【詩】違和感を演じられる真面目な人
ベロは表面にある内臓。
内臓は生体活動に特化しているから、
人に見せられる見た目をしていない
だから、ベロを出していると違和感がある
気温三十度を超えた五月の舗装路の上
突然変異種のヨガのポーズ
オレの才能ってこんな形なんだぜ
星空を纏ったドレスは
飽きられてしまって、
孵化厳選で明かした夜の
チューブトップに着替える
原石のままのネックレスをする。
まだ、窓を開けられる時期だから
風を通して
自然に包まれた音を取り込む
呑み込んだ言葉が、溜まって倦んだ、
粘性物質が撫でられる
その共感が救い
だから、今では
頭痛も吐き気も、悪態をつき合える友だち
自分の名前が技名になったターン
曼殊沙華を覗き込む光を宿した目
口元に微笑
救われたから、救いにしがみつくのをやめたんだ