時空を越えて届いたコトバ
大学に通っていた頃
心理学の講義を受けていた時の
臨床心理士の先生の言葉で
今でも心に残っている言葉がある。
その先生は、60代の女性の先生で
どこか浮世離れしたような
雰囲気を醸し出していた。
いつも白衣姿で、歩き姿が綺麗で
近くに行っても足音がしないので、
地面から少し浮いているのでは?
と噂されていた。
講義の中で、反抗期の子どもの接し方に悩む母の相談を受けた時の話しがあった。
母親『私はずっと息子に全てを捧げてきたんです。どんな時も逃げずにしっかりと向き合ってきました。私の何がいけなかったのでしょうか?』
先生『とても努力されてきたのね。それは大変だったわね。
でもね、子どもと向き合っていてはダメなのよ。向き合っているうちは、子どもが見てる景色が見えないから。子どもの横に座って、子どもの目から世界がどう見えているのか、知ることからはじめないとね。』
当時、大学生だった自分には、
さっぱり意味がわからなかった。
真剣に向き合うことは良いことでは?
子どもの目から見る世界ってなに?
多くの疑問符がついたのだが、
このやりとりのことは
何故かずっと頭に残っていた。
時は流れて
結婚して息子が産まれ、息子も4歳になった。
いまは、あの言葉の意味が少し分かる。
子どもと向き合い続ける母親の苦しさ
同じ目線に立ち共感することの大切さ
あの時、聞いておいて良かったな、と思う。
今日も息子の横に座り、
どんな一日だったのか、話しを聞こう。
カイト🪁
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