【※注意】ハバネロを調理した後は、手をしっかりと洗いましょう。炒飯は硬めのお米で作りましょう。
先日、同僚の方から『ハバネロ』をいただきました。
お菓子等で以前にお会いしたことはおそらくありましたが、実物と対峙したのはもしかしたら初めてかもしれません。
とにかく『辛い』『痛い』というイメージが先行するこの野菜。
せっかくいただいたため、料理をして美味しく食べることとしました。
近頃、玄米にはまっている僕は、朝に玄米を水につけて仕事に向かいます。その日ももちろん玄米を仕込んでいたため、今晩の食事は『ハバネロと玄米を対峙させること』が決定しました。
僕自身も初めましてだったハバネロ。おそらく玄米自身も初めましてなのではないでしょうか。となると、しっかりと玄米の元へ僕がエスコートをしなくてはなりません。でないと、突然やってきた辛味成分に玄米がびっくりしちゃいますからね。
何を作ろうかと考えた結果、『炒飯』を作る計画が頭の中で完成しました。
刻んだハバネロを油でチワチワ煮ると、辛美味しいエキス的な何かが出てくるような気もします。あと、玄米で炒飯を作る、という『っぽさ』にも惹かれたためです。
退勤をして、スーパーで必要かと思われる食材を調達しました。
具体的には、ちょっと太いベーコンとネギ1本を選びました。
この時点で僕は『自炊だ!!』と喜んでいました。何かを刻み、食材を掛け合わせ、料理を作る。こんなにシンプルなのに、自炊と呼べるものに対して久しく触れておらず、玄米をお茶漬けにしたり、玄米にカレーをぶっかけたりと、近頃そんな手が込んでいるのかよく分からない食事をしている僕にとっては、自炊をしようとしていると気付くだけで、少しだけ嬉しい瞬間でした。
手に取ったネギをカゴにも入れずに握り締めて、さらに何か必要なものはないか、とスーパー内をウキウキしながらうろついている僕の姿は、成人男性の初音ミクと思われたでしょう。
辛さに対しての保険として、ヨーグルトも買いました。本当はプリン(でかいサイズが売ってた)が良かったのですが、本能が辛さを警戒していたのでしょう。
お家に帰ってきた僕は、早速調理に取り掛かりました。
まずは、いただいたハバネロを刻んでみます。
炒飯に入れるために、細かく刻みました。
この段階では、ちょっとフルーツのような匂いがして、(お…?意外と…?)と、ハバネロに対しての警戒心が解け始めていました。
さて、ここでお約束の『アレ』をしました。
そう、まずは生で一口、です。
ハバネロ側からの「まぁまずはかじってみてや」という、駆けつけ一杯です。
通過儀礼ですね。
刻んだ後の一欠片を口に入れた僕は、その辛さに「うおぉぉぉぉぉ…!!」となり、ハバネロが評判通りであったことに安心しました。やっぱ辛いんですね。
(あとアドバイスなのですが、こういう芸当は誰かが横にいる時にやった方が良いです。一人でやると、エンターテインメントではなく、ただの愉快な自傷行為になってしまいます。)
刻んだ後の手を匂うとほんのり辛味が残ったような匂いがしました。
料理している感が出てきましたね。
刻んだハバネロを鍋に入れ、油でチワチワ温め始めました。
そこにベーコンとネギを入れてしばらく放置。
ここでも『自炊だ!!』となり、しばらく喜んでいました。
味見としてベーコンを一つ食べてみると、辛味を上手く残したまま美味しいベーコンになりました(嬉しそうに語っていますが、まだベーコンを温めただけなので、美味しいに決まっています。ベーコンは偉大です。僕たちはもっと、ベーコンのことを普段から大切にしなければなりません。)。
同時に火にかけていた玄米が炊き上がりました。
少し水分の量が多かったのか、柔らかめに炊き上がりました。まぁ良いでしょう。
油を追加して溶き卵を流し込み、そこに玄米を投入しました。
水分を多く含んだ柔らかめの玄米は、火にかけていくうちに、一つのオブジェクトとして合体をし始めました。炒飯って、パラパラじゃなかったの?と不思議に思いましたが、中身を混ぜれば混ぜるほど、『塊魂』のゲームみたいに周りの玄米を巻き込み始めました。
完成した炒飯は、『おにぎりを作ろうとして、辞めた?』と問われそうな見た目になってしまいました。そんな油おにぎりも、結構美味しかったですね。
さて、食事も終わり、お風呂の時間です。
お風呂で洗顔ネットを使って泡立ててお顔をワシワシ洗っている時に、普段は無い違和感に気づきました。
「なんかピリピリする…!」
そうです。ハバネロを刻んだ名残が、まだ手に残っていたのです。
気持ち手を洗って落としたつもりでいたのですが、さすが噂のハバネロ。
そう安易と姿は消しません。
その辛味成分を、洗顔泡を介して顔面に塗りたくってしまいました。
これをもっと辛味の強い野菜で行っていたとすると、ちょっと怖いですよね。痛みで顔が腫れ上がり、ハバネロみたいになってしまうかもしれません。顔をピリピリさせながら、よくテレビで見ていた調理人の手には手袋がはめられていたな、と思い出しました。
そして、お風呂に入る前にコンタクトレンズを外し忘れた僕は、シャワー後にコンタクトレンズを外しました。
経験がある人なら分かると思うのですが、お風呂後のコンタクトって、なかなか外れないんですよね。目の中で、しっかりと水とくっついてしまっている感覚です。
ちょっと苦戦したのちにコンタクトレンズが外れたのですが、目頭にまつ毛が入り込んでいるのを発見し、なんとか取り覗こうと努力をしました。
その時、目に違和感を覚えました。
「なんかピリピリする…!」
そうです。ハバネロを刻んだ名残が、まだ手に残っていたのです。
いつまでいるんだよ。
その辛味成分を、直接目の中の粘膜に落とし込んでしまいました。
なかなか取れないまつ毛、なかなか取れない辛味成分、そのどちらともに翻弄され、涙目になりながらも事を終えました。
いかがでしょうか。
初めての経験の中には、その不慣れさから多くのエピソード、そして発見があります。ぜひみなさんも、初めてのハバネロを経験してみてはいかがでしょうか。
この経験全体を通しての僕の感想は、
「炒飯くらいちゃんと作れる大人になりたかったなぁ」です。
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