つの治療原則

①ストレッサーの軽減:ストレスの因子を物理的に避けること
②個人的脆弱性の克服と耐性の強化:ストレス対処能力を変えていくこと
③ストレス反応の制御:身体的症状であれば薬などで症状の緩和をはかること

具体的な治療法

①薬による治療:抗不安薬や抗うつ薬、睡眠薬、漢方薬など
②心理療法による治療:適応能力やストレス処理能力を高めていく

治療法に関しては、自分の通院している医院の医師の方針や相談次第かな。
「できれば、私は投薬は行わない」と医師には伝えているので、これから先もひどく悪化しない限りは心理療法で進めていくことになるだろう。

実際、私は自分のマジメすぎる性格にはうんざりしていたところだ。
人と過ごすとその人が期待する行動をしなければならないと思い、自然と自分の意思に蓋をして、そういう行動を選択する。自分ひとりでいることの方がはるかに楽である。
こういった性格が薄まって、もう少しワルになれたらもっと人生は幸福だと思うのだ。
もっと楽に生きたい。楽に生きることを許したい。

「簡単に性格が変わるわけない」のだが、何もしないで過ごすよりかは良い。
ちゃんと完治したら、私はまた(別の職場でハッピーに)働きたい。

○ □ △

結局、こういうところがマジメすぎると言われる所以であるのだ。
でも勉強になる。こうやって得たこと感じたことをちゃんと使って生きるのが楽しいのだ。

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