科学する旅人

某企業の開発職です。日々の学びを発信。くだらないことも発信。趣味は野球、サウナ、旅行、読書。

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最近の記事

読書記録2冊目『エヌビディア 半導体の覇者が作り出す2040年の世界』

内容時価総額世界一となったNVIDIAがどのように発展してきたかについて解説する書籍。 NVIDIAは元々ゲーム機などの用途でGPUを開発していたが、AI用の演算にGPUが不可欠になり、急激に需要が伸びた。 GPUそのものだけでなく、顧客が目的に応じてGPUを利用するための開発環境を提供しているのがNVIDIAの強み。 実際は本書はNVIDIAのことだけでなく、半導体の仕組みや半導体業界全体についても触れられている。 感想「発明は必要の母」とは言い得て妙で、AI演算の

    • 読書記録1冊目『ファスト&スロー』

      内容主にヒューリスティクスとバイアスについて解説する、行動経済学のポピュラーサイエンス本。 超絶おもしろ行動経済学実験が多数紹介されており、出典明示度も非常に高い。内容はここでは紹介しきれない。 直観的な「速い思考」と、思慮深い「遅い思考」を分けて取り扱う。特に我々は直観的な「速い思考」に関しては意識することなく使用している。 人の合理性は、我々が感じているよりも遥かに低い。 感想自分の経験と照らし合わせながら楽しく読めた。 自分が思う「合理的」「論理的」が、根拠に

      • 社会部部長, "なぜ独裁国家の9割は乾燥帯にあるのか?【中国が独裁的な地理的理由・雨と民主主義】"

        本編はこちらから。 内容気候が政治体制にどう影響するか? 特に、雨と民主主義にはどのような関係があるか? 降水量と民主主義度数をプロットすると、乾燥帯や熱帯には独裁国家が多く、適度な降水がある温帯地域では民主主義国家が多い。 乾燥帯では治水を指揮する権力者が必要となり、熱帯ではプランテーション農業が行われるため、これらの地域には独裁が根付いている。 対して温帯では穀物が栽培可能。穀物は保存が可能なため、商業が発達し、民主主義が発達する基盤となった。 感想ジャレド・ダ

        • ISSCC2024基調講演 1.1 - Semiconductor Industry: Present & Future (Kevin Zhang)

          各スライドのスクショとメモ。 本編は以下のYouTubeからどうぞ。 講演内容

          【400字旅行記】小笠原の船出

          東京から24時間。太平洋の大海原を南へ進むと、小笠原諸島の父島が見えてきた。青く透き通った海にはウミガメが悠々と漂い、港では島の人たちが手を振って、この絶海の孤島を訪れた私を迎えてくれた。 小笠原諸島は東京から南へ約1000km離れた島々で、そして私が人生で最も訪れたかった場所の一つだ。 最大の魅力は、世界遺産に登録された雄大な自然。貴重な固有種が数多く生息し、砂浜にはウミガメの産卵跡が残る。海の中ではカラフルな魚が竜宮城のように泳いでいる。小笠原で過ごした5日間は、夢の

          【400字旅行記】小笠原の船出