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2021年1月の記事一覧
小(さな)島の小(さな)川の
小(さな)島の
小(さな)川の
そのほとりに咲く
名も知らぬ花
その微かな
かをりに
誘われて
たそがれ
どき(ッ)
うるんだ
大気に
四肢
包まれて
胸の
奥底
そぞろ歩く
あなた
(アナタ)
を
(ヲ)
探して
(サガシテ)
。
われわれは何も知ることができない
われわれは
それについて
何も知ることが
できない
何ぴとも
そうなってから
語ることは
できない
みてきたような
嘘をいう
おしゃべり
それはそれで
いいものだ
ただ
どうしたって
われわれは
それについて
何も知ることが
できない
それが招く
からさわぎと
それとは何ら
かかわらない
そしてわれわれは
空白を
真ん中にして
騒ぐことに
慣れている
われわれは
何も知ることが
詩を読みながら歩いた
詩を
読みながら
歩いた
すると
自分は
詩を
どう読むか
どう読みたいか
少しずつ
感じられて
きて
得るところの
多い
歩行
であった
読むのではない
何も
定めず
ただ息を
吹き込むように
フリーに
ただし
詩のよしあしは
たった3行で
わかるようでも
ある。