かきとめ

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さいたま国際芸術祭2023が突きつける諸行無常、諦め

さいたま国際芸術祭2023メイン会場さいたま国際芸術祭2023のメイン会場に行ってきた。特に印象に残ったのは以下の要素だ。 複数ルートの存在 スケーパー(作品として置かれているのか/パフォーマンスしているのか判然としないものや人) 変化していく作品やパフォーマンス 展示の思想 スケーパーによって生まれる鑑賞経験については、こちらの記事でよく書かれていると思った:https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/saitama-internat

    • コスパ/タイパと遊びの両立(”有意義疲れ”の社会#2)

      (『目的への抵抗』を読んで考えたことを思い出したので、#2をしたためている) 「コスパ」とか「タイパ」は、”遊び”とは対極にある概念のように思える。(”遊び”とはすなわち、「目的によって開始されつつも目的を超え出る行為、手段と目的の連関を逃れる活動」[P.179])。 なぜなら、「コスパ」とか「タイパ」は、常になんらかの目的や目標を前提としていて、その目的や目標の達成に対する効率性を評価する概念だからだ。地図上でゴールとなるA地点がすでに決まっていて、現在地からA地点まで

      • ”有意義疲れ”の社会(『目的への抵抗』を読み終えて)

        最近、『目的への抵抗』という本を読み終えた(その本には僕が個人的に気に入っている別の本『限りある時間の使い方』に連なるところがあると感じた。そしてそれを言語化したいと思ったから、このnoteを書いている)。 『目的への抵抗』から僕が見出した大雑把なメッセージは、「人間らしく生きるには、”遊び”も大事にしなきゃだよね。でも、最近の社会って、その”遊び”を蔑視/軽視していて、人間らしく生きることを忘れているよね」だ。”遊び”というのは「目的によって開始されつつも目的を超え出る行

        • 日常に関する書き留め(2023/02)

          2023/02/08じぶんの1日を振り返ってみると、びっくりするくらい、脳に向かって情報を流し込み続けている。なにかしら音楽を聴いていたり、動画を観ていたり、本を読んでいたり、ツイッターを眺めていたり、LINEを返したりしている。 これは不健全というか、不自然というか、非持続可能に感じる。 こうやって、腰を落ち着けて、つれづれなるままに文章を打ち込んでいく感じは久々だ。 2023/02/23マイケル・サンデルの『実力も運のうち 能力主義は正義か?』をもうそろそろ読み終わ

        さいたま国際芸術祭2023が突きつける諸行無常、諦め