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DV加害者は何も悪くない。白状することもないのに拷問される被害者

DV加害者の思考はいつも、

全て他人のせい”です。

なので、誰かに暴力がバレて怒られたとしても
殴られたほうが悪いと平気で言います。

でも彼らは本当は殴ることは悪いことだと分かっています。
分かっているけど止められないのです。
暴力を止められない、辞められない自分を責めるのは辛いしそんなダメな自分を変えようとするとまず自分が悪いことを認めなければいけない。

そんなことは彼らにはできません。

そんなことを認めてしまえば世界に敗北したぐらいの気持ちになって、生きていけないからです。


1.DV被害者のせいにする理由を作る


私の元夫はどうしようもない事や明らかに私のせいではないことでも、話を作り上げてはそれを理由にして殴りました。

・信号が赤
・渋滞
・店員の態度が悪い
・レジが混んでいる
・欲しいものがお店になかった
・注文したものが思ったより小さかった
・梱包が1mmずれていた
・私の返事が遅かった
・私が元夫の顔を見ていなかった
・外で他の人を見ていた
・他の人に笑いかけた
・ガソリンがなくなった
・隣人がうるさい
・ご近所さんが訪ねてきた
・眠れない

他にも山ほどありますが、外出先で人前で暴力を振るわれたことも何度もありました。

2.外出先での暴力


ある日子供と元夫とレストランに行きました。
大変人気のあるレストランで、椅子が空いて入ればみんな相席しているような状態でした。

私たちが食事をしていると、隣に3人の子連れ(一人は赤ちゃんでベビーカーの中で眠っていた)が来ました。
ご夫婦と赤ちゃんを除く小さい子供二人の席が必要でしたが、椅子が3つしかなかったので、私が荷物置きに使っていた椅子を一つかしてもらってもいいか?と聞かれました。

そんな大荷物でもないし、あの状況では椅子を荷物用にするのは自分勝手かな?と思い、荷物は自分の膝の上に置いてその椅子を譲りました。

すると目の前で元夫が今にも殴り掛かりそうな鬼の形相で私を睨んでいたのです。

そしてお店を出ると、

”お前は白人の男だったから椅子を譲った!
この売春婦が!
お前は白人が大好きなんだ、白人だったら誰でもいいんだ!
どうして椅子を譲る必要があったんだ?!
お前はその男を誘うように見ていた!
お前は自分の子供が大事ではないのか?!
他の白人の男と子供が大事なのか?!”

などと意味の分からないドラマチックなストーリーを勝手に作り上げて興奮して怒り、後ろから私の足を何度も蹴りました。

人が溢れかえっている観光地のど真ん中で、私は何度も足を蹴られながら歩き続けました。

しゃがむと背中を蹴とばされました。

見ていた人はいました。

私はしゃがみながら、

”お願い!誰か助けて!何か言って!!”

そう祈っていましたが、
元夫が不必要に大声で

”大丈夫?きっと食べ過ぎたんだよ~
次にベンチがあれば休憩しようね”

といかにも妻を心配していますよ、な態度で周囲をごまかし、私の腕をつかみ私を引っ張って車に連れて行きました。

”わざわざ大げさにしゃがみ込んで他の人に気づいてもらおうとしやがって!”

元夫は家に帰るまで待ちきれなかったようで、
車の中で顔の形が変わるまで殴りました。

後部座席で子供が寝ていたので、私はただ黙って殴られ続けました。

その時は
”子供が寝ていてくれてよかった” 

ただそれだけ思っていました。

目の上が切れ血がながれていました。
口の中も切れて血の味がしていました。

3.答えのない拷問


そして帰宅すると、何時間もフローリングに正座をさせられて怒鳴られ続けました。
少しでも動くと、クイックルワイパーの棒で背中や腕をたたかれました。

あれは”拷問”でした。

白状することもないのに拷問されるのです。

白状することがないため、終わりが見えないのです。
もうどうしようもありませんでした。
逃げる前の1年はこんな日が毎日のように続きました。

”こんなことでどうして?
なにがいけなかったの??
どうすればよかったの?”

などと考えるだけ無駄なのです。
それには答えはないからです。

拷問は朝まで続くこともしょっちゅうでした。
そのうち私は自分が今日は眠ったのか、起きているときも自分が今起きているのか眠っているのか分からない状態でした。

4.答えは…

その答えは、ただ元夫の頭がおかしいから、彼が”頭がおかしい”という病気だからです。

それに気づくまでに何年もかかりました。

そんなことに何年もかかったなんて、と思うでしょう。
私も今となってはそう思います。

でも当時は、私の頭の中は”恐怖”しかなかったのです。
”恐怖”に支配され、
”私が悪い、悪いのは私だ!!”
と無理やり思い込もうとしていました。

それは脅され続けけ、実際に何度も暴行され、子供を奪われるかもしれない、彼から逃げると何をされるか分からないという恐怖は、何年もかけて植え付けられてきたもので、そう簡単に拭い去ることはできませんでした。

私にとってそれを拭い去ることは、単純に強くなれ!という言葉では足りませんでした。

今ならその恐怖を拭い去るためには何が必要だったのかは分かります。



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カイ
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