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愚者

「noteを毎日投稿するぞ!」と意気込んで早5日目。午前中にはある程度何を書くかを考えておこうとするその意識もまるで無くなり、誰かが「もう辞めてもええんやで。」と鶴の一声を僕にかけてくれれば、直ぐにアカウント削除してしまうぐらい気力を失ってしまった。どんな出来事でも文書にする事で自分を肯定できるのが文学の魅力で、こんな奴がしない理由は無いのに何故か物事を遠ざけてしまう。

僕は本当に愚かだ。
僕は1年程前に3つのバイトをしていた事がある。その時の僕は高校を退学し近くの通信制高校に入学したのち今の様な暮らしをしていた時だった。当時は今以上に壊れた精神が部屋を這いつくばって生きていた。姉は心療内科の事務をやっているのに僕の事は心療してくれなかった。だけど僕は将来芸人になりたいという願望があったので、吉本にある芸人養成所(NSC)という所に行く必要があった。NSCは1年間の学費が40万かかり、なけなしの金で菊水の生ラーメンばっかり食べていた僕にはそんな大金を持つ事なんて三浦マイルドが天下取るぐらい無謀な事だった。普通に2つこと同時に出来ないタイプ。突発的な衝動で動くタイプ。父と同じADHDタイプ。無謀過ぎた。だけどやるしか無い。当時の僕は覚悟を決めて近くのスーパーの求人応募をネットで見つけて電話とかは絶対嫌だったのでそのサイトに従いながら面接日を決めた。そして面接当日。事前に書いておいた履歴書に写る自分の顔が少し強張っていて、如何にも引きニートだという事がバレバレ状態な事には目を向けず、自信だけを持ってスーパーに向かった。そして面接開始。いろいろマニュアル通りの質問をされた後に「君なんで高校退学したの?」と言われてた。だけど大丈夫。そんな事は当たり前だが対策済みだ。俺を舐めるなよ。こっちは覚悟決めてやって来たんだよ。と言わんばかりの表情で理由を説明した。(これは僕が前書いた自意識のやつを読んで下さい)その際に話の流れで「実は家がとある新興宗教の教会でして」と言った瞬間。面接官をしていた店長の目が豹変した。そこからというものは絶対合格しないだろうなという雰囲気を醸し出しながら「君、ずっと引きこもってるんでしょ?だったらどうせ昼夜逆転とかして生活リズムも乱れてるんでしょ?ならこの希望勤務時間14:00〜18:00じゃなくて午前中にして、「私はもうこの生活を辞めてしっかり朝から仕事を頑張ります」という誠意を見せないと」と図星でもあり、「死ね」でもある一番最悪な事を言われた。そして面接終了。良かったら後日連絡しますと言われたが、もうこっちから連絡先は着拒した。ほんまに死ね。そして1つ目の精肉店バイトが始まる。(時給がちょっと良かったから)しっかりスーパー面接の反省を生かして難なく合格。(なんか横でタバコ吹かしてくる謎のおっさんは居たけど)初日。具体的な勤務説明の日だと思って来たのにも関わらずおっさんは、「その肉切っといて。」は?どうやって?おっさんに「どうやってですか?」と聞くと耳に付けていたBluetoothのイヤホンの音声を聴きながら「なんかぶつ切りみたいな感じで切っといて。今日在庫結構あるから早めに。」は?来て初日の17歳(当時)猫背どんより男子にそれは無いて。無理やて。なので僕は無言で家に帰った。そして2つ目のラーメン屋。ラーメン屋の時は「菊水の生ラーメンが大好きです。」で即合格。比較的ラーメン屋の動画もYouTubeでよく見ていたので、知識量は今までもバイトの中でも一番あった。着々と仕事を覚えていった。僕の主要仕事場は洗い物場で14:00〜18:00の間ほぼ洗い場で食器を洗っていた。その中で店長から「コラムニスト(仮)くん。2.3)と卓番を言われながら瞬時にそのラーメンの名前理解→卓番理解→接客対応の仕方思い出しをして「はい。お待たせしました。○○の○○ラーメンと、○○の○○ラーメンです。ごゆっくりどうぞ」という接客構文に当て嵌めながら作業しなくてはならなかった。これは普通に飲食でバイトするなら常識で、出来なかったら諦めた方が良いのは当たり前の事だ。だけど僕は「出来ても、出来なくても、取り敢えずやってみよう」という今では考えられない思考でバイトをしていたので、さっきの思考プロセスが整理出来ていないのに行動して、卓番を間違えたり、ラーメン名を間違えたり、接客構文に当て嵌めるのを間違えたりなど、さっきも言ったが父と同じADHDタイプなので、完全に向いていない事に開始二週間ぐらいで気づき始めた。そこからはメモの確認の徹底。これを頑張った。だけど洗い物→直ぐ呼ばれて接客の際にメモなんか見てる暇も無いし、もし見れたとしても家にあった安いメモ帳なので直ぐ水分でふにゃふにゃになりなんて書いてあったのかが分からなくなって来て、メモの意味を為さなくなってきた。そしてある日。いつもの様に洗い物を処理していたら、店長に「コラムニスト(仮)くん。4.5)と言われたので、思考ルートを辿りながら行動。するとさっき行っていた洗い物の油分が手に思った以上付いていてその所為で両手に抱えたラーメン達を店員が厨房と座席を行き来する所に落としてしまったのだ。「あっ、、、」途切れた声と裏腹にベテランパート女が「大丈夫?怪我してない?」と完全にブチギレている声で僕を心配してくれた。そして2人で掃除をする。その間場所が厨房と座席を行き来する場所だったので、店員の接客回転が格段と悪くなり、店長が「後でコラムニスト(仮)。裏来い。」と雑音混じる店内で何故か鮮明に最悪の言葉を耳にして僕は「これ終わったら飛ぶぞ。」ともう決めて接客を再開した。そしたらまたボケ前の振りの様に「コラムニスト(仮)(だいぶ機嫌悪い)。4.5」→思考ルート整理→厨房と座席の行き来する所に溢ぼして今度は1人で掃除をした。もう誰も僕の顔なんか見ず、お客さんも完全に僕を「あいつヤバいなw」と嘲笑いながらラーメンを啜る。もう耐え切れず、ベタに「ちょっと、トイレ行ってきても良いですか?」で飛んだ。そして3つ目の100均バイト。これは計3ヶ月程働き、僕のバイト遍歴の中では一番長く在籍していたバイトだった。とても環境も良くて、業務もそんなに難しいものでも無かったので「これなら頑張れる」と思い頑張っていた。しかしその日は突然来る。いつもの様に仕事をしていると、店長が年末の影響で大量の荷物が倉庫にぶち込まれてるのを見て大きなため息をつきながら、「もうええか。」と何か踏ん切りをつけたかの様な発言をした後在庫仕分けを始めた。忙しい時期だとは思うが目の前でため息を出されるとこっちまで重い何かを背負わないといけなくなる(誰が言うてんねん)。店長は在庫仕分け中も商品を投げたり、蹴ったりなどあまり良く無い行為をしまくり少し不穏な空気になった後。「ブスッ。」と誰かが何かを刺した音がした。辺りを見てみると店長が今から店頭に出す商品達を次々と段ボールを開ける用のカッターナイフでボッコボコに刺していっていた。そしてその刺した商品達を故障品ボックスという元々未開封の段階で何か欠陥部分がある場合に入れるボックスに次々に入れてった。完全に人が壊れた。僕は「俺も殺される。」と思いその場から逃げて飛んだ。

自分が悪い部分も沢山あるが、巡り合う人達が僕を狂わすのも事実だ。
見極めろ。本当に愚かな人間を。

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