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人生がラクになる読書は、本当にタメになる読書だろうか?

人生をラクに生きたい。
ラクになりたい。
そんな人がたくさんいるかもしれません。

また、そんな人のために、
ラクに生きられる指南術の本が
たくさんあるんでしょう。
でも、一時的にラクになったとして、
また、複雑な、毎回新しい現実が来る…。

そんな複雑なことを、 
単純化できるのが知性ではないか?
たしかに、そんな軽めの現実もある。
でも、単純化しては台無しになる
デリケートな現実もあります。
その時にはどうしたらいいでしょう?
 
できるなら、
低い解像度にしかできないカメラより、
高い解像度のまま、
複雑な現実を美しく撮るカメラの方が、
デリケートで綺麗ではないでしょうか。

面倒くさい複雑な現実も、
単純化しないで受け入れる力。
そんなチカラを身につけるのが、
もしかしたら知性なのかもしれない、
そんな気がします。
 
自己啓発やビジネス書では、
人生をラクに生きられるノウハウが
書いてあるけど、
単純化ばかりしていては、
いつまでたっても
次へのステップには行けません。 
現実は毎回、違うのですから。

なんでそんな面倒くさいこと
しなくちゃならないの?という
反論もあるかもしれません。

でも、現実には、
単純化したら台無しになる
リアリティや美しさがたくさんある。
現実の世界は、
人間のために出来てる訳では
ないからです。

高い解像度を大切にするカメラ、
複雑さや儚さを読み取るカメラが
あったら、どうですか?

ラクになりたくて、
単純化して逃げ込みたくなるのが
もちろん、人情です。

でも、現実を単純化しない!
エクサイティングな人生論が
生まれるのではないか。
それを楽しめたら面白いですよね。
きっと。

おそらく、現世では最高に面白い、
解き甲斐のあるクイズかもしれません。
 
これは、千葉雅也さんが書いた
『現代思想入門』(講談社新)の冒頭を
土台にして、書いてみました。

背伸びしました、新春そうそう(笑)。

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