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私訳『菜根譚』㉜~自然が奏でる楽曲、天地が織りなす絵巻

林間松韻,石上泉聲,靜裡聽來,識天地自然鳴佩。
草際煙光,水心雲影,閑中觀去,見乾坤最上文章。

林間の松韻、石上の泉声、静裡せいりに聴き来たりて、天地自然の鳴佩めいはいる。
草際の煙光、水心の雲影、閑中かんちゅう去りて、乾坤けんこん最上の文章を見る。

林間に騒ぐ松風の響き、岩の上を流れる泉の音、
心静かに耳をませば、まるで自然がかなでる風雅な楽曲のようだ。

野の果てにたなびく霞、川面かわもに映る白い雲の影、
長閑のどかに目をやれば、まるで天地が織りなす壮麗な絵巻のようだ。


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