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詩集『閑文字』

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伽戸ミナがつくった詩を載せています。読んで頂けたらうれしいです。
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2024年11月の記事一覧

【詩】呪縛

愛とかどうでもよくなってしまいました。
空腹とか無視できるようになってしまいました。
春風のようにやさしい声で教科書が読み上げられる火曜の三限では、あんなにも耐え難いものだったのに。大地を揺らすほどの助けを求める叫びでも、電車の走行音のように気にも止めなくなりました。
色彩とかどうでもよくなってしまいました。
赤色と橙色の中間とか考えなくなってしまいました。
だいすきな詩集を読んでいても、言葉が文

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脆さ

脆さ

授業がおわった。周りが一斉に立ち上がる気配がする。ぼくは板書
のさいごのさいごをノートに写している。教室の空気が渦巻いてい
る。ぼくは渦と渦の狭間でぐずぐずしている葉っぱのような心地に
なった。ぼくはいつも周りとズレる、と思って周りを見ると、周り
とズレている人はけっこういることに気づく。朝に買ったおにぎり
が入ったビニール袋を鞄から取り出す。椅子を引くと、床を削って
しまっているような音がする。

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