読了 益田ミリ「言えないコトバ」
こんにちは。ヒノカンです。
モヒカンじゃないです。ヒノカンです。
急に益田ミリさんのエッセイが読みたくて、今週読んでいました
ずっっと前にコミックエッセイの『今日の人生』を読んで、のほほんとした雰囲気。なんとなく、ふと感じる日常”あるある”にクスリと笑ってしまったのを思い出しました。あの、のんびりとして、ありのままの自分を肯定する雰囲気にまた出会いたくなりました。
『言えないコトバ』。放送禁止やタブーのコトバではなく
〈普段耳にするけど自分では使ったことがないよね〉
のコトバについてを綴ったエッセイ。
例えば、「お水ください」とレストランでいう時。
「お冷ください」 というのを耳にしたことはありませんか。
〈ひや〉よりも〈みず〉の方が的確でわかりやすいのに、なんとなく言ってしまう。私も、レストランでお水をもらうときは「お冷」派だ。
ちなみに、お湯は「おさゆ」派だ。
昔、百貨店で家族でお食事会をした時に、「お冷ください」と言っていたのに、なんとなく、こなれ感を感じたのだ。
自分もこなれた感じを出したい!と思ったのかもしれない。
居酒屋で酔わないように、お酒とお水を一緒に頼むときも
「お冷ください」だ。
いや、そのときは、「チェイサーください」なのか。
・・・・以上のような、「耳にするが、なんとなく、自分が言っていいのか悩むコトバ」について、益田さんの優しいコトバであれこれ書かれている。
書籍の構成が、
文章→漫画→文章→漫画、と交互なので、
読んでいて、緩急があり、飽きさせない。
益田さんのコミックの益田さん自身?のイラスト。
(´・_・`)のような顔が多く、そこまで大きく人物の表情が変わらないのだけれども、なんとなく、じんわりと心に響くものがある。
なんとなく・・・この気持ちをどう表現しよう。
「言えないコトバ」ではなく、「言おうとできないコトバ」になってしまう・・・。
多種多様あるコトバと、同じ意味でも多様にある日本語の中で、
自分がどの場でどんなコトバを用いるか、
それだけで、その人の感情、性格、教養が滲み出てしまうのだなと感じた。
どのコトバをどの場面で使うかは、自由なのだから。
ただ、コトバを自由に操るにあたり、語彙力がなければならない。
「お水欲しいけど、めちゃめちゃおしゃれなバーでおひやともお水とも言いにくい・・・」
そのときチェイサーを持っていたら、博識?になれるかもしれない。
ドヤ顔もできるかもしれない。
コトバを操るならば、コトバを吸収してから。
まだまだ、本を読んでいかなければ、と思う。
益田ミリさんの本、別作品もまた読もう〜〜
『言えないコトバ』
著 益田ミリ
集英社文庫
390yen+tax ←安すぎ。
e-hon 、 Honya club 、 honto