話題の韓国小説「アーモンド」で読書会
こんにちは、ブックラブ事務局です。
第2期生を迎え、100名を越えた読書コミュニティ「ブックラブ」。会員限定のオンラインコミュニティでは、本の話はもちろん、海外旅行など趣味の話でも盛り上がっています。
さて、今回はブックラブ会員限定の読書会「ソン・ウォンピョン 『アーモンド』読書会」のレポートをお届けします。
韓国で累計45万部、日本でも10刷り8万部、アジアの本として初めて2020年本屋大賞 翻訳小説部門1位に選ばれた話題作。どのような読書会になったのでしょうか。
感情を揺さぶられた部分で大盛り上がり
当日は、参加者2名に加え、運営チームから3名の計5名が読書会に参加。まずは自己紹介から。名前や趣味を話す中で、「課題本が『アーモンド』ということで、アーモンドカラーのTシャツで参加しました!」という気合いの入った方もいて、一気に場が和みます。
参加者の人となりがわかったところで、早速読書会がスタート。課題本の大まかなあらすじは、扁桃体が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェが、「愛」によって変化していくもの。まずは、一人ずつ「印象に残った部分」について自由に話していきます。
「感情のない少年が、感情を味わったときの表現にぞくっとした」「たしかに、風の音が聴こえてきそうだった」
「作中の女の子が主人公を『あんた』って呼ぶのがいいなと思った。最近『あんた』呼び聞かないなと…」
「そう呼ばれたら、萌える!」
という作品のディテールに対する感想が盛り上がりを見せました。他の人の感想を聞いて、こんなところに気がつくのか!という発見があるのも、読書会の面白いところです。
表現力の凄さについて思い思いに語り合う
また作中の一文を引用し
「甘い飴と血の味、幸せな描写からの暗い展開といったコントラストの描き方がお見事」
「食べ方や手触りなど感覚の描写がすごい。作者が映画シナリオ出身と知って納得」
「淡々と物語は流れるけど冷たい感じはせず、むしろ読み手の感情を掻き立てられる」
など、表現力の秀逸さを絶賛する声も。
普段の生活では、本の構成や表現について語ることがないので、思い思いに話せて共感しあえる仲間がいるのも読書会の醍醐味かもしれません。表現力の話から派生して、参加者の方から「イチャンドンの『ペパーミント・キャンディー』という映画もおすすめです!」と他の作品紹介に広がっていくのも、一人での読書では味わえない面白さです。
翻訳作品ならではの気づきが得られる
そして、作品全体のテーマである「愛」について。登場人物の誰に共感し、愛を感じるかという話で、各々が登場人物への想いを語ります。
「愛」という字のとある部分が、家族を表しているというセリフについて、「元の韓国語はどういう表現だったんだろうか?」「漢字で理解できるように翻訳したのかな?」と翻訳作品ならではの表現に興味津々。
普段ならさらっと読み流してしまう部分も、皆で感想をシェアすることで疑問に思ったり、もっと作品を深く知りたいと思ったのでした。
盛り上がってきたところで、あっという間の60分が経過。もっと話していたいと思うほど、皆さんの物語への感じ方・読み解き方が新鮮で、とても充実した時間でした。
読書会というイベントがあると、話題作を読むきっかけになるかもしれませんね。今後もそんな企画を続けていきたいと思います。
開催の際はブックラブのオンラインコミュニティとホームページでお知らせしますので、気になる方はぜひホームページをチェックしてみてくださいね。
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