「時雨月は時雨の雨の色 霎時施す頃に…」*言の葉Break*10/30
「霎時施す」
(しぐれときどきほどこす)
「霎」を「こさめ」と読むこともあり、
(こさめときどきほどこす)
霜降の次候、
時雨が降るようになる
10月28日から11月1日頃
強い雨が降ったかと思うと、
サッと止み青空が広がる、時雨。
晩秋から初冬にかけての空模様をいい、
山の近くで降ることが多く、
山から山へと雨脚が移りゆく様子を、
「山めぐり」という。
ひとところだけに降る雨を「片時雨」、横なぐりに降る雨は「横時雨」、
朝に降れば「朝時雨」、
夕方に降れば「夕時雨」、
日が暮れて降る雨を「小夜時雨」、
様々な「時雨の雨」があるという。
「時雨」、
冬の青空が寒々とし、雲におおわれ、
急に暗くなることを、
「時雨(しぐれ)る」というが、
「時雨」とは、
雨そのものではなく、
空の状態をいう言葉なのだという。
関西地方、特に兵庫県南部地方では、
「時雨の雨」
という言葉が使われる。
雨に雨を重ねることに、
違和感を覚える方もおられましょうが、
わたくし自身は、
特に感じることはなく、
「時雨の雨」を使いこなしている。
そして、時雨に濡れる草木の深い色のことを、「時雨色」という。
旧暦の10月、
つまりは新暦の11月のことを、
「時雨月」とも呼ぶ。
その月の「初時雨」は、
秋の終わりと、
冬の兆しを告げるといわれており、
いよいよ10月も、明日は最後の1日、
それは、ハロウィンの日である。
我が家のカレンダーには、
日本の行事の説明が、
小さく書いているところがあり、
確かめてみると、明日31日に、
ハロウィンという説明はなかった。
それはきっと、
我が家のカレンダーの中で、
ハロウィンが日本の行事であるとは、
認めていないということなのだろう。
なんとも言えない心持ちで、
「まぁ…いいんじゃない」。
そう思いながら、
記事を書き進めている。
昨日の「*言の葉Days*」では、
お稲荷様にお供えされている、
カボチャの俳句をご紹介したのですが、
ふと「狐の嫁入り」という雨が浮かび、
「狐の嫁入り」は、夏の季語というので、「照り降り」という言の葉を、
「雨のことば辞典」倉嶋厚著より、
探し出してまいりました。
稲荷社に縁もゆかりもないハロウィン、
お稲荷様もすこし戸惑いがち、
けれどお供えをする人々の心に、
思わず寛容になってしまい、
揺れる心というのが、
「照り降り」という言葉の意味にも、
合っているようだし、
また、すこしだけ怖い感じのする、
「狐の嫁入り」と「ハロウィン」の取り合わせも、すごく気に入っている。
というわけで、
これといってハロウィンに、
思い入れのない、わたくしであるが、
この句のおかげで、楽しいハロウィンを過ごすことができた。
https://note.com/juicy_swan7102/n/n308842e0ef01?sub_rt=share_pw
わたくしと俳句の出会いは、
かれこれ7年以上前になる。
ご存知のお方も、いらっしゃるかと思いますが、「プレバト!」という番組がきっかけで、
「初めての俳句の作り方」石 寒太著
という本を買い、
番組は時折見て、本は本棚にしまい、
年月が流れました。
今年、6月19日「note」に、
初めての記事を書き、
そうこうしているうちに、
石 寒太先生の本を読みはじめ、
「*言の葉Days*」を日々、
書き始めました。
書き始めた頃は、
短い詩のようだったり、
日常のつぶやきだったり、
写真を添えておりました。
https://note.com/juicy_swan7102/n/n7fe58ac9358a?sub_rt=share_pw
そしてこちらが、
はじめて「*言の葉Days*」に、
ご紹介した俳句で、
まさに、「初めての俳句の作り方」という本から学び、作った俳句ということになります。
「note」をはじめて、
4ヶ月の月日が流れました。
たくさんのご縁をいただき、
心から感謝申し上げます。
心に沁みるコメントをいただく時、
素敵な記事に巡り合う時、
そしてこうして記事を書いている時、
わたくしは、過去の記憶、
知らない美しい場所、
美しい絵画や美味しそうなお料理、
素敵を探す旅に出かけ、
ひと時を過ごしております。
お会いしたことのない皆様と、
午後のお茶の時間を、
ともに過ごさせていただいているような…。
幸せな時に恵まれたご縁に、
心から感謝しております。
10月の終わり、
秋の深まりを感じる頃、
そんな思いが、
深く深くなっていくようでございます。
そして、今日は1冊の本が手元に届きました。
「新 20周俳句入門 第一作のつくり方から」藤田湘子著。
夏井いつき先生のYouTubeでも、
ご紹介のあった本を取り寄せてみました。
初心者のわたくしが、
どのように俳句と向き合い、
「*言の葉Days*」が続いてゆくのか、
またこちらに書きとめてまいりたいと、
思いながら…。
今日はこのあたりで失礼いたします。
いつもありがとうございます。
今日の空は、
すこし淋しげで、
今にも涙がこぼれそうな、
「時雨?」
いいえ、時雨ではなく、
「照り降り」やもしれません…。
明日は、ハロウィンなのですから。
*参考資料*
「旬を楽しむ 日めくり七十二候」
白井明大著
「雨のことば辞典」
倉嶋厚著
ふうちゃん様 イラストより
いつもありがとうございます☘
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