夢の分岐点。
最近(知ったのは最近だが、実際起きたのは全く最近ではない)最終学歴が海外有名大学だった雲の上系上司が、なんかスッゴイ小物感あってどうしようもなく悪くて、バカでアホな事をやらかし、会社を解雇されて草だった。
あんまり細かく書くとバレちゃうんでかなりぼかしますね。
個人的にはせっかくなら巨額脱税とか
金の欲に負けた金の亡者
みたいな種類の罪を犯してほしかった所なのだが(直接辛い思いをする被害者もいませんしね)実際行われたことはもう小物感があってたまらず、こちらまで卑屈な気持ちにさせられた。
まあなんていうんでしょうな。
学歴は理性とは関係ないんだな
という当たり前なコメントしか思いつかない。
そういえばイキった中途半端なやつってなんで髪型をミョーにぐるんぐるん
陰毛ヘア
にしたがるの?
なんかいやらしくぐるぐるしてるんだよね。
ホラ、名前は言いませんけどあの人みたいな奴です。あのYouTubeで炎上派手にやった、あのぐるぐるした人ですよ。
なんか俺すげ〜意識高けぇ!みたいな人はぐるぐるさせがち。無論雲の上上司も、なんだか偉い立場になってからそんな感じになったらしい。
くせっ毛とは違う人工的ぐるぐる。
なんか妙にキモいのである。
さて高学歴の人のお話。
雲の上上司ではなく、わりと身近な上司の最終学歴は東大院卒だったため、その人の話をしようと思う。
その事実を聞いた時、私もバカだったから素直にすごいと思い、思い切り顔に出してしまった記憶がある。
彼はとっても満足そうに気持ちよくしていた。
だが彼は純粋培養東大(なんだこの単語は)ではなく、どちらかと言えば途中から東大になった系の人で、それは世間いわく
学歴ロンダリング
というものだと知る。
いやね、でもすごいと思うんですよ。
一応純粋培養東大からその院の席をもぎ取り研究した訳なんですから、学歴ロンダリングという言葉はめちゃくちゃ間違っていると思うし、彼は誇っていいと思う。
ただその学歴を自慢げにすればするほど
小物感が強調されがち
なので、控えめにした方がよいとは思うが。
上司の顔はそんな学歴とは裏腹に、常に小物感があふれていた。
目、鼻、口、全てが小さく、顔面からして貧相。
もう全体から溢れる空気が小物で、だから奥様の顔はかなり派手なのだと納得した覚えがある。(奥様とどうやって知り合ったのかは謎だらけだけど)
上司は小物の代表格だった。
まず体格が悪い。
肩幅が狭く、猫背であり、太っているわけでもないのに下腹部が出ていた。
ちなみにこれを夫に話したら、
「それ餓鬼じゃん!」
といっていた。
餓鬼
急にとんでもないパワーワードが出たが、実際には餓鬼には似ても似つかないのでご安心いただきたい。どちらかと言えがガキと言った、
カタカナの似合う上司
だったので、弱そうな見た目だったから大丈夫。で
弱そうな上司の話。
その小物は、いつかは会社を離れていつか政治家になりたいという野望を持っていた。
私たちの前に上司としてやってきたにも関わらず、本人の話をよくよく聞いていると
「僕は日本を変えたいんです!!」
だったので鳩豆。
だからまず市長を目指すんです!と言っていて、日本で1番若い市長が目標だったとのこと。
その頃には、若かった元美濃加茂市長がいて、その年齢まであと僅かだったため、みななんとも言えない空気を醸してしまった。
つーか、仕事やる気あんのか?え??
しかし押し流されるように幸せな結婚をしてから、彼が市議になったとか、何がしかの政治活動をしているという情報はない。
自らの夢はいつしか家族の幸せを守ることに変わり、今は会社に飼い慣らされて幸せに暮らしていると信じたい。
派手な奥様も、相変わらず顔立ちは派手だが、かなり庶民的で幸せそうな生活をしているみたい。
きっと2人の望んだ生活はそういうこと。
奥様御用達だったという高級料亭に行くこともなく、夫は可愛い盛りの子どもを見る暇もなく仕事をし、それが終わるとマックのフライドポテトを貪り食べて太ってしまい、健診でも引っかかったことから、毎日ランニングにせっせと勤しんでいた。
我が子にほぼ会わない幸せな庶民生活。
コレこそ学歴で買えない幸せ。
君は髪の毛もぐるぐるしてないし安心だ。
そのまま幸せを貫いていただきたい。
ボンボン育ちの2人の男性の夢は大きく変わったのだろうか。
1人は秘密裏に行う犯罪行為に夢中になり、もう1人は家庭を守ることに没頭しようと努力した。
でも結局、2人は学歴のプライドに邪魔をされて身の丈に合わない消費をしがち。
私にはその意識の高いフリが哀れに写る。
でも仕方ないのよね。高学歴クンたちが子どもだったバブルの頃と今の生活は違いすぎて、昔と同じ事をしようとするだけでたちまち火の車になってしまうんだもの。
2人のお父さんはきっと、とんでもない高給取りで、当事者の2人は足元にも及ばないんだろうなと、かつての自分の、社員にお金を渡したくない気持ちが見え透いた給与明細を見ながら、勝手気ままに想像する。
そういえば。
彼の夢はなんだったんだろうか。
海外有名大学を卒業し、鳴り物入りで入社したという彼は、いったい何になりたかったんだろうか。
気がついたらどーしようもないことで解雇されていたけれど、そのことだけが妙に気になる。
でも、もうその頃にはすでに、犯罪行為を犯していたのかも知れないと思い、私は想像することをやめた。
皆さん将来の夢とか語ったり、書いたりする事があったと思うが、その夢を叶えた人はどのくらいいるのだろうか。そもそも皆、夢を抱いていたのだろうか。
私は夢を見たことなんて、ただの一度もなかったから、夢というものが、その感覚が、解らない。
ただこれだけは覚えている。
私はスイカ屋さんになりたかったこと。
スイカだけを売るスイカ屋さん。
私はそれになりたかった。もしかしたら夏限定のお店かも知れない、いろんなスイカを売るスイカ屋さん。
でもその夢にはケチがついた。
保育園の先生によって添削がなされ、私の夢は八百屋に変貌したのだった。
八百屋になんてなりたくなかった。
私の求めていたのはスイカだった。
緑と黒の縞模様に、中身は真っ赤な色という、サイケでヤバくてグロテスクな果実、スイカ。
スイカ屋さんになりたいくせに、スイカは昔から食べるのは好きではなく、夏はもっぱらスイカバーで、種がチョコレートで食べられる事が好きだった。
すいか。
私はその色彩に惚れていた。
あの縞模様から、赤やら黄色やらか生まれる事が好き。はっきり言って気が狂っているとしか思えない色の趣味に、私は惚れ惚れした。
涼しさなんて微塵もない。
スイカは鮮やかで夏らしい食べ物だった。
私はそんなスイカが大好きだった。
美しくみずみずしいスイカたち。
夢はいつ、どうやって変わっていくのだろう。
私はスイカ屋さん以外に明確な夢を持った事がなくって、それを僅か3歳で否定された。
その後は夢なんてどうせ叶わないからと、ただの一度も望んだ事がなかった。(保育園の先生のせいじゃないヨ。夢はぶち壊されたけど、念のためそう言っとくね)
私は早くに挫折を経験して、努力は無駄だと思っていた。でも努力した。努力しなければ皆についていけないから。
ただ、無駄だと信じて努力することは本当に無駄だと知ったのは、随分と先のことだった。
私は今しか見られない。
今したいことをして、今やらねばならぬことをして。さらに子どものころは、親に依存しなきゃいけないから、親の気持ちを汲んでうまいことやり過ごすので精一杯。夢なんて見れた試しがなかったのだ。
そうやって生きてきたから、夢を抱くなんて事がほぼ全くわからない。だから将来の夢はいつもテキトーに書いていて、その本音を担任の先生に打ち明けたとき、彼は絶望した顔で絶句した。
そして私はその顔に驚かされた。
私の当たり前は彼の当たり前ではないのだと。
もういっそ、メジャーリーガーに聞けば、何かが分かり、私の何かは変わるのだろうか。
娘に買ったスイカ柄のワンピースは、もう暑苦しいほどに夏を演出していて、とてもよく似合っていて親子共々お気に入りだった。
私もそれを着たいと思う。
多分手作りするしかないのだが、あいにく私にその腕前はない。
でもその腕を磨くことはできるようになった。
もう子どもではないのだ。
そういえば。
スイカはクリスマスカラーだと気づいた今日この頃。赤に緑でクリスマス。
それは鮮やかでキラキラしている。
イエスキリストの誕生日。
大人になれば、夢なんて持たなくても生きていられる。将来の夢を書くこともなく、望んだものは子どもの頃に比べたら容易に手に入るようになった。
私にはもう夢も、サンタクロースも必要ない。
その事実に安堵する。
今日また眠る。
少しだけ薬を飲んで、朝まで起きなければいいと願いながら。
朝になれば、日は登り、自らが望んだけたたましい日常が始まることを信じて。