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「ねぇ 先生 エーテルって翼みたいだね」 化学も 物理も 哲学も 音楽も ITも エーテルがあるんだね 医者も分からないんだから 自分で何とかするしかないよね 医者は何かおかしい でも 何でかが分からないと言う 私を普通に合わせようとする 私を平均におさめようとする でも それだと この身体は上手く動かない 「何でこの数値で、何ともないの?」 「何でこの数値で、こっちは普通なの?」 「何でこっちはむしろ低いの?」 「何で平気なの?」 さぁね 私も分からない
分かりやすい方が 受ける 分かりやすい方が 売れる 「ねぇ それ 面白い??」 「ねぇ それ 楽しい??」 そうね 分かりやすい方が 届きやすい 分かりやすい方が 届くでしょう 資本主義社会ってそういうところ そういう場所 「ねぇ それ 本当に面白い?」 「ねぇ それ 本当に楽しい?」 面白くなくても 楽しくなくても ただ 消費できるものが欲しいんだ ただ 紛らわせるものが欲しいんだ きっと それでいいのでしょう それで問題ないのでしょう こっちはもう
伏し目がちに ゆっくりとまぶたをとじる 瞬きにあなたの迷いが伺える 自分の中のイメージを漉して まろやかにして ゆっくりと言葉を紡いでいくあなた きっと その奥には鋭くて 強い感性の世界が広がっている 誤解や軋轢を生まないように 言葉を選んで 慎重に話すあなた 天性のものと これまでの人生経験で培ってきたもの きっと 沢山の葛藤があるのだろう だから フィルターをかけて 速度を落として 表面を整えて ゆっくりと丁寧に話す それでも瞳の煌めきは隠せない 時折 フィ
人を 人たらしめるものは何か 人に飽きたら 何になる? 男を 男たらしめるものは何か 男に飽きたら 何になる? 女を 女たらしめるものは何か 女に飽きたら 何になる? 私を 私たらしめるものは何か 私に飽きたら 何になる? 日本人を 日本人たらしめるものは何か 日本人に飽きたら 何になる? 何かを 何かにたらしめるもの 何かを 何かに縛りつけるもの 無数の命から撚り 紡がれてきた この命に宿るもの この精神に宿るもの
埋まらない 埋まることはない (埋まるといいな) 語らない 語ることはない (語れるといいな) 開けられない 開けることはない (開いたらいいな) 話さない 話すことはない (話せたらいいな) 会えない 会うことはない (会えたらいいな) 知らない 知ることはない (知れたらいいな) でも それでも 大切な人 今日がダメでも 明日もダメでも 明後日もダメでも 明々後日もダメでも 生きている もう笑えない? 笑えない (笑ってるよ)
「ねぇ 人の涙ってキレイだね」 「この子の涙は とてもキレイ」 テレビの中の女の子の涙を見て、あなたはそう言った。 ドラマの内容に興味があるわけではなく、その女の子の涙に惹かれて、その子を目で追うようにドラマを見ているようだった。 ーーー あなたは何を思って、その子を見ているんだろう。 どうやら、涙には違いがあるようだ。 私には感じ取ることができないのが、少し悲しい。 こういうことがある度に、あなたを遠く感じてしまう。 隣にいても、あなたの心はどこか遠くにいるようで。
私の人生の中に、あなたが居た時間は少ない。 私の人生の中で、あなたと居た時間は少ない。 それでも、確かにあなたは居た。 あの日、確かにあなたと居た。 あなたの晴れ舞台は、ぜったい晴れの日で。 そう願った。 とても綺麗な青空で。 何の憂いもなく。 ただ 君の門出を祝えることが何よりも幸せ
気づいたら、迷い込んでしまった。 13月。 13月だって? 何それ? そう思うよね? でも、13月だということが分かる。 それだけは、はっきりと分かる。 だって、12月よりも濃いもの。 _ _ _ の濃さが違う。 それに、1月よりは高いもの。 _ _ _ の高さが違う。 進めばいいのだろうか。 戻ればいいのだろうか。 自分の座標が分からない。 目的地は分かるのに。 そもそも、この13月はいつだろう? いつの13月なんだろう? そうだ。 _ _
その少女の価値を0にしたのは 他でもない私 否 既に商品価値も 存在価値も無かったことを 他の誰よりも認識してたのは 私だ 過去の時の中を生きる 幻影少女 光学迷彩を纏っているような佇まいで 夜に紛れて消えてしまう 少女を捉えることができる時間は 数時間にも満たない 誰も少女を捕らえることはできない 少女が生きる世は まさに動乱の渦中 落下傘 あなた目掛けて飛び降りる 夜空 ふらっと現れては消えていく 少女は序章に過ぎない 時に人生の終盤 晩秋に
anytime anywhere anyone anymore anything anyplace anyway anywise I am me. So don't cry. Because you'll live.
てん てん とん とん とん とん しゃら しゃら しゃん ぱん ぱん ぱん てん てん てん たん たん とん しゃん しゃん しゃん あらら あら あら 雫が一つ ぽつ ぽつ ぽつ これで おしまい? 嘘? はじまり? てん てん とん とん とん とん ざあ ざあ ざあ ざあ ざあ ざあ ざあ ざあ ざあ 明日 天気になぁれ
今日を生きる 狂気が 明日の生きる糧となる 明日を生きる 狂気がまた生となる 生 と 正 位置が少し変われば 生 は 正 となる 正 は 生 となる 正しさとは何か 生きるとは何か ようやく見つけた 正 を 一つ 一つ 足元から外して 最後の 一 を止める それが 正 の再構築 頭から 一つ 一つ 抜き取る 生 正 を 生 へ 変換 生 を 正 へ 変換 その中を生きるは 人もどき
座っているあなたを上から覗き込み つむじを押してみたい 腕を伸ばす時にできる 肘のくぼみを押してみたい 片方の空いている手の真ん中を ふにふにと押してみたい 頬杖をつくあなたの横顔を眺めながら 顎から首筋へと指でなぞり 喉仏を押してみたい そして そのまま下へと下がっていき 鎖骨のくぼみを押してみたい 寝転がるあなたの背中に乗り 背骨の節を一つ一つ 押してみたい それらと同じくらい 肘の内側や 膝の裏側で 指を挟んでみたい 骨と肉の使い方
大嫌いだ。 そういうところが大嫌いだ。 うんざりだ。 そういうところがうんざりだ。 もうたくさん。 もう疲れた。 自分にも。 何もかも。 後味の悪い夢の中で、さようなら。