中途の殻こもり期【連載③】さて44歳リクルートを辞めて
大体リクルートに入る中途採用社員は長さは別に「殻にこもる」。
2006年に中途で入ったリクルートの所属は当時の国内旅行カンパニー「じゃらん」でした。まだまだこの頃は雑誌の「じゃらん」が主力事業で、じゃらんnetは黎明期と言える時代
最初の半年、箱根や河口湖、御殿場や沼津の旅館やペンション、コテージやレジャー施設の雑誌広告の営業をしました。
思い返せば、よく半年でいろんなエリアを見せていただき、いろんな営業の手法を見せて頂きました。その後にすぐMP(メディアプロデュース)グループ、つまりじゃらん編集部の企画担当となったことを考えると、武者修行をさせてくれた期間だったのでした。
ただ私は周囲の先輩達がキラキラとイキイキと仕事をして遊んでいる姿に圧倒され、完全に自分の殻にこもっていた期間。営業先や取引先では、とても楽しく過ごしていたのですが、社内では満足にコミュニケーションを取れていなかったように思います。
そして、この「中途の殻こもり期」は、その後私がマネージャーになってから中途入社のメンバーを迎える時になって、かなりの確率でリクルートでは起きる事象だと実感することになりました。風土として「元気」に振る舞うことが「リクルートらしさ」という空気があるのは確かです。ただ殼籠もり期に入った人には「暗い奴は暗く生きろ」という元リクルートの偉い方が残した本をオススメしています。多様性の受容もひとつのリクルートカルチャーであることも確かなので。創業者の江副さんも色々読んでいると大分根暗な方だったようにも思えます。
さて、殻に籠っていてでもリクルートというお節介な人が多い会社では、いろんな事を手取り足取り教えてくれました。その時の営業の先輩達から教えてもらったこと。
「営業は一にヒアリング、二にヒアリング、三四が無くて五にヒアリング」
今、営業マネージャーとして新卒メンバーに下記の言葉を伝えて補足します。「サッカーでいうと、どんなおじいさんでも前にボールは蹴れるけれど、だいぶ技術がないと、ボールをピタッと受けることは難しいみたい。受け止めることはスキルってことだね。」みたいに。
その時に見たじゃらんのトップ営業の先輩達も、その後のSUUMOの成果を上げ続ける営業の方を見ていても、売れ続けている営業の共通項は「受け止める力」が高いこと。
人格者であるとは限らないのですが、ユニークな雰囲気やスキル、努力や工夫が必ずトップ営業にはあり、その時に「問う力」と「聴く力」は必ず身についている。
さて、僕は、引き続き、殻こもり期のまま編集部へ異動となります。
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