【名文BOT】人生の疲れを癒やしてくれるのもまた人生。

名文BOT① 〜詩歌編〜
今回は、須賀敦子さんの訳詩より。

「人生ほど、生きる疲れを
癒やしてくれるものは、ない。」

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これは「ミラノ」という名の
現代イタリアの詩歌の一部です。
書いたのは、現代イタリアを代表する
詩人、ウンベルト・サバ。
翻訳したのは須賀敦子さん。
 
書いたのは、詩人サバなのに、
何度も何度も読んでいると、
書いたのは須賀さんかな?
という気がしてくる。
サバと須賀さんは、
どこか人生論で共通したものが
あったのでしょうね。

人生の疲れを癒やしてくれるのも
生きるということなのだとは、
これは正に発明、発見ですね。

疲れた時に、よくこの2行を
思い出してしまいます。
ちなみに、下記、詩歌中の
「大聖堂」とは
かの有名なミラノ大聖堂のことか。
ああ、サバは夜ごと、疲れた夜に
あの大聖堂の広場にいたのですね。

最後に、この「ミラノ」という
詩歌全体をご紹介いたします。

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「ミラノ」

石と霧のあいだで、ぼくは
休日を愉しむ。大聖堂の
広場に憩う。星の
かわりに
夜ごと、ことばに灯がともる。

人生ほど、生きる疲れを
癒やしてくれるものは、ない。

「須賀敦子全集」 
第一巻 p192より引用。



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