これまでの仕事の話⑩子供服店【後編】
今回は前回からの続き。
まだ見ていない方は、こちらをどうぞ。
お局との関係
お局と話すようになり、2,3年はうまくいっていたと思う。
やはり女性だらけなのでいろいろあるが、なんとかやっていけそうだと安心していた。
しかし、徐々にお局との関係は悪くなっていく。
お局をヨイショする人ばかりのなか、私は普通に接していた。
お局Aから「猫みたいな性格してるな~媚びとか売らんやん?」と言われていた。
特に意識しているつもりはなかったが、言われてみればそうかもしれない。
しかし、常にマイペースなわけではなく、顔色をうかがって臨機応変に接することもある。
そんな私のことが気に入らないのか、お局Bはその日の機嫌で私に接するようになっていた。
ほかの人には態度に出さないが、私には出してくる。
職場では私が一番年下だったので、言いやすいのもあったのかもしれない。
朝一で、「うち、今日めっちゃ機嫌悪いから」など平気で言ってきた。
そこで「何かあったんですか?」と聞かれることをお局も望んでいたのかもしれないが、私は「そうなんですね」とスルーしていた。
言い争い事件
ある日、職場の人と言い争いになる。
職場の人に感情をぶつけることはしないのだが、相手のあまりの態度の悪さに我慢できなかったのである。
そこから、彼女とは一切口をきかなくなった。
彼女とは帰り道も同じで、シフトも重なることが多いため、ずっとストレスが続いた。
この状態は、辞めるまで続くことになる。
結局、話したのは最後に一言「お疲れ様でした」だけだった。
腰椎椎間板ヘルニア
重いもので腰に負担がかかっているのはわかっていたが、ある日から足に痺れが出るようになる。
様子を見ても治らないので病院に行くと、腰椎椎間板ヘルニアと診断される。
店長に話し、周りにも協力してもらい、重い作業はなるべく避けて働いた。
しかし、それも続けていると周りがいい顔をしなくなり、「まだ治らないの?」という目で見られるようになる。
病院に通いリハビリを受けていたが、痺れは何ヶ月も続き、治る様子がなかった。
年齢も40代に入ろうとしていて、重労働はもうキツイと思っていたので、これをきっかけに辞めることを決めた。
一番長く続いた仕事
私はこれまで、仕事が長く続いても3年くらいだった。
それもあり、「この仕事は絶対に長く続ける」と決意して始め、7年続けることができた。
人間関係でいろいろあっても、これまでの辛いことを思い出したら乗り越えられた。
年齢を重ねて、多少のことでは動じない、図太くなってきたのもあると思う。
私の場合、長く続けると仕事ではなく、人間関係に飽きてくることに気づいた。
失礼な話だが、毎日顔をあわせていると飽きてしまう。
相手の嫌な面がたくさん見えてきてしまうのだ。
流動的な職場のほうが、自分には合うと思った。
この後、体のことを考えて事務に転職したのだが、合わなさすぎてすぐ体調を崩して辞めてしまう。
それから、今のライターにたどり着くのだが、ライターを目指したきっかけなども、また書けたらと思う。
私は保育士経験も浅く、ほぼ販売職ばかりなので、自信をもてる職歴ではないと思っていた。
しかし振り返ってみて、こんなにも多くのことを経験し、頑張ってきた自分を褒めたい。
自己肯定感が前より上がった気がする。
自分に自信がもてない人は、これまでの人生を振り返ると見えてくるものがあるかもしれない。
人生に無駄なことなんて、何一つないのだ。
長くここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます!
「こんな人もいるんだなぁ」と、エッセイとして楽しんでもらえていたら嬉しいです。