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山本ゆりさんへのあの頃の憧れとnoterさんたちへの憧れ

2009年か2010年頃、今はもう有名な料理家の山本ゆりさんのブログに出会った。

料理ブロガーとして、誰でも美味しく作れてオシャレな料理を考案し、毎日のようにブログに発信し続けるゆりさんを知って、わたしのなかで憧れの気持ちが膨らんでいった。

わたしとゆりさんは同い年。その頃、22歳くらいだっただろうか。ずっと実家暮らしで、料理をまともに作っていなかった当時のわたしには、同い年の女性が次から次へと美味しそうな料理を載せていることに大きな衝撃を受け、「あなたもがんばりなよ」と言われている気持ちになっていった。

友達とルームシェアをすることを決意したのはその時期。そんなゆりさんに背中を押されたからだろう。家を出て、友達と暮らすことによって、自分で料理をする状況を作ることにした。友達もわたしもお金は貯めたかったから、あえて一人暮らしではなくルームシェアを選んだのだ。

ゆりさんの料理ブログを見ながら、美味しそうな料理を片っ端から作っていく。オレンジハウスという名前をつけたシェアハウス、カフェのような雰囲気のインテリアにして、ゆりさんのオシャレな料理でカフェごはん。

それがすごく楽しくて、少しずつ料理ができるようになっていくことが、嬉しくてたまらなかった。

ゆりさんのブログは料理だけじゃない。家族のこと、友達のこと、仕事のこと、彼女が書くエッセイはどれもこれも読み始めるととまらなくて、夜中まで読みふけることもあった。

仕事から帰ってきて、料理をして、お風呂に入って、リビングでまったりする。ベッドに入って、のんびりゆりさんのブログを読む。それがわたしの楽しみになっていた。癒やしの時間だった。

全然知らない人なのに、毎日読んでいると、だんだん身近に思えてくる。それは、料理だけでなく、エッセイにゆりさんの人柄が表れていて、読めば読むほど好きになっていく魅力があったから。

文章だけで人の心を動かす。文章だけで親近感を持ってもらえる。文章だけで誰かに好きになってもらって、応援してもらえる。

「ゆりさんってすごい!」

わたしのなかで、尊敬や憧れの気持ちがどんどん大きくなっていった。

そして、彼女は、毎年新刊の料理本を出版していくようになった。新刊が出るたび、予約し、出版日に本屋に駆けつけて本を買っていた。ゆりさんの料理本は、料理本としてだけでなく、読み物として楽しめるので、読むと二倍お得な気持ちになった。

エッセイ本も出すようになった。もちろんそれも迷わず買った。どこででも読める、気楽さがあって、読むと楽しい気持ちになるエッセイ。それがわたしの好みに合っていた。

それから、だんだんとテレビにも出演されるようになっていった。友達でもなんでもないのに、テレビ情報がアップされると、

「わたしの応援している料理ブロガーのゆりさん、テレビ出るよ!見てみて!」

家族や友達にも、声を弾ませてアナウンス。

最初の頃は、緊張しているのが伝わってくるようなときもあったのに、だんだんと自然とテレビのなかでご活躍される姿を見るようになっていった。

たぶん、わたしは、ゆりさんがブログを始めた初期からずっと応援してきたファンなのだろう。少しずつ活躍の場を広げ、有名になっていく姿を、この十数年間、ブログや本、テレビ越しに応援してきた。

料理ができるようになりたい
と憧れていたわたしに一歩を踏み出す勇気をくれた。

ブログを書いてみたい、エッセイを書いてみたい
と憧れ続けて十数年、ブログというブログは三日坊主だったけれど、ひょんなことからnoteに出会い、エッセイ(らしきもの)を書くようになった。

いまこうやって、noteに文章を書き綴ることができているのは、十数年前にゆりさんのブログに出会ったことが大きいのかもしれない。わたしの文章の原点は、ゆりさんへの憧れかもしれない。

ふと、そんなことが頭に浮かんできて、ご縁ってすごいなぁと心があたたかくなった。

ゆりさんの記事に夢中になっていたあの頃。

「こんな風に、文章で気持ちや経験を綴れるっていいなぁ。楽しいだろうなぁ。」

そう思っていた。わたしもやってみたかったが、忙しさにかまけて行動に移せないまま、年月は過ぎた。ブログは続かないし、どこに書けばいいのかもわからなかった。

あんなにやりたかったこと、十数年の時を超えて、今できているんだ。そうゆう場に出会えたんだ。それが、嬉しくて、不思議な気持ちになる。

それに、すごいことに気づいた。

「あ、あの頃ゆりさんのブログを読みあさっていたときと同じ!」

noteには、ゆりさんのように、読めば読むほどもっと読みたくなる文章を書く方で溢れている。すごい!とか、尊敬する!とか、応援したい!と思える人で溢れている。

しかも、一つの空間のなかに、素敵な記事が溢れていて、応援したい人が溢れている。あの頃はゆりさん一点集中で応援していたけど、いまは応援したい人が沢山いる。読みたい記事が沢山ある。

十数年の時間をかけて、どんどん有名になってご活躍されているゆりさんのように、多くのnoterさんが日々活躍の場を広げている。応援している方たちは、そしてまだ出会っていないけど、きっと応援したくなる方たちは、これからどんな素晴らしいことを成し遂げるのだろう?

すぐに何かが起きなくても、長い年月をかけた先に、

「あのとき、noteで発信していたことが今につながっているのかな。」

そう思える日がくるかもしれない。

ゆりさんを十数年応援し続けてきて、わたしが感じたこと。

直接会ったこともなければ、話しかけたことがなくても、応援し続けてきて。

目立つところから応援してくれている人もいれば、陰からこっそり応援してくれている人もいるかもしれない。

好きなことを続ければ きっといつかの何かにつながる。

なにより、文章を書くことって、すごいパワーがある気がする!

山本ゆりさんのブログや本に出会って、ゆりさんを応援してきてよかった。

きっと、いまにつながっているから。

そして、いまnoteを書き続けていることが、未来につながる。

少しずつだけど、すでにnoteを始めたころと違う自分に出逢えているから。

わたしにとっても、多くのnoterさんにとっても、いまここでnoteに文章を書いていることが未来の私たちの財産になる。

あと、2か月でnoteをはじめて一周年。

一周年に向けて、もっと文章と向き合っていきたい。




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リコ
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