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【本要約】シュガーマンのマーケティング30の法則

2021/9/2

はじめに

販売と顧客心理の本である。

言葉の力で、商品・サービスを売ってきた経験から生まれた心理的トリガーである。

心理的トリガー
顧客の心に働きかけ、心を動かし、ついには購入を決めさせてしまう。

高価過ぎると思われがちな商品でも、実際よりも価値があるように見せ、お値打ち感を出すことができる。

顧客がモノを買う理由の95%は、無意識の決断である。

販売プロセスで起こるどんなことが顧客のトリガーとなり、販売の様々な側面に顧客の潜在意識がどう反応するかということだ。

販売

傾聴

販売では、売ろうとする商品の特性だけでなく、顧客の特徴を知ることも重要だ。

そのためには、顧客の話しを聞くこと、ただ、ひたすらに顧客の話しを聞くこと。そうすれば、顧客の特徴や顧客の感情的ニーズがわかってくる。

親近感

「親近感」という言葉には、親やという字が使われている。

人は、親や家族といるときが1番居心地がいい。安心感や信頼感を持てるし、隙を見せてもかまわない。親近感を抱くと隙だらけになる。

商品を、顧客にとって親しみやすい存在にする。
自分が、顧客から親近感が持たれる存在になる。

ギブアンドテイク

顧客 ( 相手 ) に、何かしらのプレゼントを渡すことで、顧客は、何か返さないといけないと考える、ギブアンドテイク ( 返報性の原理 ) である。まず、与える。ギブはプレゼントだけに留まらない。時間でも、手間でもいいのだ。

人に何かを与えれば、自動的にギブアンドテイクの関係性が生まれる。返報性の原理によって、相手はもらった以上のお返しをしてくれる。

権威

顧客は命の次に大事なお金を払って商品を買うのだ。顧客は用意周到に商品を選ぶ。企業の嘘を見抜くのだ。

商品を売るには、正直さしかない。

正直さが信用を築き、やがて、権威となる。

高価なものを買うときは、欲しいのは確証なのだ。だから、売っている商品が何であれ、権威になることが大切である。

人は権威に服従する様に教育されているから、権威に重きを置いている。

だから、権威を利用することで、顧客は自信を持って決断できる。

顧客

信用

統計的なデータを使ったり、科学的な証拠を示したり、自分の体験を交えたり、具体的な説明ほど、信用してもらえる。

+

人は、エピソード=体験と共に生きてきた。だから、顧客からの信用を得たいと思ったら、エピソードを使うのが最適な選択だ。エピソードには計り知れない力がある。人の心を掴み、心と心のつながりを生む。

誠実とは、言動が一致している、有言実行のこと。何を言ったとしても言ったことは守らなければならない。言ったことは実行する。約束は守る。

顧客には信用され好意を持たなければならない。
信用が崩れる要因は、言動の不一致である。

感情と想像

住宅モデルハウスの隣に、雑貨屋を併設

購買するか否か、白黒をハッキリさせたくない状態の顧客に対して、判断を要しない環境、言い訳できる環境を準備する。

人は、論理ではなく、感情で動く。

判断しなくてもいいという感情で動くのだ。

顧客が、頭の中にイメージし、あたかも自分がその商品を使ってのように想像することでか、感情に訴えることができる。

人の行動のほとんどは無意識である。

人は勧誘につられて行動を起こす気になる。行動を起こした自分の姿を想像する。

顧客を販売プロセスに引き込む、商品を体験させる。日常生活のどのシーンで商品が役立つのかを説明する。顧客は、商品を使っている姿を想像する。

顧客に商品を買ったような気分にさせる。その商品を所有した未来の自分を想像させる。

心理

【顧客の逃げる心理】
なんか違う。
言っていることが信用できない。
自分には関係ない。

販売中に、顧客の頭の中にふと浮かぶ可能性のある疑問「これを買って本当に後悔しないかな?」がある。「買物を納得したい」というニーズは、顧客が無意識に感じている。だから、疑問を解決し、ニーズを満たす必要がある。

買物を納得させるための口実は、価格が高ければ高いほど必要であり、安ければ安いほど、お買い得であればあるほど少なくて済む。

「買いたい」という衝動に反して躊躇するのは、商品がいい買物であることを保証する理由が、不十分だからだ。顧客の抵抗感を解消するには、感覚的に行った購買決定を、論理的な理由で正当化できることを確信させることだ。

顧客の頭の中には「この商品をお得に買っているのだろうか?」という疑問がある。

他の商品との比較によってお買い得なことを証明すること、それは、顧客が買い物を納得するための論理的材料を提供することである。

顧客に商品本来の価値を理解させること、顧客を教育することで、商品価値が高まり、お買い得感を演出することができる。

カタログ販売などで、2種類の商品を紹介することがある。その場合には、安いほうの商品を先に、もしくはそれをメインの商品として紹介するのがベストだ。
例えば、傘を売るとする。まず、1000円の商品をメイン商品として紹介する。そして次に、1500円の高級品を紹介する。
商品の性質にもよるが、安い傘の値段につられたお客が高級品を買うことはよくある。
ちなみに、高いほうの傘を買ったお客に、2つの商品のどちらを買ったのか聞いてみると、高いほうではなく、安いほうを買ったと答える人が多い。
どうやら、高い値段(1500円)の傘を買ったにもかかわらず、顧客の頭には、安いの値段(1000円)がインプットされ、買ったものも安いほうだと思い込んでしまう。

「得をしたい」「できるだけ安く買いたい」という欲求の中で、お客は完全に現実を無視してしまう。ベストな価格と価値を得たいという利己的ニーズを満たすために、記憶のすり替えが行われる。

認知的不協和
人間は自分の行動を合理化するために、意識を変化させる生き物である

購買決定

顧客の頭に浮かぶ最後まで残った抵抗感を克服する。克服する際には、顧客の期待を、熱意を持って、情熱ほとばしる表現で超える。そこで、顧客の満足が確約され、購買につながる。

この商品は、スタッフ全員が使いこなせる自信がある。
だからこそ、スタッフ全員へのトレーニング、それも時間や費用に関係なく、完全に習得されるまで、面倒を見させてもらいます。だから、任せて下さい。

顧客に、購買を決断させるコツは、どんな小さな買い物でも、購買決定をこれ以上ないほど、単純で簡単にする。一度、財布が開いてしまえば「ついで買い」のハードルが下がる。最初の購買決定をした顧客は、その行動の延長線状態で行動しようとする。

商品

ネガティブイメージ

明らかな弱点や欠点のある商品を売るときには、その弱点や欠点を下手に隠してはいけない、むしろ、最初に、正直に伝える。臭いモノのフタを開ける戦略である。そうすることで、顧客は警戒心を解き、商品のネガティブイメージさえ軽減される。

顧客の信用を勝ち取りさえすれば、顧客は、商品の本来の利点を受け入れようとする。そこで、最初に上げた欠点を解決するのだ。

ピンチをチャンスに転ずるのだ。欠点を利点にするのだ。

収集

同じような商品をいくつも集めたいという感覚的ニーズを持った大きな市場が存在する。

収集欲求は、一貫性の原理にもつながっており、一度購買パターンができあがると、将来の購買行動でもパターンを踏襲する。

ブランド

イメージで確立された、ブランドやメーカーの商品には、その所有グループに属したいという無意識の欲求がある。その帰属欲求を満たすために、商品を購入する人たちがいる。

購買者のグループに属する人の心理の特徴を可視化することが、商品の訴求につながる。

期待

人は期待して商品を購入する。

将来、きっと良くなるだろうという可能性を信じて購入する。
健康食品を、サプリを、購入する。
期待感で成り立っているのが、ギャンブルである、マルチ商法である。

商品価値

どんな商品でも、それぞれ個性や特性があり、それがわからなければ、うまく売ることはできない。

防犯ベルは、防犯のための商品で、鳴らないことで人は安心を得る。しかし、防犯ベルの本質的な商品価値は、ベルが鳴ることである。

商品には、人が、その商品に対して、「どんな期待を抱くか?」といった特性がある。

情報を得ようとしなくていい、情報は既に存在している。自分の経験から、答えを発掘するだけだ。

関連付け

商品を顧客がよく知っているモノと関連付けることで、商品の理解が深まる。その関連性が、新しい商品の理解を助け、親しみを生む。

広告

【広告における感覚の3つのポイント】
・どんな言葉でも、それぞれにある感覚を想起させ、何らかのエピソードにする。
・効果的な販売方法は、いずれも言葉・印象・感情に溢れ、感覚に訴えかける。
・感覚に訴えて売り、理屈でその買物を納得させる。

文章だけでなく、論法さえ論理的に正しくなくても、メッセージが感覚的に伝わりさえすれば、論理的なメッセージより効果的だ。

商品特性と顧客の特徴から見て、理屈では売れないが感覚に訴えて売れば売れる。

言葉には、一語一句、短い物語と言えるような感覚が備わっている。それに気付くことができたら、特定の言葉が販売にどんな効果をもたらすかわかるようになる。

例えば、
買うという言葉を使わずに、商品に投資することを勧める。
契約書にサインよりも、この書類にサインの方が柔らかい。

言葉の持つ感覚的意味合いを自由に操るには、感覚を意識する、時間と経験が必要である。

人は商品を感覚で買い、理屈で納得 ( 正当化 ) するのだ。

商人であれば、感覚で売ることと、理屈で売ることの違いが分からなければならない。感覚が唯一最大の購買動機である。

購買を動機付ける大きな要因として、安売りに惹かれるという人間の欲深さがある。安かったというだけで、必要のないものを買ってしまった経験があるはずだ。

顧客の欲の分泌量は、価格の下げ幅によって異なる。価格が十分に安ければ、どんな論理的感覚も無視され、完全に無意識の感覚で、購買される。

人は無意識の感覚で商品を買い、その感覚的な買物を理屈で納得しようとする。

おわりに

総括

単純明快である、何事もシンプルが1番である。

相手が誰でも、学歴の程度によらず、理解できる言葉が効果的である。

言葉には、ストーリーがあり、感覚的イメージがある。言葉の一つ一つが、影響力を持ち、想像した以上に影響を与えることがある。

顧客にたくさんの選択肢を与えると、顧客は、判断が必要になり、購入プロセスが簡単ではなくなる。

見込み客が、( 一度購入して ) 顧客になってはじめて、複雑な提案や商品紹介ができる。

脳全体が心地よい刺激を受けながら動いているとき、人間はもっとも快感を覚える。思考・直感・感覚・感情が総動員されているときだ。

頭を少し働かせ、自らの思考プロセスを通じて結論に達することで、脳からドーパミンがドパドパ分泌され、大きな自己満足へとつながる。

思考プロセスでも、結論に向かって、あれこれ考えさせられるときほど、前向きで、楽しくて、刺激的な影響が脳に与えられる。

成功法則

望みやエゴや目標は脇に置き、「売れる商品を作る」という現実的な選択をする。目的は知名度を上げるためだ。自分が本当に作りたいモノを作るためには、必要不可欠である。

目的達成するためには、成功しているモノマネが大切である。成功した方法をお手本にして、市場に迎合する。一旦、知名度を得てしまえば、人とは違う自分のやりたいことがやりやすくなる。

まずは、市場のニーズに応えて必要な資金を手に入れ、それから、夢を実現する。


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