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断捨離 マネーと煩悩
今年、断捨離してしまったもの。。。おカネ
母が苦労して残してくれた遺産...¥11,000,000也
それを3人の我が子らに引き継ぐため3倍に増やそうと、
昨今の投資、運用ブームに乗っかった。
当初ビギナーズラックで甘い汁を味わい、
外貨預金→投資信託→ナマ株→信用取引→空売り…と
だんだんハイリスクな運用にのめり込んだ。
年初は日本株爆上げで1〜3月までに300万円を稼ぐものの、
春に期待の新興株が赤字決算→70%株価下落で、
今年の損益はマイナスに転落。
損をすると、
取り返したいという欲望が抑えられなくなり、
変動の大きな半導体銘柄に信用取引MAXで注ぎ込む。
そして、8月2日〜5日の株式史上最悪の暴落を迎える。
信用取引の担保割れが発生し、
母から相続した虎の子の1千万円は一瞬で消失した。
信用取引では担保割れを現金で支払う必要がある。保有株1千万円を担保に3千万円分の借株を運用していた私は、25%の下落で1千万円全てを失った。
退職し時給で働く自分にとって1千万円は二度と手にすることのできない金額である。
1千万円が溶けていくさまを、
ただ眺めるときは、精神的にはほぼ発狂状態であった。
家族や亡き母への申し訳ない気持ち、
不甲斐ない自分への怒り、自己嫌悪。
耐え難く、辛く、苦しかった。
そんな中、
なんとか平静を保つためにとった行動は、
自分が持っているものを片っ端からノートに書き出すことであった。
家がある
職がある
健康がある
家族がいる
美しい思い出がある...
100年前ではなく、この時代の日本に生を受けたこと...
平時では意識しない当たり前のことを
ひとつひとつ再確認した。
株式暴落の嵐が過ぎ去ったあと、、、
そこで得たものは、
なぜか、心の平静であった。
それまでの自分は、
完璧主義であり、
100点を基準とするため、
あらゆるものごとを減点で評価していた。
ネガティブ思考であった。
コップに半分の水を、
もう半分しかない...と認識していた。
しかし、
‘’あるもの‘’を数え上げることで、
コップ半分の水を、まだ半分もある!!と
ポジティブに捉えることができるようになった。
すると不思議なことに
仕事や職場同僚に対するストレスが消えて無くなった。
日常生活のイライラ、
社会に対する怒り、、、
そういうものが弱くなり、
まぁいいか...と楽観視できるようになった。
断捨離したものは
おカネではなく煩悩だった。
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