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何のためにSNSを活用するのか?

お正月に買ってきたこちらの書籍。
発刊は2016年であり、NEVERまとめなど既にない情報も含まれていますが、やはり面白い1冊です。

前作の「沈黙のWebマーケティング」もそうですけれど。

SNSも含めた「コンテンツ」作成について、非常に重要なことを提示してくれるのです。
特に印象に残ったのは、次の3点です。

  • 共感層の巻き込み

  • 「客観性」の担保

  • コミュニケーションにつながる演出

中でも「共感層」の巻き込みというのは、重要な視点だと思います。全員が全員、ネットを「情報収集のため」だけに活用しているとは限りませんものね。

※ただし、やりすぎはNG。

あまり本のネタバレをするのもよろしくないでしょうが(苦笑)、一例として思わずクスッと笑ってしまう演出が、本書に出てくる、次の演出です。

なぜ、某キュレーションサイトには「須原」の記事がひとつもないのか?その理由を徹底的に調べてみた

沈黙のWebライティング~episode7より

これは、主人公達の経営する「旅館」を含める地域の温泉が、意図的に温泉のまとめサイトに掲載されなかった妨害戦略を逆手に取り、それを元に先の要件を満たした記事をアップさせた内容のタイトルです。
キーワードは「キュレーションサイト」と「須原」の複合検索を狙って付けたものでしょうか?
「特定の情報だけ排除されているのではないか」という読者の疑念に、リサーチ内容を提示するだけにとどめています。

実際の記事の中身はもちろん架空の記事ですが、とにかく面白そう!
キュレーションサイトに反発心をもつ人々(昔のNAVERまとめのようなサイトですね)の心理を巧みに刺激するタイトルだと思いませんか?

そして、各所で発揮されているのが、キャッチーなタイトルとストーリーテリング、そしてユーモア。

同書籍が漫画チックな構成、かつストーリー性を持たせているのもそうですが、「読者が手に取りやすい」工夫が施されているな~と、私が読んでも感じます。

SNS利用の本質を見失わないこと

これは、上記の2冊を読み終えて、最近特に感じていることです。

noteやTwitterでの投稿もそうですが。
なぜSNSを利用しているのか」。最近、それを見失う人も多いのではないでしょうか。

例えばTwitterで「自分の商品を宣伝する」はずが、誰かに対する罵詈雑言のツイートばかりでは、確実にファンは減少に転じます。
それはnoteでも同じことです。

また、宣伝に注力するとして。
それは、何のための宣伝でしょう?
他人のため?それとも自分のため?

他に、「共感をしてくれる仲間に出会いたくて投稿」というパターンもありますよね。

そう考えると、やはりnoteはSNSとしての性格や、メディアとしての性質。他にプラットフォームとしての性質など、さまざまな要素を含有しているツールだと言えるでしょう。       

インフルエンサーの知名度を検索すると?

もう一つ。
これはSEOからの視点になりますが、「情報の拡散」の効果についてです。
noteのドメインパワーの強さは私も各種案件を通して確認しているので、疑う余地がありません。
言い換えると、noteの記事がトップ10入りしやすいのは確認済み、ということです。

ただし、インフルエンサーの名前による拡散効果は、「キーワード」で検索される条件が整っているのが大前提。

そもそも人が何かを検索したくなる時の心理は、その「キーワード」を知っているのが当然ですよね。

Twitterなどで時々自己の名前のハッシュタグをつけて「拡散」を狙う投稿も見かけますが、拡散してくれる人の心理としては、「情報に興味があり、価値を感じる」から、拡散するのです。
情報発信者のインフルエンサー自身に興味があるかどうかは、また別問題ですよね。

「自分の名前」を知って貰うためにSNSを利用しよう、という試み自体は間違っていないかもしれません。
ですが、You TubeやTwitterなどで既に知名度を得ている人ならともかく、そうでない場合にはかなり厳しいハードルではないでしょうか?

名前よりまずは内容で勝負する

またGoogleトップ10にランク入りするには、自分で「いい記事が書けた」と思っていても、Googleがそれを「良質」と判断しなければ、表示されません。

各社のSEO担当者はその判断基準を日々研究しているわけですが、余程の有名人でなければ、個人の名前で上位に検索されたとしても、肝心のビュー数は期待できないのが現状です。

実際に、「インフルエンサー」と呼ばれる人の名前で調べてみると、それほどビュー数やCPC(※1)に価値が反映されているわけではありません。

※1:広告を1回クリックした際に発生する費用

たとえフォロワー数が多かったり、特定のSNSで「有名人」を装ったとしていても、特定のコミュニティの中でのみの「有名人」にしか過ぎないという事実は、冷静に受け止めるべきではないでしょうか。

無名人がTwitterなどで拡散を狙ったとしても、ネガティブな意見を投稿するかぎり、「アンチ」を増やすリスクの方が余程大きい。

SNSで何をしたいのかが大切

SNSと一口に言っても、さまざまな利用の仕方があります。

  • 集客

  • 自分の「意見表明」

  • コミュニケーションツール

等など。
実際には、これらを相乗的に使う人が多いのかもしれませんね。
ですが、SNSは長く使えば使うほど、書き手のリアルな人格が出てくるというのを、Twitterなどでのリアルなお付き合いを通して感じます。

例えば。
地元にある自分の店の宣伝をするはずが、近所の人に対する批判ばかりしていたらどうなるでしょうか。

近所の人は当然投稿者に対して反感を持ちますし、口コミはネット以上に足跡を辿りにくい。
地元で商売をされている方などでもTwitterの利用者は多いのですが、皆様、やはり一言一句に気をつけていらっしゃる様子が伺えます。

というのを、最近地元の商家の方とお話して、リアルな体験談として情報交換させていただきました。自分が学んだ知識に加えて、長年商売に携わってきた方のリアルな声を伴うと、また学ぶことも多いものです。

noteの本質とは

このところ、「noteをしばらく休みます」「離脱します」宣言を相次いで見かけるのは、気の所為せいではないでしょう。
私も一時休止を考えたことがありますが、やはりnoteの発足の流れがSNS的な性質を帯びる以上、価値観の相違から人間関係が複雑になったり、負担に感じる人も出てきているのかもしれません。
そして、それはSNSの宿命なのではないでしょうか。

ただし、noteの公式見解としては、「フォロワーが多いほうが良い」とも言っていないですし、「スキが増えたほうがいい」とも断言していないのですよね。

※「毎日note」などのハッシュタグも、あれが正解というわけではないのです。
「noterに利用を継続してもらうアイテム」としては、効果バツグンだと思いますが😅

何のためにnoteを利用するかは、あなた次第」というのが、現在のnoteの基本姿勢なのではないでしょうか。
そして、それについて好意的な人も、否定的がいるのも当たり前。


noteもTwitterも、始めてから1年強になります。
ですが、どちらにも言えるのは

自分の言動が、他の人の目にどう映るか、意識しよう!

ということです。

SNSの基本とも言えますが、内輪のコミュニティーのノリを他のコミュニティーに持ち込むと、炎上にもつながりかねないですしね。


そんなこんなで、「最近の学び」でした。

©k_maru027.2022

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