牛乳
Pay money To my PainのKがこの世を去り残された3人でライブをした2013年。ドラムのZAXは「Kがいなくなって心に大きな穴ができたと思う。その穴を埋めることなく生きていく」とMCをしていたことをふと、シャワーを浴びていて思い出す。(正確には覚えていないが、たしかこんな内容だったはずだ。)
誰かを失ってポッカリ空いた穴。私も最近穴が空いてしまった。失って、穴が空いたとき、その人の存在の大きさに気付かされる。知っていたようで知らなかった存在の大きさ。もうその人は二度とこの世で会うことは叶うことはない。しばらくは、その穴を空けたまま、時折傷を舐めながら、生きていくことにする。穴も傷も言わば、過去の記憶、思い出に過ぎず、そんなものに執着することはなんとかとか、そんなことは私だって百も承知。そんな綺麗事は今の自分に必要ない。ただ、少し時間が必要だというだけ。ここでの少しというのは正直どれくらいになるのかは正直まだ分からないが。
様々なことが終わり、新たな生活が始まる。若い人間にとって必定であるところの別離を、その若さのまま丸ごと感受して、皆々、どこかへ散ってゆく。(これは友人の受け売りなのだが、彼はなかなかにワードセンスが秀逸で、いかにも哲学者らしい物書きの雰囲気をいつも醸し出すのだ、本当に面白い親友。)
大概、この別離の傷を舐めてくれるのは、FACTのerrorかmiles away、ptpのPictures、From here to somewhere、サカナクションの忘れられないの、μ‘sのそれは僕たちの奇跡、04 Limited Sazabysのmilk。曲を挙げると、きりがないのでここらで。特にptpは格別の存在である。ptpを聞くと心は時間を超えてあの頃に帰る。人生を変えてくれた、PTPを教えてくれた、もう会うことの無い過去の人へ。
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