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#金子浩久
10年10万kmストーリー 第78回 スバル・アルシオーネSVX バージョンL(1992年型) 29年15万2000km
大きな公園の駐車場に駐められていたスバル・アルシオーネSVX(以下、SVX)は遠くからでもすぐにそれとわかった。周囲のミニバンやSUVなどとは較べものにならないほどの強い存在感を放っていたからだ。
最近は、あまり実車を見ることがなくなってしまったけれども、そのSVXは記憶と少し違っているように見えた。近寄ってみると、フロント部分が前下がりになっている。あと、たしかトランクフードが黒だったはず
10年10万kmストーリー 第77回 トヨタ・セリカクーペGT-R(1984年型) 15年29万3000km
調べてみると、セリカという名前を持ったクルマが造られなくなって15年以上が経っている。
セリカは時代によって、さまざまに姿を変えてきた。7代36年間の歴代モデルの中には、バリエーションもいろいろある。メカニズムも変わった。XXやスープラなど、派生や転生も多い。だから、どのセリカに親しみを抱くのか、人によって違ってくる。筆者の場合は、初代の(ダルマ)セリカやリフトバック以上に憧れていたのは、2
10年10万kmストーリー 第76回 マツダ・アテンザXD(2014年型) 8年10万3000km
最近のクルマだったら、10年間乗り続けようが10万km走ろうが、まず大きなトラブルに見舞われることはないだろう。
クルマが壊れなくなったのだ。
10年10万kmストーリー 第73回 日産Be-1(1987年型) 12年9500km お葬式の席で話しかけられたことが何度もあります
1987年に日産Be-1が登場した時の騒がれ方は、よく憶えている。まったく異質のクルマに世間は大騒ぎしながら、大歓迎して予約枠1万台はすぐに埋まった。
それまでのクルマが、走行性能や燃費などの“数字で置き換えられる”機能などをもっぱら訴求していたのに対して、Be-1は正反対だった。
それまでのクルマは、いかに「優れた機械」を造るかに注力されていたのに対してBe-1は違っていて、いかに「魅
B面の10年10万kmストーリー その2 MINIはミニをセルフサンプリングした別のクルマ。BMW E1やi3こそが精神的な後継車だ。
MINI シルバーストンサーキット ミニ生誕40周年イベント オリジナル・ミニ 等速ジョイント スエズ動乱 エコカー フィアット500 フォルクスワーゲン・ビートル 空冷エンジン 後輪駆動 前輪駆動 ミニクーパー クラブマン セルフサンプリング E1 フランクフルト自動車ショー EV i3 カーボンファイバー製シャシー アルミ合金製サブフレーム 観音開きドア 鹿島茂氏
BMWが造るMINIが登
10年10万kmストーリー 第71回 トヨタ・セリカXX 2000GT(1985年型) 37年14万8000km
ガレージを見せてもらうと、クルマの周りにビッシリと詰め込まれたモノというモノの集積ぶりに眼を奪われてしまった。
クルマというのは、1985年型のトヨタ・セリカXX(ダブルエックス)2000GT。新車で購入され、現在まで37年14万8000km乗り続けられている。
その白いダブルエックスは車高が低いから、天井との間の空間を利用して、ガレージの左右と後ろの壁に合わせて、建築現場で使われる鉄パイプ
10年10万kmストーリー 第70回 日産レパード3.0アルティマグランドセレクション 1988年型 13年8万5000km
映画やテレビドラマに登場するクルマが好きで乗り続けている人がいる。“劇中車”という言葉も一般化しているようだ。僕も、『ブリット』でスティーブ・マックイーンが悪者のダッジ・チャージャーを追い詰めるフォード・マスタングや『サムライ』でアラン・ドロンが盗むシトロエンDSなどに憧れて、のちにマッハ1だったけどマスタングとDSの後継のCXを手に入れて乗っていたことがあった。どちらも好きな映画だったし、好き
もっとみる10年10万kmストーリー 第69回 トヨタ・アリストV300 TTEバージョン (2000年型) 22年9万6000km
待ち合わせた駅の改札を出る前から、真正面に立っている男性がクルマのオーナーさんだろうということは、遠くから見ただけですぐにわかった。
なぜならば、着ている黒いポロシャツの左胸に、赤い糸で“TTE”と“LEXUS Racing”、右胸にはレクサスやプーマのロゴマークなどが刺繍されているからだ。
挨拶に続けて、彼が教えてくれた。
「自分で作ったんですよ」
業者に依頼して刺繍してもらったそうだ。
10年10万kmストーリー 第68回 トヨタ・カローラレビン 2ドア GT-APEX(1986年型) 35年48万1000km
僕は昭和36年生まれなので、平成、令和と過ぎてきて、中村草田男の俳句「降る雪や明治は遠くなりにけり」と同じように「昭和は遠くなりにけり」と、ちょっと寂しい気持ちになることもある。
特に、クルマのような身近な生活道具であり、楽しみの対象となるようなものに大きく様変わりしてしまったものが多い。
昭和の頃は、みんなだいたい18歳になったら、まるで元服を迎えるかのように運転免許を取り、家にクルマがあ
10年10万kmストーリー 第67回 アルピナD5リムジン(2013年型) 8年16万8400km
初めて運転したクルマが想像をはるかに超えていたら、どうしても手に入れたくなるだろう。ハードルを乗り越えて入手できたら、それ以上の幸せはない。
そんな幸せを2度続け、2013年型のアルピナD5 リムジンに8年16万8400km乗り続けている人を神奈川県に訪ねた。
最初の幸せは、それまで乗っていたスバル・レガシィ 3.0RからBMW530iに乗り換えた時のことだった。
セダンが好きで、18歳で
亡き友への惜別を乗せたアルピーヌA110
本来ならば、1年以上前にこの1971年型のアルピーヌA110の記事をTopGear香港版と台湾版の読者にお届けする予定だった。
撮影場所とインタビューの日もおおよそ決めてあった。オーナーである林 明博さんとは事前に何度か電話で予備取材を行っていたからコミュニケーションは万全で、間違いなく良い記事になりそうな予感がしていた。
送ってもらった画像を見るだけでも、ゴルディーニ・チューンの1.3リッ
10年10万kmストーリー 第66回 スバル・インプレッサ・スポーツワゴン STi(2001年型) 20年18万5400km
少し前までのスバルは、勇ましいエンジン排気音を響かせていたから、遠くから走ってきてもすぐにわかった。
ブロロロロ〜ッ。
ブロロロロ〜ッ。
それも2000年代の三菱ランサー・エヴォリューションとパワー競争を激しく繰り広げていた頃のインプレッサでは、なおさらだった。
そんなインプレッサ・スポーツワゴン、それも金色のホイールを履いたStiを以前からときどき見掛けていた。同じクルマだということが