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【本要約】やわらかい頭の作り方 〜 人間の思考

人間の思考

2021/7/6

分別

人間の思考の基本
・相違点と共通点を見極める
・モノゴトの共通点を見付けて関連付ける
→線を引く

差別や紛争は、線を引くことによって起こる。

日付変更線は、見えるわけではない。

線を引かないとわかりにくいから、人間の頭の中で、便宜上引いている。

人間が共同生活を行う社会で、身の回りのものを認識して、言葉に表し識別することが必要だった。だから、人間は頭の中で線を引いた=共通のルールを作った。

人間は身の回りのものを理解するのに、何気なく「分ける」という行為を行っている。

健康・病気
安全・危険
動物・植物
男・女

線を引くということで、人間は、膨大な事象を整理して、社会生活を営んできた。

しかし、線を引くという行為は、諸刃の剣で、様々な問題を引き起こす。

男女差別は、男女を区別することから、起きている。男女を区別しなかったら、LGBTをはじめとする差別も起きていない。

人間の思考の基本であるとも言える、線を引くという行為に対して、変えられない絶対的なモノとして捉えるか、変えてしまえる便宜上のモノと捉えるかが、知性の差になる。

線を、絶対に守るべき最終目的と考えるか、単なる手段と考えるかの差である。

線は、「便宜上の道具であるから、問題が発生して当たり前だ」ということに気付き、そこに原因を見出せるかどうかである。

問題解決

" 分かる " の語源は " 分ける "
【人間を分類】
本当にできている人
できていないと気付いている人
できていないことにすら気付いていない人
【問題を分類】
本当に問題がない解決済みの問題
問題だと気付いているが解決していない未解決の問題
問題だということにすら気付いていない未発見の問題

問題への気付き = 問題の発見

難易度が高いのは、問題の発見である。問題は見つかってしまえば、解決したようなモノだ。

自分の今までの考え方では、理解できないモノを見た時や、失敗した時などには、必ず自らが気付いてすらいない未発見の問題が隠されている。

数字

人間の思考のツール
・言葉
・数字

全員が、同じモノサシで、客観的に比較して、表現する必要があるときに、数字を用いる。

数字というのは、全員が共通に判断できる。全員が判断できる「最大公約数」の共通部分が数字である。全員が理解できる範囲は、数字で表現できるが、個人でしか表現できない感情やイメージは、数字で表現できない。

数字は " 万人に理解できる " = " アイデアとしては斬新ではなく陳腐なモノ " となる可能性が高い。

思考していない営業マンが、顧客に出せるサービスは、値引きしかない。商品ならではの価値をアピールし、それを顧客の視点から「どのように使えばメリットが感じられるか?」と想像力を働かせ、商品の顧客にとっての付加価値をアピールすることも重要だ。

新しいアイデアを出したり、工夫を凝らして改善するための頭の使い方には、大きく2通りの方向性がある。

●決められたモノサシを、数字で上下させる。
何の工夫もない、誰にでも思い付く陳腐な発想である ( 速度や容量 ) 。

●他と比較できないような新しいモノサシ ( 評価指標 ) を発見して、定義してしまう。
( 使う楽しさ・見た目の美しさ ) といったコレまでとは異なるモノサシである。

そして、客観性を確保することが難しいことや、定量化することが難しいことを考えることで、発想を膨らませる。

アイデア貧者の営業マンの最後の拠り所が、数字である。



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