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土の中の種 心の中の種

冬の畑は寂しげに見えます。茎ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツなどが青々とした葉を広げていても、春夏秋に感じる生命力、それは畑から湧き上がってくるエネルギーのようなものですが、それが余り感じられないのです。


この冬はダイコンを育てていません。それがエネルギーを感じない原因かもしれませんね。ダイコンは瑞々しい葉を勢いよく周囲に広げて、畑を元気にしてくれます。まるで人の腕のように大きく広げた葉っぱは、勢いがありますよね。


育ててみたい野菜はいろいろとありましたので、今まで育てました。一方で、どうしても自分が育てたい野菜があり、その野菜を食べたくてその
季節にはそれを育てています。それでも、自分の体力と相談しなくてはなりませんから、本当に食べたい野菜だけを育てるようになりました。


ということで、育てる野菜は大体決まっていまして、畑で育てていない野菜はお店で買うことにしています。そのように考えれば、すごく気が楽になり力むことなく畑作業を楽しむことが出来ます。


5年間の野菜作りで学んだことはたくさんあります。その中で「種」についていろいろな思いが浮かんできて、印象に残っていますね。


種を土の中に落として土をかぶせ、水を与えると数日で芽を出し、太陽を浴びてすくすくと育っていきます。これは誰でも知っていることで不思議なことではありません。それでも、実際に種から野菜が育っていくさまを見ていると、そこに生命の不思議を感じるのです。小さな苗は日々大きくなっていき、花が咲き、実を付け、熟していくさまを見ていると、生命の神秘を感じますね。


種が育っていくことを身をもって体験したときに、それでは、私の心の中には種はあるだろうかと思うことがありました。そこに種はあるだろうかと、もしあったとすればその種はどのような種なのかと、その種は育っているのかと考えました。そのように考えるチャンスを畑は与えてくれましたね。


野菜の生命力は強く、里山も応援してくれますので、畑に行けば何かしら収穫があり、本当に有難く嬉しいことです。順風満帆の野菜育てとはいきませんが、そこには様々な知恵が隠れていて、それに気が付くと思わず喜びが湧き上がりますね。それは自然界の知恵なのです。そして、それは人間社会の知恵に通じるものであり、生きとし生けるものは皆同じであるとわかるのです。野菜育ては本当にスピリチュアルです。

昨日収穫した茎ブロッコリーです。

見出しは、昨日里山に咲いていた菜の花です。

お読みいただきありがとうございます。

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