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法人イチ”チャラい”と噂の知念さんは、なぜ髪を緑に染めるのか

「法人イチ”チャラい”人だよ」

理事長・隆生さんは、知念聖也(ちねんせいや)さんを紹介する時こう言いました。
(※ちなみに苗字が同じですが兄弟ではありません)

印象だけでいうと、福祉という仕事と”チャラい”は相反するように感じますが、知念さんは16年働き、管理職として活躍しているベテラン!その印象は偏見ということになります。

ということで今回は、知念さんがなぜ福祉の仕事を選んだのか、そしてなぜ髪の毛が緑色?!なのか(実はちゃんと理由があるのです)を、外部広報の三好が聞いてきました!

法人イチ”チャラい”知念さんが海邦福祉会に入社した理由

今回はおしゃれなカフェで取材しました。

三好「早速ですが、海邦福祉会に入社した経緯を教えてください!」

知念さん「僕はもともと福祉の仕事に興味があって、大学で福祉を学んでいたので、福祉の仕事に就く気持ちはずっとあったんです。海邦福祉会は家から近いから選びました。」

三好「もともと福祉のお仕事に就かれる予定で、専門分野を学んでいたんですね!ちょっと意外です。」

知念さん「昔から人のサポートをする仕事に就きたくて。看護とか福祉の仕事がいいなと思ってたんです。」

隆生さん「聖也さんは僕が即決で採用した第1号なんです。すごく雰囲気がいいなって思って5分で決めました。」

三好「5分!すごい!実際に働いてみて、福祉の仕事はどうでしたか?」

知念さん「現場に入るとひとりひとりの個性があるので、教科書に書いてある通りにはいかないことがほとんどでした。だからこそ学校で勉強するより、現場の方が何倍も愉しいです。」

「僕らの仕事はテーマパーク」。辛いこともあるけど、愉しいこともいっぱいある。

知念さん「面接に来る方によく言うんですけど、僕らの仕事はテーマパークなんです。たとえば統合失調症の人って突発的な発言が多いんですけど、いきなり『わたしの鼻くそ100円で買わない?』って言ってきたりするんですよ(笑)。人生で鼻くそ売ろうとされたこと、あります?」

三好「ありません(笑)」

知念さん「でしょ?あとね、ある日夜中に見回りしてたら、ひとりの利用者さんが服を何枚も着込んでアメフト選手みたいになってるんですよ。何枚着てんだよ!って突っ込みながら脱がせるっていう、コントみたいなことが日常で起こるんです。辛いこともありますけど、愉しいこともいっぱいある仕事ですよ。」

三好「愉しみ上手な知念さんの性格にも合っているのかもしれませんね!仕事をしていてやりがいを感じる瞬間ってどんな時ですか?」

知念さん「考えて支援したことが上手く言った時ですね。たとえば歯磨きが嫌いな利用者さんがいたんですけど、この方、女性が大好きなんです。だから歯磨き粉にグラビアアイドルの写真を貼ってみたんですよ(笑)。そしたら歯磨きするようになって。」

三好「すごい!子育てにも使えそうなテクニックです。」

知念さん「実はこの時、僕、利用者さんの好きな写真を貼ってないです。僕が好きなアイドルの写真を貼りました(笑)。僕は自分が愉しむことが大事だと思っていて、髪の毛を緑に染めるのも同じ理由です。」

三好「自分が愉しむために?」

知念さん「福祉の世界ではよく『利用者さんの意思決定を大事にしましょう』ということが語られるんですが、意思決定を大事にって言うわりに、働く側は好きなことをやってない。それって矛盾してると思うんです。職員が自分の意思で決めた恰好をしていないのに、利用者さんに自分で決めましょうって言えるか?って思うから、僕は好きな色に髪を染めます。」

知念さん「とはいえ保護者の方は『この人、髪の毛が緑だけど任せて大丈夫なの?』って不安になると思うので、不安をカバーする知識やスキルは必須。そこはかなり大事にしています。ちゃらんぽらんでこんな髪の色してる人間だったら、僕だって大事な子どもを預けられないです(笑)。」

三好「すごく大事なことですね。」

隆生さん「だから聖也さんが企画を持ってくる時、よく聞くのが『お前これやって愉しいか?』っていうことです。もっと面白くできるよねっていう期待がある。」

知念さん「だいたい突っ込まれる内容を想定してC案まで持っていきます。」

隆生さん「最初からC案出せよっていつも思うんだけどね(笑)。」

知念さんのお話を聞いた後、「自分が愉しむ」という言葉が頭から離れませんでした。

わたしはきっと、福祉の仕事に就いたら髪を黒く染めるタイプの人間です。それが悪いわけじゃないけれど、もしも知念さんが同僚だとしたら、とても羨ましい気持ちになるだろうな、と思いました。

なにかの本に「人を温める太陽は、自分自身が一番熱い」と書いていました。人を笑顔にするには、自分自身が誰よりも笑ってないといけないのかもしれません。

法人イチ”チャラい”と噂の知念さんは、法人イチ愉しみ上手なのかも。そんな風に思った取材でした。

後日談

この原稿が完成した時、記事にある「たのしい」は「楽しい」という漢字を使っていましたが、隆生さんから「愉しい」に変更して欲しいと指摘をいただきました。

理由を聞くと、「楽しい」という字は、すでに存在するものや与えられたものに対して喜ぶ感情だけれど、「愉しい」は自身の内から湧き出てくる感情を指すから、とのこと。

「辛いこともある中で、意識的にたのしみを見出す聖也さんから感じるのは後者です。僕自身にも”愉しむ”が当てはまっている実感があるかなぁ」と話されていました。


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