甘露煮

考えるのをやめられない。 本、食、音、哲学、現代思想とかなんとか。 卒論はレヴィ=ストロース氏に関係したものを書きました。

甘露煮

考えるのをやめられない。 本、食、音、哲学、現代思想とかなんとか。 卒論はレヴィ=ストロース氏に関係したものを書きました。

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もう名前も覚えていないけれど、倫理の先生と話がしたい。

これぞ、というものとの出会い。 その中でも、当初は気にも留めない場合。 日常の一部として普通に通り過ぎてしまって、 後から「ああ、あれはとても大事なできごとだったなあ」と思いつくようなこと。 今や日常の一部になった哲学というものと出会ったとき、当初はそこまで感動を覚えたわけではなかった。 高校2年生、社会科目で、倫理の授業が始まった。 なんと履修は1年間だけだという。短い。 倫理という科目についてなんら知識を持ち合わせていなかった私たちは、道徳の授業の延長のよう

    • 緩衝材としての優等生

      義務教育卒業までの自分について、 さぞ扱いやすかっただろうなあ、と思う。 過去の自分へのねぎらいを込めて書きたい。 中学卒業までの私 私は、突出した才のない優等生だった。 勉強だけはできるけど、それも別に学年で1番というほどではない。 他の運動や、芸術科目、コミュニケーション力は並前後。 なんといっても、遠慮がちで空気を読む。 人が良かったわけではない。 ただ他人より小心者で、他人の評価に敏感で、争いを好まなかっただけ。 そこに、後天的に身に着けた人当たり

      • 本を読む 図書館編

        子供の頃から、本が好きだった。 本ばかり読んでいて、どれもこれも買ってはもらえないので、図書館にも通っていた。 地元の図書館は中規模くらいで、自転車で陸橋を越えるのが大変だったけど、静かで整然としていて好きだった。 読みたい本が増えるにつれていろんな棚に行くようになって、図書館を攻略していく感じも気持ちよかった。 子供立ち入り禁止の看板の先に、大人専用の自習スペースがあるのを見つけたり。 好きなジャンルの棚を制覇しようとして、端から順番に借りてみたり。 足音のたた

        • ずっと「女性になっていく自分」に違和感があった話

          anone, というセクシュアリティ分析を受けました。 小学生の頃からずっと、「女性になっていく自分」に違和感があった。 だから、セクシュアリティの話には元々興味がありました。 10代の頃、ジェンダーという言葉を知ったときは本当に嬉しかった。 社会的な性と、生物的な性があるという考え方に救われた。 でも、そこでも救いきれなかった違和感があった。 残された違和感たちに明確な説明を与えてくれたのが、私にとってはセクシュアリティという考え方だった。 幼いころから膨らん

        • 固定された記事

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          己を知る、ということ

          カミノユウキさんの「内向型人間だからうまくいく」を読みました。 結論から申し上げます。読んで良かった。出会えて本当によかった。 内向型の人間にも、そうでない人にも、読んでほしいです。 内向型の人には、生き方の参考にしてほしい。自分を知ることで、少しでも生きやすくなってほしい。 そうでない人には、こんな人間たちもいるのだということを知ってほしい。そしてできれば、なぜそういう性質なのか、知ってほしい。 ちなみに私は、内向型の中の内向型です。 内向型チェックリストでは3

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          ものごころつくころ

          人間って、それぞれ、一人ひとり、違うんですよね。 わかっているつもりでも、ふとした時に、理解したつもりになっているだけなんだとを思い知る。 最近思い知ったのは、これです。 「物心がつく年齢」。 辞書を引くと、なんとこれまたわかった気でいたのですがそうではなかった。「世の中のいろんなことがわかりはじめる」ことだそうです。いや、長期記憶が稼働し始めた頃とばかり思っていた。 さて覚え違いが判明したので書き直します。 皆さんが覚えている、人生で一番最初の記憶はいつですか?

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          友人とタイミング

          「中学校でできた友達っていうのは、きっと一生ものになるから。」 小学校卒業の日、クラス担任の先生の言葉だった。 だからこれからも一日一日を大切に、このクラスの仲間と一緒に、頑張っていって欲しい。そんな締めくくりだったと思う。 私たちの小学校は市立で、学年で数人程の中学受験組を除いて、ほとんどがそのまま市立の中学校にあがる地域だった。中学校では、市内の3つの小学生たちが集う形になる。 周りの友達を大事にしつつ、新しい出会いにも積極的になって欲しい。今思うと、そんなメッセ

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          ”料理が好き”の破壊力

          こんばんは。 貴方は、料理はお好きですか?  私は結構好きです。 Googleで検索すると、料理は「材料に手を加えて、食物をととのえ作る(=理)こと。調理。また、こしらえた食べ物。」と出てきます。実はお菓子作りも料理と考えていいんですよね。 さて問題は、料理の好き嫌いではないのです。 料理が好きか嫌いかを表明したときの日本社会一般の反応です。 「女子力高い」「いいお嫁さんになれるよ」「男子ウケ狙い」「さすがだね」「すごいね」 は? なんなの。「すごいね」への反

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