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私訳『菜根譚』⑱~虎の背に乗る危うさ

進歩處,便思退歩,庶免觸藩之禍。
着手時,先圖放手,纔脱騎虎之危。

歩を進むる処、便すなわち歩を退くを思わば、ほとんどまがきに触るるのわざわいまぬかれん。
手を着くる時、ず手を放つをはからば、わずかに虎にるのあやうきをのがれん。

一歩前に進むときは、のちに一歩退くことも頭に入れておこう。
そうすれば、
  牡羊おひつじが垣根に突っ込んで身動きができない・・・
  角が引っ掛かって抜けない!
というような災難を免れることができる。


何かに着手するときは、のちに手を引くことも予測しておこう。
そうすれば、
  虎の背に乗ってもう降りることができない・・・
  降りたら虎に噛み殺される!
というような危険を避けることができる。


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