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わたりどり通信
2024年8月1日 13:31
彼は人の気持ちが分からない 無意識のうちに人を傷つける そのことにすら 彼は気付いていない 彼は世界に興味がない なんのニュースも関心がない その都度の目的を果たせば もうなにもすることがない もうやりたいこともない 彼はまるでにわか雨 刹那の生き物 誰かをひととき不快にして 誰かをひととき喜ばす そして止まらずに去ってゆく 僕
2024年6月17日 18:11
今日は朝から暗く 雲の中に青空が見えた 傘を持たない時に限って 天気予報は的中し 土砂降りの雨に打たれ 火傷しそうになる 友人のくだらない話に おかしくもないのに笑って 君を抱きしめたいのに 飽きた仕草でいじわるして つまらないはずの映画を観ながら 涙を流したりしたのさ
2024年5月21日 17:30
ずいぶん遠くまで来たねと あなたが言う 時計の針の天辺を 夜間飛行が越える むらさきに染まる部屋 あなたの瞳の中の私は 窮屈そうに髪をなぞる ほどけた腕 不確かな距離 ふくろうの羽ばたき あなたは自分の影に寄り掛かり ぽかりと煙草をふかす 窓は果てしない絵画 静かなざわめ
2024年4月28日 00:00
青い鳥 小鳥 どうして鳴くの? 「私の幸せはどこかしら」 そんなこと聞かれたら 僕は困ってしまう 青い鳥 小鳥 それなら探しに行ってごらん 君の羽は羽ばたくためにある 思い切り広げてごらん ほうら自由に飛べるのさ 青い鳥 小鳥 けれど時々雨が降る 暗い森や大きい鳥が 待ち受けてる 振り向かないで急ぐんだ でも気をつけて でも無茶はしないで 青
2024年4月22日 18:45
20分の遅刻ぐらい すぐに許してあげればよかった 雨だからちょっと心細かったのって 素直に言えばよかった 君の靴紐がほどけてたこと もっと早く気付いてたら 私たち 別々の傘の中を 歩かなくて すんだのに
2024年4月19日 17:49
本屋に来て欲しかった本があった試しがない と文句する友人に 激しく同意 結局予定外の本を買ってしまうってことも 含めて