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【収録作品紹介】角川ホラー文庫30周年記念の超豪華書き下ろしアンソロジー『堕ちる』『潰える』あらすじまとめ【絶賛発売中!】

「あらゆる恐さのニュージャンル」を掲げて、今から30年前に創刊された角川ホラー文庫。その30周年を記念し、豪華執筆陣が集結した書き下ろしアンソロジー『堕ちる』『潰える』が刊行されました。

それぞれに収録された、各作品の読みどころをちょっとだけご紹介。どんなこわい話なのか気になる方は、ぜひここからお気に入りの恐怖を見つけてください!


■『堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー』収録作品

宮部みゆき「あなたを連れてゆく」

小学校三年生の夏休み。親戚のルミ叔母さんの家に預けられたカツミは、美少女の従姉・アキラとはあまり仲良くなれず落ち込んでいた。しかし、ある夜彼女が姿の見えないものに話しかけるのを目撃してしまう――。不思議な従姉が抱える、大きな秘密とは? 切なさが胸にしみる、現代ゴーストストーリー!

新名智「竜狩人に祝福を」

竜殺しの使命を帯びて旅立つ覚悟はできたか?
きみが住む王国は暗黒の時代を迎えている。かつてこの世を力で支配したドラゴンたちが戻ってきたのだ。ドラゴンを討ち果たす勇者に名乗りを上げたのがきみだ。剣を握り、奴らを貫くことができるのか。はたまた残忍に八つ裂きにされるのか。章末の選択肢を慎重に選び、望む結末にたどり着け――。気づけば物語に取り込まれる、体験型ホラー小説!

芦花公園「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ」

河童に何かをしようと誘われても、絶対に答えてはいけない――。目が細くて背が高くてにやにやと笑っている男に話しかけられた「僕」。それを悟った知り合いのおじいちゃんは、昔、河童が自分の兄に与えた試練について話し始める。しかし「僕」も、河童と新たな取引を始めてしまい……。芦花公園ワールドが存分に堪能できる、絶品サイコホラー!

内藤了「函」

見知らぬ祖父が逝去し、遺産としてある家を相続することになった哲夫。土地ごと売却すれば相当な額になることを知り、買い手が現れるまでの間、哲夫はその家に住むと決める。玄関にはお札、庭には座敷牢、到底人が住んでいたとは思えない歪な屋敷。早く売り払おうと不動産を渡り歩くも、なぜか買い取れないと門前払いされてしまい――。内藤了がおどろおどろしい筆致で描く、極上の家ホラー!

三津田信三「湯の中の顔」

作家・三津田信三がバーで出会った校正者から聞いた怪談。温泉宿へ療養しに行った哲太郎は、夜の露天風呂で、湯から顔だけを出した老人に出会う。不審に感じたものの、彼が語る怪談に魅了され、露天に通っていた。しかし、奇妙なことに体調を崩しはじめてしまい、老人の正体を突き詰めることを決意するが――。山から下りてきたという、老人の正体は何なのか? 怪談ならではの面白さが詰まった、民俗ホラー。
※田中貢太郎「竈の中の顔」を読んでから読むと、さらに楽しめます。

小池真理子「オンリー・ユー――かけがえのないあなた」

故人が所有していた、信越地方のリゾートマンション。仕事で片づけに向かった「わたし」は、感じのいい管理人一家・室井家と仲良くなる。奥さんも二人の子供たちもとてもかわいらしく、温かい時間を過ごした「わたし」だったが、数か月後、管理人が自殺したというニュースが舞い込んでくる。急ぎ様子を見に向かう「わたし」だったが、残されたはずの奥さんと子供たちは存在しないと言われて……? 美しい恐ろしさに満ちた、幻想ホラー。

■『潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー』収録作品

澤村伊智「ココノエ南新町店の真実」

「人と街の営みを優しく見つめるハートフル“心霊”ノンフィクション」――とあるウェブマガジンでの連載のため、ライターの依田江美は、かつて「心霊スーパー」と呼ばれたココノエ南新町店に取材に訪れる。ごく普通の平和なスーパーマーケットに思えたが、江美は取材の中で数々の違和感に気づいていき……。

阿泉来堂「ニンゲン柱」

ミステリ小説の新人賞でデビューしたもののスランプに陥り、一文字も書けなくなってしまった「私」。現状から脱するべくホラー小説に挑戦することに決めた「私」は、インスピレーションを得るため、大喧嘩をして半年口もきいていない状態の母の故郷・根句仁村へ向かう。その村には、「ミハシラ様」なる奇妙な神が祀られているというが……。

鈴木光司「魂の飛翔」

「……見た後の人間を一週間後の死に至らしめるビデオテープはありえない。」ホラー小説の金字塔、『リング』に存在する唯一の「無理な設定」に心残りを感じていた著者は、続編の執筆を決意し、かつてひとつのプロットを仕上げていた。だが、ある奇妙かつ恐ろしい事情から、そのプロットは破り捨てられた――『らせん』とは異なる、もう一つの『リング』の続編が、30年の時を経てここに蘇る。

原浩「828の1」

老人ホームに居住する母が、最近意味不明の言葉を発するようになった。「はち、にぃ、はち、の、いち」――繰り返される、奇妙な数字の羅列。その数字が何なのかは、忘れてしまったと母は言う。「私」は、母の生家に赴き、数字の謎を探り始めるが……。読む者の日常すらも恐怖に染め上げる、戦慄の一編。

一穂ミチ「にえたかどうだか」

那未は夫と娘の3人で、とある団地に引っ越してきた。娘は人見知り、那未も団地特有のママ友付き合いになかなか馴染めない……。孤独な日々を送っていたある日、下の階に住む同年代の女性・容子と知り合う。互いに幼い娘を持ち、団地のコミュニティが苦手という共通点から意気投合する2人。日常に光が差し込んだように思えたが、そんな那未の周囲で異様な出来事が次々と起き始める――。

小野不由美「風来たりて」

――小さな丘の麓に造成された分譲地。そこに完成したばかりの建売住宅に、梓紗は夫と共に引っ越してきた。しかし、入居早々、裏の古い家から毎夜聞こえてくる「低い唸り声」のような不気味な音に悩まされることに。どうやらそれは読経の声らしく、梓紗は近隣住民たちと共に、苦情を伝えに向かうが……。

■ 書誌情報

書名:堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー
著者:宮部みゆき、新名智、芦花公園、内藤了、三津田信三、小池真理子
発売日:2024年08月23日(※電子書籍同日配信)
ISBN:9784041140772
定価:902円(本体820円+税)
ページ数:384ページ
判型:文庫判
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322305000300/

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書名:潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー
著者:澤村伊智、阿泉来堂、鈴木光司、原浩、一穂ミチ、小野不由美
発売日:2024年08月23日(※電子書籍同日配信)
ISBN:9784041140734
定価:902円(本体820円+税)
ページ数:400ページ
判型:文庫判
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322305000296/

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