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「SaaSって何?」からはじめる異世界事業戦略

はじめに

2022年7月9日、カネコデラックスは3度目の寅年誕生日を迎えました。
その数日後、いわやん(弊社YOUTRUST代表 岩崎)のSlackにこんな書き込みが。

「ちなみに」って!!

そうなんです。約1年ほど前にあたる2021年7月13日に、私カネコデラックスは、YOUTRUSTへの転職の意思決定をしたようです。サイバーエージェントに勤めて10年、そして、35歳という節目に、新たな可能性にチャレンジしたいという意志を固めた結果だったのだと思います

入社当時の想いはこちらの記事に。


せっかくの機会なので、転職意思決定からのYOUTRUSTでの1年間を振り返ってみたいと思います。(正式入社から1年経ったら書くつもりでしたが。)

ということで、
はじめまして、株式会社YOUTRUST 執行役員 兼 キャリア事業責任者 の金子彰洋と申します。巷では「カネコデラックス」と呼ばれています(=名乗っています)気軽にデラックスと声を掛けてください。アイコンの通り、お団子ヘアーをしています。

趣味はサウナ、アパレル、マンガとアニメ。タイトルから溢れ出ておりますが、二次元コンテンツを愛しておりまして、毎日マンガを5冊は読まないと眠れないタイプです。

自己紹介がてら経歴を少々。

早稲田大学法学部卒業後、
2012年、株式会社サイバーエージェントに新卒入社。
広告事業本部のクリエイティブ職としてキャリアをスタート。
その後、データ&テクノロジーやメディアの専門職に従事。
2016年、次世代ブランド戦略室の立ち上げに参画。ストラテジックプランニング、メディアプランニング、マーケティングリサーチの部門を立ち上げ、マーケティング責任者(局長)に就任。
2020年、DX部門の新規事業責任者に就任。

10年間、ナショナルクライアント様を中心に担当させていただきました。
TVCMやデジタルプロモーションといった広告コミュニケーションに限らず、D2Cブランド開発、AI導入支援、データ分析プロジェクト、広告プロダクト開発などなど、多岐に渡る案件の企画から実行まで。おかげで一切飽きることなく、サイバーで10年間働くことができました。

10年間、首尾一貫してきたのは「戦略」を軸に生きること。
事業戦略、ビジネス戦略、マーケティング戦略、ブランド戦略、コミュニケーション戦略、デジタル戦略、プロダクト戦略、メディア戦略、クリエイティブ戦略、データ戦略、DX戦略、、、戦略と名のつくものはひとしきりやったキャリアではないかと思います。総合代理店のみならず、コンサル会社も相手に、競合も協業もしてきました(最後の半年の個人コンペ勝率100%、また、立ち上げた組織の最大コンペ勝率は75%です。プチ自慢を挟みました)。とにかく、資料をつくりすぎて、サイバーエージェントで一番ChatWorkの容量が重い男の称号を得ました。

そして、2021年10月にYOUTRUSTに転職することになるのですが、慣れ親しんだ広告モデルとは大きく異なるビジネスモデルだったため、スタート時は正直なところ「SaaSって何?」状態ではありました。

代理店サイドから事業会社サイドへの転職は「異世界」なので、似たキャリアを志向する方やSaaSに興味がある方の参考に少しでもなればと。入社意思決定から何を思い、何を企画し、何を執行してきたのか、四半期毎につらつら振り返りたいと思います。

それでは、早速。
〜YOUTRUSTビジネス組織の1年間の戦略と変遷〜

FY2021 4Q:プロローグ

※YOUTRUST社は9月末決算です。

SaaSって何?

事業を理解するにも、戦略を立てるにも、まずは「数字」です。
ここは、進研ゼミだけで京大に合格しリクルートで新規事業責任者をしていたCOOのさとりょ(佐藤亮太)が細々としたところまでまとめてくれていたので、すぐにキャッチアップできました。

あらヤダ、こまかい。

やっとCPA、CVR、RTBなどの広告三文字英単語から抜け出せたと思ったのですが、ARR、TCV、NRRなどのSaaS三文字英単語の世界へと冒険に出るのでした。(入社前に、重要単語は覚えといた方がいいと思います。そろそろZ会あたりから単語帳が出ていい頃。)

事業を理解するにも、戦略を立てるにも、次は「人」です。
セールスやCSのメンバーに時間をもらい、解像度が高まるまでヒアリングをし続けました。自社の強み、顧客の特徴、競合の存在、課題や機会、個人的な悩み、いろんな軸で話を聞き、情報の洪水に身を任せました。

「数字」と「人」と接した上で出した初手は大きく3つ。
①セールスプランの大幅改定
②CSチームの体制変更
③マーケティングの中核人材採用

①セールスプランの大幅改定

この頃、YOUTRUSTのARPA(1アカウント当たり平均単価)は伸び悩んでいました。最もご期待単価の低いライトプランへの集中が顕著にあり、これからビジネスを伸ばす上で、足枷になるのは明らかでした。

よって、
・3プラン制から4プラン制への変更
・価格の改定
・価格とサービスの整合
をまとめて実施しました。

顧客タイプごとの選定理由を明確化し、どの顧客にどのプランでご期待いただくかを整理。8月中旬から変更しましたが、成果はすぐに現れました。この施策はバッチリハマり、短期間で大きな成果を出すことができました。狙っていたARPAも無事130%超の改善。とりいそぎ、仕事した気分になりました。

※2022年7月現在では、プレミアム比率/年間比率がもっとあがっています(歓喜)

このとき躍動してくれたのが、現在セールスマネージャーをしているにったく(新田拓磨)です。トークや事例の引き出しが多く、顧客解像度の高さゆえの高い受注率を誇っており、新プランの見極め判断が非常にシャープだったのを覚えています。

②CSチームの体制変更

「SaaSはカスタマーサクセスであり、チャーンレートが肝である。」という話が、どんな本にもどんな記事にも記載されていましたが、そんな文章を読む必要がないくらいCSチームはとにかく大変そうでした。

セールスから引き継いで、キックオフして、オンボーディングして、期中は採用成功に向き合い、更新時期にはレポートをまとめて提案をして、契約を巻き直して、、、それをなんと1人150社以上・・・。

あかん、まわらへん!!

前職はオペレーションに尋常ならざる力をいれており、また、適切な分業制をとっていました。営業フロントが顧客の成功に向き合うためには「裏側」の組織力がとてつもなく重要になります。

なので、大急ぎで副業とインターン生を10名強採用しました。

・候補者レコメンド
・スカウト文の改善
・カンパニーページの作成
・ヘルプページの作成
などを裏側で対応する「コンサルタントチーム」と

・数字管理
・提案フォーマット開発
などを裏側で対応する「アーキテクトチーム」の立ち上げを実施。

イメージは下図のような感じ。

かっこいい名前つけがち。

その上で、新しい組織体制はスモールチームで連携を図った方がスムーズなため、「ユニット制」も導入しました。

ポケ○ンをモチーフにしました。

※個人的には「フォーマンセル最強説」を唱えておりまして、最小セルは4人までと決めています。リーダー1人にメンバー3人まで。いざというときに2:2に別れて動くことができる+それ以上は正確な把握とコントロールが効かなくなるため、積極的に導入しています。リーダー職を増やせる副次効果もあります。詳しくはNARUTOを読んでください。

話が逸れましたが、結果的には、ボラティリティは高いものの、顧客数は右肩上がり、チャーンレートは右肩下がりを実現することができました。(とはいえ、1年経った今も、まだまだ大変です。)

ビューン!!


③マーケティングの中核人材採用

一応、代理店出身なので、ここは最初から強く求められていました。ただ、残念ながら、BtoCマーケティングとBtoBマーケティングは全く違う競技です。サッカーとセパタクローくらいに違います。足を使うという基礎的な部分は同じなのでWHO→WHAT→HOWといったフレームワークは通用するのですが、とにかくHOWが違います。HOWが違えば、技術的レバーが変わるので、把握するためにどうしても時間がかかってしまう。

マーケティング部門の責任者をしていた身として「オレにまかせろ!キリッ」と言いたかったのですが、できないことはできないと言える素直さが強みのため、プロフェッショナルを採用しようと思いました。それが、7月よりマーケティングGのマネージャーをしてくれているしのちゃん(植手淑乃)です。

ひとことで言い表すのが非常に難しい何でもできる系スーパーウーマンでして、10月入社直後の1Q、なんかこんな感じになりました。

ビューン!!その2

10倍て。セールスも忙しかったことでしょう。

いままで実施できていなかった「セミナー」「ホワイトペーパー」「イベント協賛」「アフィリエイト」「広告配信」などが一気に動き出しました。

そんなこんなで、入社後、ブーストをかけるための事前策が整いました

FY2022 1Q:ビジネス戦略期

2021年10月、カネコデラックスは無事YOUTRUSTに入社しました。

ちなみにですが、YOUTRUSTには「パラシュート人事」がありません。前職で何をしていようとも、特に役職をつけず、まずは1現場メンバーとして活躍してもらうことに重きを置いています。オファーを受ける際、いわやんに「ポジションは勝ち取ってください(目力)」と言われたことをいまだに覚えています。とても健全な組織だと感じました。

ただ、明確に配属グループがあったわけでもなかったので、「ビジネス戦略」という謎の職種を勝手につくり、アレコレ動くことにしました。(昔から独立遊軍にいるのが好きです。)

入社直後にはじめたことは大きく3つです。

①マーケティングGの正式立ち上げ

これは先に述べた通りです。toC領域にしかなかったマーケティング組織をしのちゃん中心に立ち上げ、副業プロフェッショナルにも参画してもらいました。広告配信・クリエイティブ・コンテンツライターなど、いまも事業を支えてくれています。

上がり続ける有効リード目標を常に達成してくれる強固なチームです。

8月頃から肩慣らしをはじめたしのちゃん


②カスタマーサポートからカスタマーサクセスへの変革

このQ、一番時間を使い、一番骨が折れた仕事です。
実は、このときCSチームにはまだヨミ表がありませんでした。というより、そもそも「数字」という目標を持っていませんでした。ミッションや事業計画という大きな括りの中で、どのエリアを担うのかが決まっていない状態です。ビジネスパーソンたるもの、目の前の業務に向かうのではなく、ゴールに向かうべきだと考えます。

まずは、目標をつくりました。いつまでにチャーンレートを何%にするのか、そのために当月更新率を何%にするのか、必要な更新金額はいくらなのか、、、。未設定の数字をつくるときはWILLからはじめるのが好きなのでポジティブマインドで理想を掲げました。

のちに正式入社してくれた営業と経営企画を経験しているおたけ(岩下武弘)が得意のSQLとエクセル術で、非常にわかりやすい管理表もできあがりました。

とはいえ「さあ、はじめよう!」と思っても、そう簡単には進まないもの。なにせ、先に述べたようにメンバーは日々150社様と向き合う業務に忙殺される中、突然数字目標が降ってくるわ、慣れないヨミ会で質問攻めにされるわと、今までと異なる意識・スタンスを求められることに、戸惑いが溢れていたことも事実。

お金を稼ぐ=顧客や候補者にとって良くないことをしているのではないかという不安が、一時的なハレーションを引き起こしました。

ただ、コミットメントに満ち溢れたメンバーたちの思考回路が、
売上があがる=カスタマーサクセスできている(成果をお返しできている)
という公式に変わるまでにそこまで時間はかかりませんでした。

新卒入社後、ずっとCSの最前線を張ってくれていたいつき(吉野樹)が覚醒し、チーム全体を引っ張ってくれたこの期間があったからこそ、いまの強くて優しいカスタマーサクセスチームができていると感じています。


③タレントプール機能の開発

ビジネス組織のみならず、開発組織にも体制変更が行われ、創業エンジニアのやまでぃ(山田昌弘)がtoBのクライアントウェブと呼ばれる管理画面の開発を専任で担当してくれることになりました。

かなり先発のサービスが存在するHR市場において、武器が必要なのは明らかでした。

  • YOUTRUSTはキャリアSNSである

  • ゆえに、他サービスでは出会えない転職潜在層と接点が持てる

  • しかし、現段階ではスカウトを送る以外のアクションを持てない

  • 「つながりデータの資産化」「アプローチ機会の最適化」といった“ならでは”の強みを活かせる

  • つまり、ユーザーのキャリアを中長期で支えるプラットフォームになる=クライアントのリクルーティングを中長期で支えるプラットフォームになる

といった具合に、思考を廻らせ、スカウト領域からタレントプール領域に機能拡張していくプロダクト戦略を練りました。

そうしてできあがったのが、以下の「気になるリスト」です。
おかげさまで、3月のローンチ初週で60%以上のクライアント様のご利用が進み、利用率も上がり続け、現在も機能進化を続けています。

中長期化する採用市場で役立つ機能だと自負しています。


FY2022 2Q:事業責任者期

2022年1月に、YOUTRUSTは二事業部制をとることにしました。toC(SNS事業部)とtoB(キャリア事業部)を明確に分け、各々のフェーズに合わせたスピーディーな意思決定をできるようにすることが目的です。このタイミングでキャリア事業責任者に就任いたしました。謎の職種と呼ばれたビジネス戦略とはしばしお別れです。

「メグリズム」と名付けたビジネスモデルです。


そして、事業部の色を明確にすること、そして、現在のtoB領域として大切にしたいことを意識してもらう目的でQごとにスローガンを制定することにしました

そして、映えある初のスローガンこそ、その後もしばしば発せられることとなる事業部の心。

「おすまん」と読みます。

非常にインナーなワードであり、概念なので、言語化せずにいたのですが、インターン生のまとめによると、以下です。

by ちかちゃん

この「押忍マン」という道を示すことができたのが、このQで一番の成果ではないでしょうか。

さて、このQではじめたことも3つほどでまとめてみます。

①インサイドセールスユニットの立ち上げ

マーケティングGが好調なおかげで、有効リードが積み上がってきました。このときセールスは3名しかおらず、インサイドもフィールドも実施するのは難しい。また、個人的にインサイドセールスは専門職だと考えており、SaaS企業あるあるのフィールドセールスの前の練習的なポジションだとはどうしても思えませんでした。

「インサイドセールス=1to1マーケティング」であり、セールスというよりはマーケティングに近いジョブだと捉えています。ゆえに、インサイドセールスユニットはマーケティングGに内包する構造をとっています。身体の延長としてのメディアと、潜在顧客の定量/定性のデータを駆使してコミュニケートする業務はまさしくマーケティング活動といえます。

よって、マーケティングとセールス双方の経験があり、専門性あるインサイドセールスの立ち上げに覚悟を持って腰を据えられるメンバーに一任しました。それがYOUTRUST随一の誠実さを誇るけんたろー(西木健太朗)です。初対面で会社の顔を担う職種としては、ぴったりな人選だったと考えています。

基本的に、垂直立ち上げをして結果・データを早急に集め、ネクストアクションを起こしたい性格なので、このときも副業とインターンを一気に採用し、10名近いチームを組成しました。また、有難いことに、スーパーウーマンしのちゃんがセールスフォースの設計からオンボーディングプロセスの構築まで裏側のオペレーションを担ってくれたので、非常にスムーズに数字を伸ばすことができました。

結果的に、毎月商談数ギネスを更新してくれています。


②無限採用編

こうして、いわゆるTHE MODELのかたちをとることになったキャリア事業部。THE MODELの良さは計算ができることにあると感じています。ある種、何人いれば何商談獲得できるのか、何人いれば何受注獲得できるのか、見えてしまいます。そして、当然、計画に照らし合わせると、全く足りていないことに気づくわけです。

ここからは、項目の通り、無限採用編に突入します。

フロントメンバーもスカウトを送りカジュアル面談を行う全社採用も、友人知人に声をかけるリファラル採用も、他サービスを活用した活動も、とにかく動きました。
おかげで、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス、エンジニアと力強いメンバーが続々と加入してくれることになります。弊社の採用基準に「VIVA SPIKE」があります。尖ったスキルやスタンスを持つメンバーによって、より表面積の広いチームができているのを感じます。(ぜひ全員紹介したいところですが、それはまたいつかのnoteで・・・。)

日夜、スパイク人材を募集しています。


③デットファイナンス

トップラインの成長率や次シリーズのエクイティファイナンスを鑑みた結果、デットファイナンスをすることになりました。このとき、弊社にはまだCFOや管理部長といった専門人材がいなかったため、売上や数字の責任を持っている私が兼務で担当することになりました。

クリエイティブが転生したら、デットファイナンスすることになった件。

さておき、当然、ファイナンス経験もなければ、財務知識も大してなかったので、この期間はかなりファイナンスについて学習しました。このあたりもどう勉強したのかは、いつかのnoteに書くことにしましょう。いま言えることとしては、大人になっても成長することやってやれないことはないことです。

数字分析とプレゼンテーションは前職でかなりの数をこなしていたこともあり、公式発表しているシリーズBのエクイティファイナンスとは別に、億単位の資金調達を行うことができました

「その経験は、味方だ。」という某企業のコピーがとても好きなのですが、この経験はスタートアップの経営に携わる中で、大きな意味を持つことになると感じています。


やっと入社半年までの話が終わりました。。。

ここまでの期間で、ARRは約2.4倍に成長しました。
成果が出ていることに興奮する以上に安堵したことを覚えています。

押忍マン。


FY2022 3Q:執行役員期

2022年4月、執行役員に就任いたしました。入社するからには「経営」をしたいと伝えていたこともあり、謹んで任命を受けました。

この頃、会社の目指すゴールと掲げていたミッションの認識にズレが生じていたため、ミッションを事業部マターとし、新たに全社のビジョン制定を行いました。経営チームで何十回と議論し、何百個のアイデアを出し合い、メンバーと侃侃諤諤とした擦り合わせの末、想いの乗ったビジョンになりました。(発表した全社合宿は盛り上がりましたね!)

キービジュアルクリエイティブディレクション by カネコデラックス


さて、控えめに言って順調だった前半期。いつでも絶好調といかないのがスタートアップ。スローガンに「忍耐」を掲げるほど、地力が試される期間に突入しました。

というのも、1月からtoCマーケティングをほぼストップし、開発に集中することを決断していました。toCが盛り上がるとtoBも伸びるという構造なのは数字上明らかだったのですが、影響値を甘く見ていたのが正直なところです。マーケティングなしでもガンガン伸ばせるのでは?という甘読みを一同反省することになります。

さておき、この期間に行ったことも3つほど。

3Q、カネコの稼働を「既存(=CS&開発)」に振り切ると決めて動いていました。苦しい時期こそ足元の対応ではなく、長いスパンで効いてくる楔を早めに打っておくべきと考えていたからです。


①CSオンボーディングユニット結成

前述のように、裏側を整えても尚、CSは大忙しでした。NRRをあげるためにもう少し分業する必要がありました。ただ、個人的には、分業しすぎると仕事がつまらなくなったり成長が遅くなったりすると考えていたので、ちょうどよいラインを検討していました。

それが「オンボーディングの切り出し」です。

しかし、「#チャーンは初月に起きている」という分析結果が出るほど、オンボーディングは重要ミッションです。生半可に執行すると大怪我するのは明白でした。そんな折、救世主が現れます。人事とCSの両面を経験しているかどまい(門野妹)が異動できることになりました。初速でハイタッチに顧客伴走する体制を早々に形成。こちらもインターンメンバーにジョインしてもらい、型ができ始めてきています(絶賛採用中)

明確な定量成果がでるのは半年後になりますが、均質なオンボーディングを専門チームが担うことで、CSメンバーはカスタマーの「サクセス=採用成功」により向き合いやすい状態に変化できた時点で、定性的には成果が現れています。

スタンダードプランでもハイタッチにサポート致します。


②ヘルススコア運用開始

このQだけで解散したのですが、ビジネスオペレーションGというオペレーションを専門とする組織開発をしました。そのチームで数字に強く効率化を推進できるしのちゃん・おたけ・なおちゃん(堀内菜央)が、ビジネスを加速させる仕組みを開発してくれていました。

そのひとつがヘルススコアです。

SaaSのCSといえばなものではありますが、在りようが様々なヘルススコア。分析と要件定義に時間はかかりましたが、顧客の投資に対する採用成果を最大化するために、このタイミングで構築しておくべきものだったと感じています。

まだベータ版ですが、アラート指標とチャンス指標がリアルタイムに見られるようになっており、たとえば、ログイン回数やプロフィール閲覧回数が減っていてチャーン可能性があることがわかったり、スカウト送付率が高くアップグレード可能性があることがわかったり、CSが数字を見て動く習慣ができはじめました

ハートフルでありながら、データドリブンなCS組織になるため、目下トライアル中です。(ヘルススコアを進化させてくれる方、絶賛募集中です。)


③検索機能の大幅アップデート

とにかくご要望の多かった「検索の詳細絞り込み機能」。

こちらは多く語ることはありません。ただただ、やまでぃ率いる開発チームが素晴らしい仕事をしてくれました。全顧客にとってプラスに働く機能はそんなにたくさんあるものではないですが、これは本当に全リクルーターの皆さんが歓喜したはずです。シンプルに翌日からの検索数が爆増しました

むしろ、いままで無くて本当に申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。

※同時に、大きめの機能開発アイデアを詰めていました。
こちら今秋リリース予定なので、乞うご期待ください。


さて、他にも、このあたりの時期は、会社として、また、事業としての格をあげるべく、アワードへの申し込みもはじめました。

おかげさまで、「SIGNAL AWARD 2022 編集部特別賞」「第7回HRテクノロジー大賞 注目のスタートアップ賞」を受賞することができました。

社長の微笑(韻を踏んでいます)
後援:経済産業省ほか


FY2022 4Q:現在

キャリア事業部は、総勢55名のチームとなりました(といっても、副業やインターン含めた人数なので、フルタイムメンバーは25人とまだまだ小規模です。絶賛募集中!)。意思決定当初、8名だった頃と比較するとかなり大所帯になった印象があります。

まだはじまって一ヶ月ですが、このQよく口にしているのは「成果をあげるために、変化を起こそう。」です。

時間が経てば過去に囚われるし、規模化すれば反発も大きくなります。それでも、声を上げ、行動した先にしか、新たな成果は得られません。現状維持より怖いものはない。現状維持は思考停止を意味するからです。スタートアップであろうとすることと、変化を起こすことはほぼ同義なのではないでしょうか?

「変化を起こそう」とともに説明したそれっぽい方程式


直近、皆様の中で記憶に新しいのは、この2つではないでしょうか?

①IVS2022

勢い余って見切れてしまったOOH
出店ブースで千本つり
沖縄土産や駄菓子に紐を括り付けるいわやん

観光名所化して認知拡大したり、イベントを通してお取引が開始したり、出展してよかったと感じております。


②タクシーCM & OOH

『オートロじゃなくて、ユートラ』編
まだ未視聴の方は是非30秒ください。損はさせません。

品川駅ジャック

スタートアップが気になっている新規ユーザー様がYOUTRUSTをご利用しはじめてくれており、初速はうまくいっているのではないでしょうか。このあたりは盟友こーすけ(大前宏輔)を中心とするtoCマーケティングチームのお仕事です。直近、まだまだ仕掛けていきます。

※TwitterのRTタイムラインジャックに関しましては、弊社お家芸となっておりまして、ついやりすぎてしまい、皆様にはご不便をお掛けいたします。この場を借りてお詫び申し上げます。


さいごに

さて、初めてのnoteだったので、イイことを書き連ねてしまいました。
課題や問題はないのか?というと当然そんなことはございません。。。

YOUTRUSTのビジネス組織が抱える課題を大きく3つ語らせていただきます。

課題①:【営業】ターゲット企業の変化対応

いままでは「全社採用」が当たり前の企業様とのお取り組みがメインでした。個人のアカウントに紐付き採用活動を行うYOUTRUSTとは非常に相性がいい状態でした。

しかし、相対させていただく中にも、規模の大きな企業様が増え、採用が人事だけのものになっており、ご提案が複雑化するケースが出てきています。

成功事例の収集、体制構築の助力、提案手法の改善、価値提供内容の修正などなど、セールス面でも数段階もの変化を起こす必要があります。弊社にはまだ「営業企画」や「セールスイネーブルメント」は存在せず、フロントメンバーと営業活動のアップデートや商品設計の検討をしています。専門性の必要な領域だと感じておりますので、得意だよ!という方がいれば是非ジョインしてほしいです。(絶賛募集中)


課題②:【開発】市況感悪化による採用ストップ

上場見送りにより直前期の企業様がランウェイを伸ばすために採用ストップするといったケースが出てきています。採用は広告と同じく市況に大きく左右されるため、看過できない事象です。

市況感が戻るまで少なくとも3-4年はかかると言われている昨今、いち「採用サービス」に落ち着いては苦しい時期が続いてしまうため、事業としていかに「HRの基幹システム」になるかを考えていく必要があります

想定している機能開発の優先順位を組み替えつつ、スピード感をもった開発を進めます。こちらも企画から実装までワンチームで進めてくれるエンジニアを常に募集しています。(絶賛募集中)


課題③:【組織】ミドルマネジメント不足

スタートアップあるあるだと思いますが、弊社も御多分に洩れず、マネージャーや責任者と呼ばれる人材が不足しております。キャリア事業部もつい先月まで5グループ中4グループのマネージャーを、私が兼務している状態でした。キーパーソンが入社しつつありますが、まだまだ理想の状態には程遠いです。

実は、直近半年「黒字」でして、もっと人材に投資したい気持ちでいっぱいです(絶賛採用強化中!!)。

我こそは、大胆かつ最速で事業を伸ばすキーパーソンである!という方(もしくは、ほんのちょっとYOUTRUSTに興味がある方)、ぜひ一度気軽にお話だけでもできたら嬉しいです。ドラスティックに事業を動かしてみませんか?(絶賛募集中)


最後になりますが、

この1年を振り返って、「SaaSって何?」レベルで全く触れてこなかった「異世界」に来ても、今まで培った経験は味方だと感じました。一生懸命働いてきた事実は自分を裏切らない。そして、自分すらも気づいてない自分の新しい可能性があると実感しました。

YOUTRUSTというサービスは、ユーザー様にキャリア機会を提供し続けるプラットフォームを目指しており、多くのユーザー様が新しい可能性とつながることを願っています。また、私のようにYOUTRUSTという会社で新しい可能性を発見する仲間が増えることも願っています(絶賛募集中)

現在、スタートアップらしく課題は山積みですが、成長途上がゆえに自分の働きが事業成長に直結しますし、挑戦機会が非常に多く存在します。打席に立つ数が多いどころか、見渡す限りバッターボックスだらけなので、腕試しをするチャンスも、失敗して学ぶチャンスも潤沢です。変化を起こしたい方、挑戦心ある方には最高の環境だと自負しています(絶賛募集中)

自分の可能性を信じている人、自分の可能性を信じたい人にとって、ハッピーな選択肢が世に溢れることを願いつつ、最後にひとこと。

採用活動の決め台詞です。


12,000字超の文章はただただ「仲間集め」をしたいがために書きました。
かなり赤裸々に情報公開したつもりです。
ぜひご応募お待ちしております。(覗くだけ覗いていってください!)

あと、Twitterフォローしてください!!毎日のように求人情報出します笑
https://twitter.com/kaneko_dx


初note、いかがだったでしょうか?
ほぼ「異世界」関係なかった可能性もありますが、どうしても二次元なタイトルをつけたかったため、ご了承いただけますと幸いです。

2022.08.04
カネコデラックス

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