【読書】スマホの恐怖と魅力を描くサスペンス・スリラー『スマホを落としただけなのに』
著者:志駕 晃
出版社:宝島社
発売日:2017年4月6日
映像化:映画化
📚スマホを落としただけなのに
『スマホを落としただけなのに』は、志駕晃による日本の推理小説シリーズで、スマートフォンを拾った男が狂気の連続殺人犯であるという衝撃的な設定で話題になりました。
私はこのシリーズの第一作と第二作を読みましたが、感想としては、非常にスリリングで読み応えのある作品だと思います。
📚第一作
第一作では、主人公の麻美がスマホを落とした恋人の代わりに、スマホを拾った男と連絡を取ることから物語が始まります。
しかし、その男は麻美に執着し、彼女の個人情報をハッキングして脅迫や嫌がらせを繰り返します。麻美は恐怖に陥りながらも、警察や友人、恋人などの助けを借りて、男の正体や動機を探ろうとします。
一方、男は麻美以外にも、黒髪のストレートヘアの女性を狙って殺害しており、その捜査を担当する刑事の毒島も登場します。三者の視点で展開される物語は、次第に狂気に満ちた惨劇へと発展していきます。
📚第二作
第二作では、前作で逮捕された男・浦野が、自分と同じくハッキングの技術を持つ「M」という人物が、別の連続殺人事件に関与していると証言します。
その事件を担当するのは、サイバー犯罪対策課に配属された桐野という刑事です。桐野は浦野の協力を得ながら、「M」の正体や目的を追っていきます。
しかし、「M」は桐野の恋人である美乃里にも手を出そうとしており、桐野は美乃里を守るために奔走します。
一方、美乃里はフリーWi-Fiに接続したことで個人情報を奪われた上、襲撃されるなどの危機に直面します。三者の視点で展開される物語は、前作以上にスピーディでスリリングな展開になっています。
このシリーズの魅力は、身近なスマホを題材にした現代的でリアルなサスペンスだと思います。
スマホは私たちの生活に欠かせない便利な道具ですが、それが悪用されたらどうなるのかという恐怖を描いています。
また、登場人物たちの心理描写や人間関係も丁寧に描かれており、感情移入しやすいと思います。特に、麻美や美乃里は、普通の女性として共感できる部分が多く、彼女たちが犯人に狙われるシーンはハラハラドキドキしました。
犯人の浦野や「M」も、ただの悪人ではなく、過去のトラウマや複雑な感情を持っており、その動機や背景にも興味を持ちました。刑事の毒島や桐野も、それぞれに個性的で魅力的なキャラクターでした。
🎥映画化
このシリーズは、映画化もされており、第一作は北川景子、第二作は千葉雄大が主演を務めました。
映画版では、原作とは異なる展開や登場人物もありますが、原作の雰囲気やテーマは忠実に再現されていると思います。
特に、スマホの画面やハッキングのシーンなどは、映像として見るとより迫力がありました。
また、俳優たちの演技も素晴らしく、犯人や被害者の感情を見事に表現していました。映画版もおすすめです。
『スマホを落としただけなのに』は、スマホという身近なものを使ったサスペンス・スリラーで、読者を引き込む力があります。
登場人物たちの人間ドラマや心理戦も見どころです。このシリーズは、まだ続いており、第三作『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』も発売されています。
私はまだ読んでいませんが、次回作も楽しみにしています。このシリーズを読んで、スマホの使い方にも気をつけたいと思いました。
🖊作者・志駕晃
作者のこのシリーズの作者は、志駕晃(しがあきら)というペンネームで活動する小説家です。本名は勅使川原昭(てしがわらあきら)で、元ラジオディレクター、プロデューサー、漫画家です。2017年に『スマホを落としただけなのに』で作家デビューし、その後もシリーズを続けています。
志駕晃は、スマホやSNSなど現代的でリアルな題材を取り上げたサスペンス・スリラーを得意としており、映画化もされています。彼の作品は、普段本を読まない若い人にも面白いと思って読んでもらえるように、スマートフォンをライバルにしていると言っています。
『スマホを落としただけなのに』は、スマホという身近なものを使ったサスペンス・スリラーで、読者を引き込む力があります。登場人物たちの人間ドラマや心理戦も見どころです。
✅まとめ
このシリーズは、現代社会の問題や危険を浮き彫りにしながら、スマホの恐怖と魅力を描いています。私はこの作品を読んで、スマホの使い方にも気をつけたいと思いました。
この作品は、映画化もされており、映像としても楽しめます。スマホを持っている人なら誰でも感情移入できる作品だと思います。このシリーズの次回作も楽しみにしています。
最後まで、お読み下さり、ありがとうございました。よかったらスキ、フォローよろしくお願いします😉