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オリ鉢研究日誌

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初心者が3Dプリンターと石膏を使ってオリジナル鉢を作る奮闘記です。
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記事一覧

3Dプリントと石膏で作る二層式植木鉢を自作してみた【オリ鉢研究日誌#6】

植木鉢を自作したくなり、3Dプリンターを購入して数ヶ月。 練りまくったアイディアの試作を本業の合間で繰り返し、ようやく完成まで漕ぎ着けたので紹介したい。 今までコツコツ作り続けてきた鉢、それは 石膏製の本体にPLA製のポットを挿し込む、二層式の植木鉢だ。 なぜ石膏なのか自然な風合い・質感の鉢が作りたかったから 市販の3Dプリント鉢を少しだけ手に取ったことがあるが、軽くてのっぺりしてて「おもちゃっぽい」という印象が拭えなかった(一部しか見てないので!作家鉢とかは違うと思う

Bambu Studioでオブジェクトの一部をジャイロイド構造にする方法【オリ鉢研究日誌#5】

排水性を考慮して3Dプリント鉢界隈でよく使われるのがジャイロイド構造。 noteやYouTubeでも作り方を発信されている方がいるので、界隈ではよく参考にされている情報ではなかろうか。 鉢にこの構造を採用する場合は、側面部分のみジャイロイド構造のインフィルを露出させるというやり方になる。 私もこのやり方を真似てみようと思ったのだが、いかんせん上記は両方ともUltimaker Curaを使用しており、私のプリンターであるBambu Lab A1 miniはサポートされていない

TPEフィラメント運用の致命的弱点。最近の3Dプリント環境。【オリ鉢研究日誌#4.5】

今回はちょっとした閑話休題。研究は進まない。 以前の記事でTPEフィラメント(軟性フィラメント)が稼働中にうまく回らず、自動供給できない苦悩について触れ、フィラメントドライヤーを新しく導入した。 このドライヤーはフィラメントの接地部分がローラーになっており、フィラメントを通す穴も空いているため、乾燥させながら印刷中の供給もできるというもの。 ローラーは結構ぬるぬる動くので、基本的なフィラメントなら問題なく供給できるだろう。実際口コミもあるし。 だが結局、私の環境では無理だ

石膏鉢に着色してみるの巻【オリ鉢研究日誌#4】

3Dプリントで作ったモールドに石膏を流し、鉢を作ったので、色塗りを試してみる。 前回の記事はこちら。 ちなみに石膏は耐水性がない素材なので、植木鉢としてそのままでは使えない。 ということで、成形・着色後、最後に防水加工も行います。 使う道具使うのはシンプルにアクリル絵の具。 防水加工は、スプレータイプの防水塗料を買ってみた。 石膏の上から絵の具を塗ってみた場合①手描き絵の具で単色の線を引きたかったので、鉛筆で書いた下書き線の上からアクリル絵の具を乗せてみた。 やってみ

はじめての石膏鉢作り【オリ鉢研究日誌#3】

前回3Dプリンターで印刷したTPE素材のモールドに、ついに石膏を流し込み、オリジナル植木鉢を作る! 石膏は、石膏型や石膏像などなど、美術界で古来から使われてきた定番素材。 制作の手順などは腐るほどネットに転がってるので、この記事では軽めに(雑に)扱う。 今回の工程の目的はこれ。 石膏鉢を作る手順(ざっくり)使用するのはこちら。 モールド(前回作ったTPEモールド) 石膏 水 混ぜる棒 石鹸水(家にあったキレイキレイを水で薄めた※合ってるかは知らない) 1:水

TPEフィラメントを扱う際の苦難(課題)まとめ+試作結果【オリ鉢研究日誌#2】

前回この記事で試しまくったTPEで、ついに本番プリントをしてみた記録。 コスト面でも品質面でもモールド作りの素材としては現状一番良いのだが、とにかく手が掛かって大変な思いをした…。 今回見つかった課題(苦難)をまとめておいて、作業環境をアップデートしていこうと思う。 TPEにたどりつくまでの、過去の失敗歴 私はものづくりも3Dプリントも始めたばかりのガチ初心者なので、素材・制作方法・必要な道具のすべてにおいて知識ゼロの状態から暗中模索している。 素人なりにこの2週間で試

TPEフィラメントの最適スライス設定を探る【オリ鉢研究日誌#1】

ド文系&数字アレルギーだがガジェットオタクの女が植物にハマった結果、3Dプリンターで自作鉢を作りたくなってしまった。 とはいえ、「3Dプリント鉢」が作りたいのではない。 3Dプリントで自由な形にデザインしたモールド(型)を使って「石膏鉢」を作りたい。 今のところネット上で同じ欲望を抱いた人間を見たことがないので、新しい概念だと思いたい。 そいういうわけで、イチから制作方法を模索して2週間ほどになる。 ド文系、数字アレルギー、ものづくり経験なし。 完全ド素人の私が、重なる失敗