「小春の香、地は始めて凍り、秋の錦を待ちにけり」*言の葉Break*11/15
11月15日、今日は「七五三」。
数え年の三歳と五歳の男の子、
三歳と七歳の女の子のお祝いの日。
立冬を過ぎ、
二十四節気では、
「地始凍(地始めて凍る)」。
暦の上では、大地が凍る時季、
(11月12日から16日ごろ)
夜間の温度がマイナスになると、
大気中の水蒸気が凍り「霜」となり、
湖面や川面も凍りだす…。
ここまで書き終えて、
「もう、いいかな…。」
そんな心持ちになる。
「今朝?」
「霜?」
「降りるわけない…」
「霜柱?」
「立つわけもない…」
「私?」
「カーディガンの下は、
いまだに半袖のTシャツ…なにか?」
まぁまぁ…。
今年は異常気象ということで、
東北の海では、
「タチウオ」や「伊勢海老」が水揚げされ、和歌山や三重県の漁師さんの愚痴が増えたとか。
おちおち「霜」も降りることのできない、今日この頃である。
うっすらと張った「初霜」を、
サクサク踏みながら歩くのは、
もう少し先のことになりそうだ。
万葉集には、「黄葉」と書いて、
「もみつ」という言葉が記されていて、
これが「もみじ」のもととなる言葉なのだそうだけれど、
なぜ紅の葉ではなく、黄の葉かということは知られていないという。
金田一春彦著「ことばの歳時記」によると、「ナラ」や「フジ」のような、
黄色い葉を、愛で愉しんでいたのかもしれないとあった。
先日見たテレビ番組では、
奈良時代には、
「赤・黄・青・白・黒」と、
色を表す言葉はこれだけだったと、
解説されていた。
それで十分に事足りたというが…。
万葉の時代の今頃は、
どのくらいの冷え方だったのだろうか。
霜どころの騒ぎではなく、
「初氷」が張っていたのやもしれない。
もとい、今は令和6年、
ユニクロの「ウルトラダウンジャケット」も、どんどんとコンパクトになってゆくではないか、
そのうち「ダウン、もういいですか?」になる可能性もなきにしもあらずだ。
そうなれば、水鳥には平和が訪れるに違いない。
そんな令和6年の「七五三」、
「おめでとうございます」。
お天気は下り坂というのが心配であるが、暑すぎず着物姿の参拝には、
ちょうどよい気温で、なによりである。
半袖にカーディガンの私が、
あらためてお祝いをいうのも、
なにかおかしいけれど…。
ともかくも、
今年の秋は、いつもとわけが違う。
錦は待てども、
はっきり「染まった!」とは言わず。
小春日和の日には、
まさか、このまま「冬」はこないのかもしれないという不安まで湧いてくる。
まさに、私も季節も「不安定」で、
落ち着かない。
落ち着かないというのには、
もう一つ理由がある…。
というのは、俳句のことで…。
俳句の本を読み、日々俳句を作り、
俳句暮らしを愉しんでいるはずが、
近頃すこしだけ、疲れが出てきている。
ひと言に「俳句は難しい。」
「あたりまえである。」
「今更である…。」
そして「note」へ、
俳句についてまとめる記事を書くのが、
本当に難しい…。
「あたりまえである。」
しっかりと内容を頭に落ち着かせるのには、時間がかかるし、
いつ落ち着くのかなんて、わからない。
「*言の葉Days*」だけは、
日々続けていきたい…。
ともかくも、これを目標に、
やっていこうと思う。
「よりそへば小春日和の匂ひして」
室生犀星
小春日和の匂い、
思うだけで気持ちがかるく、
心地よくなる。
私と俳句がこのように、
柔らかな優しい関係でいられるように、
ムリはいけない…。
俳句だけではない、
「note」との関係もそうである。
ムリはいけない…。
ここで、心から感謝申し上げます。
「*言の葉Days*」をお読みいただき、
ありがとうございます。
心温まるお便りに感謝申し上げます。
お忙しい中、
お読みいただいている、
そのことを知るだけで、
余りある幸せで、
日々お力をいただきおります。
おひとりおひとり様に、
ご挨拶の叶いませんことを、
お許しくださいませ。
そしてこれからも、
よろしくお願いいたします。
週末はぐずついたお天気になるようで、
この頃に、降り続く雨のことを、
山茶花梅雨(さざんかづゆ)と申しますが、雨が上がる来週あたりから、
すこしづつ冷え込むとか、
どうか寒暖差にご自愛くださいませ。
という私が一番気をつけなければなりません。
次にこちらでお会いするときには、
「ヒートテック」に更衣ができていますように…。
本日もおつき合いを、
ありがとう存じます。
素敵な秋の終わりの週末を…☘
深謝
🍎 参考資料 🍊
「ことばの歳時記」金田一春彦著
「旬を楽しむ日めくり七十二候」
白井明大著
ふうちゃん様 イラストより
いつもありがとうございます☘