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ハンドメイド作家を諦めたわたしの話 230923
1年ちょっと前まで、ハンドメイド作家をしていた。でもやめた。
理由はいくつかある。今日の日記はその話について。
とっても個人的な話だから人の参考にはならなかもしれないし、お客様だった大事な人を傷つけてしまうかもしれないけれど、備忘録までに。
ハンドメイド作家をはじめた理由
ハンドメイドで何かを作ることが元々好きだった。趣味でやってみたらハマったのと、それなら誰かにもおすそ分けできたらというよくある考えがきっかけ。
それと同時に、フリーランスとしてライター一本でやっていくことにしんどさを感じたのもあり、他の事業もやってみようかなと思ったのもある。自分の名前を売るのは苦手でも、自分のブランドであればがんばれそうだという思いもあった。
はじめてみたのは、アクセサリー作家。そこからレジンを使ったオリジナルのアクセサリーを販売しはじめた。
駆け出しはそこそこ上々
minneで販売を始めたころのスタートダッシュは悪いものではなかったと思う。知り合いが買ってくれることもあって、とてもありがたかった。
同時に難しいな、とも感じていた。
理由はわたしが作るものが、どれも1点ものだったから。ひとつずつminneに登録するものも時間がかかったし、かといってまとめてでは良さも損なわれる。運営のセレクトに選ばれても、1点ものだから後が続かない。むずい。
SNSもそこそこ
SNSのマーケ知識はそれなりにあったので、フォロワーの数を増やすのはそこまで苦でもなかったし、難しくもなかった。けど、増えるフォロワーは同じハンドメイド作家がほとんどで、届けるべき一般消費者にどうアプローチしたらいいかは考えていた。
プレゼント企画もやってみたけど、結局リピーターにつなげることができなかったときは、わかっていたけれど難しいなあと思っていた。(同時におもしろいポイントでもあったのだけれど。)
続かなくなってきた
売れ行きもそこまでよくなかった中で「あ、無理だな」と思った大きな理由は2つ。
ひとつは、レジンを使うのがしんどくなったこと。アレルギーまではいかないけれど、なんとなく手がかゆくなったり頭が痛くなったりしてきたことで「レジン使い続けるのは難しいかも……」と思い始めた。あと、猫と暮らしているので作業部屋に猫が入ってくるのも怖くて、レジンをやめようと思い始める。
もうひとつはインボイス制度が始まること。わたしはそこまで稼ぎのないフリーランスなので、インボイス制度が始まったら面倒だなと思って会社員を志し始めた。二足のわらじも履けたけれど、1つ目の理由もあって少なくともレジンを使ったアクセサリー作家は無理だなと悟った。
いらないものを作っている感覚
諦めの決定打になったのは、2022年1月のHMJ。2日間出て、出店料4万円くらい払ったのに売れたのはたったの2点。ぎりぎり電車代が賄えない程度。
そのときに「え、わたしが作っているものって未来のゴミなのでは?」と思ってしまい、そんなものを人様に売ろうとしていたなんて傲慢すぎると自覚してしまったので、もうやめようと決心しました。
実際、レジンは劣化するものなので、長持ちしたとしても一生モノにはなりにくい。一瞬のきらめきを売ることもできないわたしが、これ以上続けてもしんどいだけ。今までのお客様には申し訳ないけれど、やめよう。
そう思って、ハンドメイド作家を諦めるに至った。
それでもハンドメイド市場は続く
そんな思いで諦めたけれど、久しぶりにハンドメイドアカウントを見たら、多くの人がきらめくアイテムを作っていた。性に合っている人もたくさんいるんだろうな。
ただ、わたしにはその覚悟も知恵も熱意もなかった。それだけのこと。
今は材料もいろいろ手放したけれど、気が向いたら物理的な材料を多く使わずに作れる何かを趣味として楽しめたらいいというのが、今のわたしの話。