強がらないでね
教室でもなく、運動場でもなく、食堂でもなく、
保健室が好きなようなあなた。
雨なら特別な偏見もなく、外に行かなくて済む。
残念がるキミとは逆の、嬉しがるワタシ。
大勢で遊ぶわけでもなく、何かをするわけでもなく、
一体一で話をしたり、居場所を作ってくれたり、
そこにいるだけで守ってくれている場所。
大人にもあるだろうか、心の保健室。
逃げたい時、隠れたい時、行くあてはあるだろうか。
そうか、ここはずっと個の場所だった。安心した。
どこにだって嫌いな人はいる、嫌いな世界もある。
世界は愛すべきだとか、愛でできてるとか、
分かってても痛い人だっている。
もう無視しなくていいんだ。嘘つかなくていい。
分かる人と分かち合えさえすればそれでいい。
分かってもらおうだなんて思わなくていい。
何を隠してきた?見えないようにしてきた?
あなたはどこにいた?どうしたかった?
聞いてほしかった、守ってほしかった、
幼い頃の自分へ、大人になった私が問いかけている。
本当のあなたが見たいと誰よりも願い、探し回って
それが自分自身だよって抱きしめたかった。
同じように探している人と、そうやって歩いてきた。
もう何も偽らなくていい。強がらなくていい。
いつでも走っていける人もかっこいいけど、
やっぱり私はいつでも待ってる側がいい。
腑に落ちさえすれば、きっと何でもないようなこと。
今のままじゃだめなの?
そう聞かれて、だめなんだって答える自分がいた。
まだ、だめらしい。もう、いいのに。
それが自分、なのに。
だいぶ変わったよ。変われないものも自分だよ。
誰より自分が気付いてあげられる。
文字の中でなら素直になれる。優しくなれる。
自分を描くために、私は今日も書いている。