膝小僧(ひざこぞう)|由来は日光にあり!日光山輪王寺・大猷院の烏摩勒伽が持つ“ゾウ”とは?<旅する言葉の語源>
膝の名称「ひざ小僧」。小さい頃から聴き馴染みのある言葉です。
では、なぜ「膝小僧」と名付けられたのか?その意味は?
答えは、栃木・日光東照宮のお隣にある「日光山輪王寺」にありました!今回は、そのひざ小僧の写真と一緒にご紹介します。
◆[ひざ小僧]由来は日光山「輪王寺・大猷院」にあり
ずばり、ひざ小僧の由来は「日光にある仏像」です。
その仏像があるのが、日光東照宮のお隣にある「輪王寺」。輪王寺にはいくつかの寺院がありますが、その仏像があるのは「大猷院(たいゆういん)」です。
「大猷院」は、徳川3代将軍の「徳川家光」の墓があることで知られます。
徳川家光のおじいちゃんは、あの「徳川家康」。その家康のことを慕っていた家光は、家康の墓のある「日光東照宮」のすぐ近くに、自身の墓を作るよう、遺言を残したのです。
こちらが、その家光の廟所(墓所)です。
尊敬していた家康の日光東照宮よりも華やかにならないように配慮され、金と黒をベースに規模も抑えたものとなっています。
それでも、その寺院の重厚さや、貴重な仏像や絵の数々を求め、多くの観光客が訪れます。
そして「世界遺産」にも登録されているんです!
◆[ひざ小僧]仏像の膝にゾウ!烏摩勒伽(うまろきゃ)とは?
話は戻って、「ひざ小僧」の由来となった仏像は、大猷院のどこにあるのか?
大猷院の本堂は、入口からずっと階段を上った先にあります。それまでにはいくつかの門をくぐり抜けていきます。
そしてお目当のものは、本堂をお参りした後の帰り道。「夜叉門」のすぐ左に、その仏像はあります。
凛々しい姿の青い仏像。
ひざを見てみると…?
ありました!まさにゾウです!
このゾウが膝に刻まれた青い仏像は「烏摩勒伽(うまろきゃ)」です。
家光の墓を守る「夜叉門」には4つの仏像があり、そのうちの一つがこの「烏摩勒伽」です。
実はこの烏摩勒伽は、国内を見回しても他の寺ではほとんどお目にかかれない、貴重なものです。
まとめると…
さらに、「ひざ小僧」以外にも注目すべきことが、仏像の右手に握られています…!
◆[ひざ小僧]もう1つの必見ポイント!右手の「破魔矢」
続いて、仏像の右手に注目してみましょう!
右手に握られているのは「黄金の矢」です。
これは「破魔矢(はまや)」
お正月によく目にする、あの矢です。
この大猷院にある烏摩勒伽が握っている矢こそ、破魔矢の発祥とされているのです。
大猷院では、「昇り龍」が彫刻された黄金の破魔矢を手に入れることができます。
家に飾る際には、矢の先を上に向けて飾りましょう。龍が願いを天に届けてくれます。
日光といえば「日光東照宮」のイメージですが、ぜひお隣の「大猷院」にもお参りいただき、ひざ小僧に会ってみてください!
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