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【台湾珈琲を楽しむ】阿里山コーヒー農園体験記vol.7-コーヒーチェリーからコーヒー生豆になるまで後編

台湾でのコーヒー農園体験のお話です。
いよいよコーヒー農園体験も終わりに近づき、コーヒーチェリーからコーヒー豆にするための生豆の状態にするまでの施設を見学しております。

前回の記事でも取り上げましたがコーヒーチェリーの中はどうなっているかと言いますと…

  • 赤い皮の外皮

  • 果肉

  • ぬるっとした粘質液(ミシュレ―ジ)

  • パーチメント

  • シルバースキン

  • 種子

最終的には、長期保存や海外へと輸送に耐えられるよう腐らないよう水分を乾燥させた状態となります。

精製ごとに分けられたコーヒー生豆

コーヒーチェリーを乾燥させる機械


コーヒーを乾燥させる機械

コーヒー豆を乾燥させる機械

遠目に見ただけでわかりづらいですが、大きな機械です。

コーヒー豆を乾燥させる機械

こんなに大きな機械でもコーヒー大国のブラジルでは一番小さなサイズです。こちらの機械は数時間で6トンを乾燥できます。
これで一番小さいということは、どれだけ巨大な機械がブラジルにはあるのでしょうか(;^_^A

コーヒー豆のサイズを分けるスクリーン選別機

穴の開いたざるのようなものが数段重なっています。
網のサイズは、それぞれ異なります。
ふるいにかけると大きなサイズのものほど上段に残り
小さな豆はどんどん網から下へ落ちていきます。

スクリーン選別機


スクリーン選別機


現在は、まだ行っていませんが
こちらの階の上の階にはちょうど、乾燥機があります。
乾燥後の豆をこちらに直接移動させれるよう今後改築していくそうです。
作業効率があがりますね。

スクリーン選別機

顧客のニーズに合わせて選べる乾燥度合い


精製工場の地下はかなり広く、まだまだ大きな機械が沢山ありました。
中でもデーターをとりながら研究しているのが乾燥度合いによっての味の代わり方。実際に乾燥による生豆の風味特製は関連しているそうです。

乾燥機

かなり巨大な乾燥機です。

乾燥機

乾燥させる温度、風量の調整によって豆の乾燥度を調整できます。
何年もかけて、どの乾燥度合いでどのような味になるのか?というのは焙煎と抽出まで行いコーヒープリンス自ら熱心に数値化をして研究されています。かなり多くのデータを収集し、顧客のしているす好みの味にしたりまた顧客が指定する乾燥度合いに合わせて出荷を行うなど細かな対応をされているそうです。

乾燥機の設定ができる操作パネル

マシーンもどんどん進化し、コーヒーの味も安定していくのですね。
高品質マイクロロットの台湾農園ならではの匠な技術でしょうか。

サンプル豆

無数に沢山の味づくりができますね。
乾燥のステージによって、発酵臭がしたり、みそのような香りがしたり…と色々あるそう。( *´艸`)面白い。

コーヒー生豆の精製による違い

コーヒーチェリーからコーヒーの種子を取り出し乾燥させる方法には大きくわけて3パターンあります。

精製には大きく分けて2つ。
水を使うか使わないか。
水を使うウォッシュド(水洗式)
水を使わないナチュラル(乾燥式)

ウォッシュド
取り出した種を発酵槽にいれてぬめりをとりきれいに水洗いし乾燥させる。
不純物がとりにぞかれ洗練されらクリーンな味わいになります。

対して
ナチュラル
摘んだコーナーですチェリーの果肉をつけたまま乾燥させる。脱穀。
果肉感が残りワインのようなフレーバーが出ます。別名ワイニープロセスとも言われています。
味に厚みが出て甘味が出る。

更に細分化されその中間の手法では
パルプドナチュラル

別名で半水洗式、セミウォッシュド、ハニー精法と呼ばれるもの。
乾式と湿式の折衷型。簡単にまとめると、収穫後、パルパーという果肉除去機で果肉序器、不純物や欠点豆の除去をし、発酵槽は使わず脱穀する製法です。果肉の残し方で更に、エコウォッシュド、イエローハニー、レッドハニー、ブラックハニーの4種類に分かれます。 
エコウォッシュド:ぬるぬる100%除去→水洗式同様ですっきりクリーンな味わい。ぬるぬるが低い順にイエローハニー、レッドハニー、ブラックハニーなどと呼び名が変わるのです。
このびびっとな違いのプロセスの違いで生まれる個性、複雑な味が評価されています。熟したフルーツの香り、ベリー、ダークチェリーのような香り、賛否両論の発酵臭がたまに出たり…と珈琲界を騒がせています。

精製されたコーヒーチェリー大きくわけて3タイプ

写真は、実際に精製の違いによる生豆のサンプルです。

写真左からナチュラル、ハニー、ウォッシュド

まだまだある施設内の沢山の機会や設備

時間がタイトになり、この後はすぐカッピング体験へ。
でもまだまだ気になるマシーンが沢山。

発酵層らしきもの

近年、コーヒーブームにのっかりよく聞くようになったアナエロビッグプロセス。皆様はご存知でしょうか?通称アナエロのコーヒーというと、イメージするのは、コーヒーらしからぬ、特有の個性あるフレーバーを思い浮かべる方も多いはずです。アナエロビッグファーメンテーションと呼ばれる手法で、日本語では嫌気性発酵と呼ばれます。
収穫後のコーヒーチェリーを空気に触れさせないタンクで発行させることで微生物が活動し類いまれで複雑なフレーバーが生まれるという手法です。

アナエロで発酵後、果肉のまま乾燥させるとアナエロ・ナチュラル
果肉除去後に乾燥させたら「アナエロ・ウォッシュド」や「アナエロ・ハニー」と言います。

強いフレーバーは、フルーツジュースのように例えられ
円やかさも特徴です。
苦味や渋みが少なくとてもクリアです。


乾燥させ脱穀されたコーヒー生豆
唐箕(とうみ)という機械

こんな愛らしい道具まで見つけました。
唐箕、とうみ。
日本では江戸時代よりある機械で風力でお米と異物を分ける機械です。
脱穀したコーヒー生豆の異物を取り除いているのでしょうか!
( *´艸`)

次は、台湾珈琲のカッピング体験です。


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