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光学迷彩少女

その少女の価値を0にしたのは 他でもない私

否 既に商品価値も 存在価値も無かったことを

他の誰よりも認識してたのは 私だ


過去の時の中を生きる 幻影少女

光学迷彩を纏っているような佇まいで

夜に紛れて消えてしまう


少女を捉えることができる時間は

数時間にも満たない

誰も少女を捕らえることはできない


少女が生きる世は まさに動乱の渦中

落下傘 あなた目掛けて飛び降りる 夜空

ふらっと現れては消えていく

少女は序章に過ぎない

時に人生の終盤 

晩秋に消えた少女は 時の彼方



光学迷彩の弱点

だから あなたの前には生身で


でも やっぱり陽の光は苦手

今度は上昇気流で空へと


反薄明光線に透ける女郎蜘蛛の糸

全てまやかし?

まほろば には ほど 遠く

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