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流れる風のままに

前日の雨とは打って変わって、朝からスッキリとした秋晴れ。

早起きしてベッドパッドシーツを洗い、部屋の掃除をして、ベランダの鉢植えに水を遣り、溜まっていた「やることリスト」を片づけた。

そして、何カ月か振りに千葉の実家へ行き、ひと休みしてから母と自転車で海岸へ向かった。

オーシャンビューのレストランで母にランチでもごちそうしようとお腹を空かせて訪れたものの、ドアには「本日貸し切りのため休業」という看板。

レストランのWEBサイトを確認して来なかったことを後悔した。

せっかくの快晴なのでそのまま引き返すのも惜しく、テイクアウト専用窓口で2人分のホットのカフェラテとマリトッツォ風のパンを購入し、海岸のベンチで過ごすことにした。

海上にはウィンドサーフィンを楽しむ人々による色とりどりのセイルが立ち、太陽の光が反射した海水面がキラキラと輝く光景が広がっている。
なんだ、リアルオーシャンビューじゃないか。

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雲ひとつない青い空と、遠くまで見渡せる青い海。風が強かったけれど、ウィンドサーフィンにはなかなかのコンディションだったのではないだろうか。

一時期、休日こそアクティブに過ごす人をうらやましいと思っていたことがあった。ただ、私の場合は平日がアクティブ過ぎて、とても休日は無理できないというのがいまの結論だ。

休日は何も考えず、ボーッとするほうがいい。
日なたぼっこして、風に当たって、心を解放させる。

いろいろあった一週間。おのずと溜まるストレス。さっきまで味方だと思っていた人が、次の場面では簡単に敵になる。自分は何をもって味方だと信じたのかと、情けなくなる。

そんなモヤモヤを、すべて流してしまいたい。

物事は、自分が思っているほどそんなにうまくはいかないものである。計画立てていても、想定外のことが容易に起こり得る。

そうなったら、セイルのように流れる風を受けて進むことがあってもよいのかもしれない。

無理に現実に抗うのはよそう。
自分らしくいるために、風の流れに身を任せよう。

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陽が沈むと、南の空に、連なるマンション群の灯に負けじとひときわ輝く星を見つけた。
人工的な景色なのに幻想的。

久々に、実家周辺の光景に満たされて帰ってきた。
今夜はぐっすり、眠れそう。