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【ブックガイド】背負っているものを、ちょっとだけ下ろして 大事な人の、そして自分のケアを考える5冊

寄り添えない。
って思ってしまう自分は、ひとのこころがないのかもしれない。
友人の、家族の、遠く離れた大事な(はずの)相手の、しんどさや苦難に、胸の奥がキューっとなるけれど。で、どうしたらいいのか、どうしてあげられるのか、彼らのために、どこまで自分を投げうてるのか。
寄り添うって気軽にいうけれど、そんな大変なこと、できる気がしないんだ。
――日頃からそんなふうに思っている、わたしのようなあなたへ、
他人だけでなく、自分のことすらどうケアしていいかわからないあなたへ、
不安な薄暗い道を、少しだけ照らしてくれるような5冊の本を、そっと置きます。



東畑開人『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』(KADOKAWA)

子育てや介護、ふだん当たり前にしているケアが難しくなったときの道しるべ

こころのケアを担う人のほとんどは、専門家ではありません。
職場で同僚や部下を気遣い、家庭で子どもやパートナーのお世話をする、ふつうの人です。
そんな日々のケアを担う人たちに、心理学の知識と技術を役に立ててもらえたらいいんじゃないだろうか?
「町の心理士」東畑開人さんが、こころのケアとは何か、どうすればこころをケアできるのか、その本質から小手先の技術までを惜しみなくお教えする全5回の授業形式でお届けします。
誰かをケアするすべての人に、心理学の視点からヒントを与え、あたたかなエールを贈る1冊!

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(KADOKAWA)

パロディマンガの巨星がマジに描いた、明日は我が身のうつ病脱出コミック!

著者自身のうつ病脱出体験をベースにうつ病からの脱出に成功した人たちをレポート。うつ病について実体験から知識を学べ、かつ悩みを分かち合い勇気付けられる、画期的なドキュメンタリーコミック!

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

前川ほまれ『セゾン・サンカンシオン』(ポプラ文庫)

ここは、すべてを失った女性たちが、再出発できる場所――。人間の孤独と再生にやさしく寄り添う感動作!

アルコール依存症の母親をもつ柳岡千明は、
退院後の母親が入所する施設「セゾン・サンカンシオン」へ見学に行く。
そこは、さまざまな過去を抱えた女性たちが共同生活を行いながら、
回復に向けて歩んでいくための場所だった。
迷惑をかけ続けられた母親に嫌悪感を抱く千明だが、
入居者のひとり・パピコとの出会いから、
母親との関係を見つめなおしていく――。
人間の孤独と再生にやさしく寄り添う感動作!

ポプラ社オフィシャルサイトより引用

岸田奈美『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった +かきたし』(小学館文庫)

笑えて泣ける岸田家の日々のこと

真夏の甲子園でホットコーヒーの売り子をしたり、
試着に1時間かかるブラジャーを買ったりと、
なぜか日々おもしろいことが起きてしまう作家・岸田奈美がつづる、
情報過多の日々のこと。

大丈夫な家族と、大丈夫じゃない日々を、
疾走感あふれるリズミカルな文章で、
軽やかにユーモラスにとびこえる。

“弟が万引きを疑われ、そして母は赤べこになった”
“母に「死んでもいいよ」といった日”
など傑作エッセイを多数収録。

小学館オフィシャルサイトより引用

古内一絵『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(中央公論新社)

疲れた心を、そっと置く場所があったら。

ある町に元超エリートのイケメン、そして今はドラァグクイーンのシャールが営むお店がある。様々な悩みを持つ客に、シャールが饗する料理とは?

中央公論新社オフィシャルサイトより引用


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