ストレスは交感神経を刺激することで、白髪を増やす
今回は、ストレスが白髪を増やすメカニズムを明らかにした論文を紹介します。
ストレスと白髪との相関を科学的に明らかにした論文で、白髪を予防するためには、やはりストレスのない生活を送ることが一番だと言えそうです。
紹介論文
Hyperactivation of sympathetic nerves drives depletion of melanocyte stem cells (Nature volume 577, pages676–681(2020))
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31969699/
ストレスが多い人ほど白髪になりやすいって、本当に証明されてるの?
日常的なストレスが多い人ほど白髪が増えやすい。。。なんとなく直感的にそう感じている方は多いのではないでしょうか。
本当にストレスが多いせいで白髪が増えているのか?
ストレスを感じなければ、白髪を防ぐことができるのか?
実は、こういったストレスと白髪との関係性について、科学的に検証した研究はこれまでありませんでした。
今回紹介する論文が、初めて、ストレスと白髪との関係性およびそのメカニズムについて明らかにしています。
急性のストレスが交感神経を刺激することで、白髪を増やす
この研究では、実験動物(マウス)に対して一時的な痛み刺激によるストレスを与えた際に、確かに白髪が増えることを確認しています。
またそのメカニズムですが、痛み刺激によるストレスをマウスに与えると、神経伝達物質であるノルアドレナリンが交感神経から大量に分泌されます。
このノルアドレナリンが、毛包に存在する髪の毛の黒くさせる色素を産生している細胞(メラノサイトと呼ばれる)の数を減少させることが示されています。
このメラノサイトの数が減少することにより、髪を黒くする色素を十分に産生することができなくなり、その結果として白髪が増えるということになります。
よってこの研究で、ストレスが交感神経の刺激を介して白髪を増やすことが明らかになりました。
白髪を予防するためには、ストレスの少ない、平穏な日常を送ることがやはり一番効果的と言えそうです。
ストレスを感じないためにも、楽しいと思ったことを追求する人生を送りたいものです。
今後も分かりやすい、簡潔な記事を心がけていきます🙇🏻♂️