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ある日の プレアデス星人

彼らには
どうして見えないのだろうか
どうして聞こえないのだろうか
本当の言葉が
本当に大切なことが

人の道 天の道 神の道
天が指し示す道がそこに見えているのに
真理の方向がそこに見えているのに
少しの間 心静かに 耳を澄ましてさえいれば
神の声が 心のうちに聴こえるというのに

私が言ったことが真実であったと
いつかは解ってくれる日が来ると信じていたのに

努めて明るく、時には雄弁に
語ってきたけれど

わたしの言葉が一度として理解されたことはなかった
何度も何度も話したけど 聞いてもらえたことはなかった

もはやすべてが絶望に変わった
いくら言っても理解されない
何をやっても理解されない
彼らはいったいどこに向かおうというのか
戦車のような高級車に乗って
他人を支配することに喜び
どうでもいい世間話に爆笑して
自分とその仲間だけをこよなく愛し
涙するものには理解なく

今日もみんな仲良く楽しげに過ごしている
一緒に食事をしたり 恋を語ったり
わたしはいつも蚊帳のそと
それを恨ましそうに 恨めしそうにながめている
見せつけられている
逃げ場はただ一人きりになること
孤独のうちに閉じこもること

トルストイ
古の偉人
古の名著
そんな人たちの血をにじむような労作に逢うと
悲しみの香りが伴うのはなぜ
いくら言っても
真理の方向を指し示しても
決して理解されることなく
バカにされ笑われ
誰にも優しくされなかった
孤独の一生を過ごしたもののの香りがするから

自然を愛する美意識
自然への畏怖
台地を母と呼び
自然を父と呼び
生き物たちを兄弟と呼ぶ
獲物は神からの賜物として感謝する
アイヌ
北米インディアン
その肖像の姿を見るのが好きだ
彼らの眼 その鋭く輝く眼光 凛々しい姿 
眼は心の窓 そう聖書に書いてあるとおり
心の底を見通す眼 天の道を鋭くとらえる眼
本当の真理の道が見えている人たちの末路は
いつも悲しい
何もわかってはいない人たちからの弾圧 ジェノサイト

人が怖い
外出が怖い
人間の底知れぬ恐ろしさ意地悪さ
肌を刺すように感じる
ひきこもっていたい
街中ですれ違う人たちの顔が怖い
この世の狂った世の中が怖い
この世の狂った人たちが怖い
本当を知っている人に出会いたい
目が見えている人たちに出会いたい
耳が聞こえている人たちに出会いたい

会社勤めの昼休み
今日も会社の近く
楽しそうにランチに向かう若い人たちのグループとすれ違う 
桜並木の坂道を
鉄道の車両基地を見下ろす陸橋を
世界遺産の美術館がみえる華やいだ公園を
ひとの声を避けるように
たった一人で歩いている
早くあなたの家に帰りたくて
自分の願うことが 神の願うものであるように

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